隣のルームメイト(1)
さっむ~い冬の日
今日も友人であるトモと携帯で話していた
「ね~、聞いてよアキ~」
トモがちょっと間延びした声を出す
私は携帯越しに気づかれないようため息を吐いた
トモがこんな声を出す時は決まって相談事を私に聞いてもらいたい時
でもって、最近の相談はもっぱらトモの彼氏...タカの話だ
タカは、私も何度か三人で一緒に遊んだ事があって、まぁ仲はいい
電話もあっちからよくかかってきたりもする
で、どうせ今日もそのタカとのデートの話なんだろう
「さっきね?タカから電話あって、明日お台場に遊び行くことになったんだ~」
やっぱり...
で?聞きたいのは?
「でね?ちょっと聞きたいんだけど~」
一体何?
ま、どうせいつも通り...
「明日どんな服着てったらいいと思う~?」
はぁ...まただよ、また
また、どうでもいいような相談なんだ。これが
正直もう止めて欲しいって
しかも服って何さ
どうしてそんなことまで私が決めなきゃならないの?
ホント私には分からない
服なんて自分が着たいものを着ていけばいいじゃない
そうでしょ?違う?私なんか間違ったこと言ってる?
そりゃ私だって、こんな感じどうかな?って風に、周りに意見を求めたりはするよ?
でも、何から何まで他人任せにしたりしない
結局は自分のしたいようにするもんじゃない
それが普通でしょ?
(でも、私の友人の一人であるトモは、そんなことも自分じゃ決められない子なんだよね...)
心の中で呟いた
呆れた笑みを浮かべながら...
といっても、トモのこういうとこは、何も今に始まった事じゃない
例えば、レポートの内容をどうすればいい?なんてよく聞かれるし
お昼は何食べよっか?ってのもホント日常茶飯事
あげく、この前なんかは、タカへのプレゼントを何にすればいいか?とか
逆にどんなプレゼントなら買ってもらえるかな?とかまで聞かれた
もう、かれこれこんな付き合いを大学入ってからの約4年ずっと続けている
でも、私としては、いい加減私から卒業して欲しいと思っていたりする
「じゃあ、あれにしなさいよ。この前新しく買ったの」
「あ~!アレね!」
まぁ、相談に乗り続けてる私も私なんだけど
と、そこで時計を見た
PM10:34
(うわっ...)
結構遅い
この分だと、寝るのはまた3時くらいか...
次の水曜までにレポートを仕上げないとまずいんだけど...
でも、どうも友達の頼みって断りきれないし...
(はぁ、私ってホントに友人思いないい子ね)
「あ、アキ、それとさ?今度またみんなで遊ばない?ほら、タカとタカの友達の四人で」
「え゛?それって、あの話の間の分からない人?」
「あ、うん。そうそう」
結局、そんな話で盛り上がり、電話が終わったのは0時を回った後だった
ああ、レポートが~