幕外 戦闘!
前も言ったかな?狐系の獣人大好きです!
バジリスクに幻影を見せて数分、八重香が頑張って誘導したことでバジリスクはまんまと騙されて自身の毒液へと突っ込んだ。痛みか、はたまた絶対的な自身の鎧が溶けたことによる恐怖だったのかもしれない。しかしそんなことはどうでもいい。今この瞬間にチャンスが生まれたのだから。
横を見れば茂みからクリスが走ってくるのが見えた。彼女は勢いよく剣をつけた出るようにして鱗が溶けて醜くなったバジリスクへと突っ込んで行った。そんな様子に八重香も助太刀しようとそのまま茂みから出ようとした時だった。彼女の後ろから気配を感じてすぐにそこから飛び退いた。すると先程までいた場所には氷で出来た槍が突き刺さっていた。すると槍が飛んできた方から女の声がした。
「あら残念。狐ごとき簡単に殺せると思ってたんだけど、ねぇ?」
声の方を向くとこの森林と言う場所では一切似合うことの無い高級そうなドレスを来ている女がいた。少しだけだが色気がある。八重香自身の人間状態には負けるが。
相手はこちらを見下すように見ているのがいけ好かない。自身の方が格上だと言わんばかりにしている様子は滑稽なものだ。
「ふーん。どうやら使い魔のようね。さっき少し見たけどあんな幻影貴方なんかには無理よね?それほど知能がある訳ではなさそうだけど…」
八重香が黙って相手を観察していると的外れもいいようなことを言ってきた。
(知能が低い?うちのこと馬鹿にしてるやん!うっとしいわ)
八重香は心の中で愚痴をこぼす。相手の態度が気に入らずイライラを募らせいる。しかし相手から妙なものを感じられ迂闊に動くことは出来なかった。
「それにしても何かあったと来てみれば自分の毒にやられるって少し酸性を強くしすぎたかしらね。はぁみっともないのを作ったみたいだわ」
(なんや?この言い方やとあのバジリスク作ったみたいやんね。もしかしてあの蛇が自分の毒にやられてたんってこいつがいじったからなん?)
目の前の女は八重香の前でペラペラと話すために嫌でも答えにたどり着いてしまう。この女が作ったならそれのお陰で彼女たちは不意をつけたということだ。
「はぁ、まあいいわ。次に活かせば良いんだから。でもあの娘達いいわねぇ。若くてまだまだ伸びしろがある。……嫉妬しちゃうわァ」
女が舐めるようにしてテレス達を見て言ったとき、何か寒気がした。何かこのままでは行けないようなような気がした。そのために八重香は無意識のうちに女に向かって爪で攻撃を仕掛けた。爪は女に辺り方から血を流させ、テレス達から視線を外すのに成功した。
「あら痛いわね。なに?主人の危険に勘づいたわけ?うっとしいわね。さっさと殺してあげる」
そういうと女は痛みを感じていないのか傷ついた腕でパチンと指を鳴らす。すると次の瞬間には周りに複数の氷の槍を形成して八重香を狙う。
「アイシクルランス」
(数が多いんね。でもこれぐらいやった…狐火)
八重香に氷が迫るがそれらは氷で出来ている。そのために八重香は自身の得意技である狐の火を具現化してその氷の槍に向けた。氷の槍はすぐに溶けて蒸発する。
「あら、なかなかの使い魔ね。これは殺すのに骨が俺そうだわ。…こんな使い魔を飼ってるなんて嫉妬しちゃうねぇ」
するとまた先程の寒気が八重香を襲う。相手は体を見ているようだがもっと別のことを考えているような気がしていた。先程から嫉妬とうるさい。面倒な相手だと八重香は思っていた。
しかしここでと辞めることは出来ないだから八重香は自身の持つ力を出して妖術を放つと同時に風で出来たものを飛ばす。
-狐火・蓮華火炎-
-風霊・鎌鼬-
蓮の形をした焔と無数の風の刃が女を襲う。いくつかの焔は鎌鼬を飲み込み炎の刃となって相手を襲う。
-風炎・炎焔鎌-
「ふふ、いいわ。楽しくなって来た!ウォーターウォール!」
炎の鎌が迫る直前女は足を前に出して魔力を魔法を発動し、水を出す。水は女の目の前で展開し大きな壁となる。強い炎ではあったものの水の壁に阻まれ、威力が弱まる。が完全には消せず水の壁は蒸発し、女に直撃する。威力が弱まったと言っても相当な威力があり、女の腹部は相当な怪我になり黒く焼けただれていた。
「あら、予想よりも強い威力ね。予想がいだわ。狐と油断したのは間違いね」
大きな傷をつけられたはずの女はヘラヘラしていた。まるで痛覚がないように。八重香は警戒を怠らずに彼女に近づく。
「あぁ美しい白い狐、見掛け倒しと思っていたけど相当ね。はぁ、嫉妬しちゃうわ」
女は八重香ヲタ見て、口癖のようにまた同じ言葉を吐いた。それが八重香の背筋に氷を落とす。
「はぁホムンクルスだったから仕方ないか…あら、あちらもどうやら決着が着くようね」
(ほむんくるす?なんやのそれは)
相手に念話を繋げて居ないので伝わることもなかったがその疑問に答えるものは居るはずもなくなんなのかと思考をしようとするが女の言った決着に目がいき茂みの先を見る。こちらの音は聞こえて痛いのだう。聞こえていたら何かしらこちらに来ていたはずだ。そう思い茂みの先を視線では見れないので自身の力を飛ばして探る。勝っているだろうと思っていた八重香だが自身の予想とは違いクリスがやられていたことに驚いた。
「あはは、狐でもいい驚き顔をするわね。まあ貴方言葉がわかるようね。だから教えてあげる。あれはね私が仕込んだ屍の術式。死んだものを1度だけ、ゾンビにして生き返らせる。そういうものふふ、あれが貴方の主かわ知らないけど早く行かないと死ぬわよ?あら?時間切れか…今度は殺すわよ」
八重香への説明が終わると体が限界を迎えた?と言うよりかは自分から消えていくようだった。女の体は一瞬のうちに塵になり風に飛ばされる。
(もう!ホンマに面倒や奴やったわ!あいつのせいで今要らんことになってんのよね?いやそれよりも速く行かなあかんね。主様のために)
八重香は状況を確認しながらすぐにクリスの元へ向かう。屍とかしたバジリスクはすぐにでも彼女に着きそうなのだが八重香は間に合うか心配だった。しかし八重香よりも速くクリスの元に近づく気配があり、茂みを抜けるとすぐに目にはいった。そこでは今まで属性変換が出来なかったはずのテレスが風の力をバジリスクに向かって放っていた。
(やるやんあの娘。ふふ、こういうのは待ててええな)
テレスの後にエルフが着いた。それでテレスに何か言って居たようだが気にせずにそのまま彼女達の前に出る。途中エルフが何か言っていたが黙らせる。
(悪いなぁ。ちょっと色々あってな。それよりもそこのあんた。少し黙っとき)
八重香の叱責に、すぐに謝ったエルフの言葉を耳に入れながら八重香はバジリスクの方を向いた。向けば哀れな蛇がいる。少し、ほんの少しだけ同情しながら八重香はその呪われた爬虫類を倒すため、送るために言葉を紡いだ。
締まり悪いですが許して欲しいです。




