第23話王の毒
お久しぶり?ですね
最近忙しくてなかなか書けなかったんですけどやっとかけました明日中に次の話を投稿出来たらいいなと思ってますのでよろしくお願いしますね。
クリスに言われて離れた所に来たテレスとリオそして抱えられている八重香はバジリスクから、戦闘の邪魔にならないように隠れる。後ろにいたバジリスクは彼女たちに目もくれずにクリスに向かっていった。後ろでバジリスクの叫び声が聞こえたが気にすることは無かった。なぜならそれぞれが2人を信じていたから。
そんな中でレスは渋々という感じでいた。リオは仕方なくという感じで、八重香はとりあえずといった感じだった。
渋々といった様子のテレスはただ力を手に入れても手助けすら出来ないと落ち込んでいた。
(私は助けられてばかりですね。何も役に立たないのに守られてばかりです。…何か一つだけでも手伝えられたらいいのですが…)
バジリスクという普通の魔物と段違いに格が違う魔物と2人だけで戦っているのをどうにか出来ないかと考えてしまう。自分が役に立たないのは理解出来ていても我慢ならない。テラスは守られるだけの人間になることは嫌だった。
「私には何もできないのですね」
「違う。貴方は頑張ってる。産まれたばかりの鳥に空は飛べない。今の貴方はまだ雛。成鳥になるにはもう少しかかるだけ」
「そうかもしれません。ですが私は…役にたちたい。何も出来ずに見ているだけは嫌なのです。子供の頃のように魔無しの厄姫のままでいたくない…」
テレスの声は震えていた。昔のことを思い出して感情が高くなる。今考えなくてもいい事まで頭に浮かんでくる。役に立ちたいという気持ち以外に、彼女を縛る鎖のようなものが浮かんでくる。
(もう吹っ切れたはずなのですが…やはり簡単には行かないのですね)
自嘲気味に心の中でそうつぶやく。自分の弱さに、自分の身勝手さに嫌気がさす。知らず知らずに気づかずに、手に力が入る。
テレスは力を求めている。それは先の親友を奪われ、無力ゆえに逃げると言う選択肢しか選べなかった時からより一層。確かに役に立ちたいという気持ちは本当だ。しかしそれよりも彼女の胸が抱くものは他にもあった。
テレスは今、自分の気持ちがわからなくなっていた。親友の件や今のこの状況、そして昔の記憶。それらが一気に今、テレスの気持ちに混ざり合い惑わしていると言えるだろう。強い気持ちがテレス自身の考えをあやふやにしてしまっている。
そんなテレスにリオはどうしたらいいかあたふたして、先程の冷静さが消えてあた。自分のせいかと思っているのだろう。
八重香はやれやれと言った感じでテレスを見ていた。
そんな中でも状況は進んでいき、大きな風や金属音などが聞こえ、気になった3人は気持ちを切り替えて覗き込んだ。そこでは砂埃がまっていて何が起こったか分かりずらかった。
そうして観察していると砂埃が消えてとぐろをまくバジリスクが出てきて、2人が苦戦する。そんな時、バジリスクがルクスの隠れている場所に液をかけた。その液は一瞬で木々を溶かし、ドロドロにさせた。リオとテレスはその姿に目肝を冷やしながらもルクスが逃げきれていたことにほっとする。なのに八重香は何処吹く風である。興味が無いというわけでなく、状況をしっかり把握している感じがする。
「あれは…毒液」
「見た目通りですね。あのようなもの触れただけで終わりですね」
2人は身震いして背筋が凍る。どうなるかを想像してしまったようだ。
(もしあの毒液に触れたら…考えたくもありませんね。ん?あれ、バジリスクに毒液がかかって…鱗が溶けている?)
ちょうどクリス達から見えない所に毒々しい色をした液が少量付着している部分があり、しかもその部分が溶けるようにして鱗が消えていた。
(バジリスクは今初めて毒液を使いましたよね?あのように強力なら最初から使っていたら良かったはず。なのにしなかったのはもしかしてあれが理由なのですか?)
テレスはそこでハッとなりリオには声をかけた。
「リオ、あそこ見えますか?」
「ん?どこ?」
リオはテレスの指さす方を率直に向いて見る。そしてそれを理解すると驚いていた。
「あれは…毒液で溶けた?」
「やはりそうですよね」
「うん。でも2人は気づいてない?」
「はい。見えない位置ですから気づいてないはずです。……ルクス様の攻撃もクリスの剣も効果がなかった。ならあれを利用すればどうにかなると思うのですが」
「確かに。でもどうやって?誘導するにも今はあの二人、戦ってるしダメ。それに私たちだけじゃ無理。逆に邪魔になる」
そう言われてテレスは考える。どうすれば良いのか。確かに策というものはない。けれどもこのままではクリス達が不利になっていく。バシリスクの鱗は硬く、簡単には切れないし、砕けない。けれどもそれをどうにかすることが出来る。なのにこのまま何も出来ないのはクリスたちを見捨てるようで嫌だった。けれども動けば邪魔になる。出ぬ答えに頭を悩ませていた。
(なんや、2人だけで話盛り上がってはるけど、うちは入れてくれへんの?)
悩んでいたテレスの頭の中に声が響いた。
「八重香様?!。そ、そんなことはありませんよ!」
八重香と理解した後に言われたことを理解して慌てて否定する。
(2人だけで会話してうちの事放ったらかしなんて酷いわぁ。うちも話に混ぜて欲しいのに)
少し悲しそうに言う八重香は何処かテレス達をからかっているようでもあった。こんな時に何故なのだろうか。
(本当は手出ししんとこう思ててんけど、流石にきつそうやし手を貸したげる)
そういうと八重香は抱かれている状態から無理やり抜け出して地面にたった。そして2人を見上げる状態で尻尾を使って2人を手招きして呼ぶ。テレス達はそれに従って近づき集まった。
「て、テレス様!?何故ここにいるんですか!」
「シー!静かに。バジリスクに見つかってしまいますよ?」
いつの間にか横にいたテレスに驚いてつい声を出してしまったクリスだが、テレスの言葉に従うように叫びそうになる声をどうにか抑えた。仕方がない。隠れていたはずの主が自ら危険な所へ来ているのだから。そんな主が危険な所にわざわざ来ていたら驚いても仕方がない。
どうすれば良いか、何を言えばいいか頭が働かずにあたふたとしてしまっていた。
そんなクリスにテレスはクスッと笑いながらも直ぐに真剣な表情をした。
「クリス、作戦があります」
「作戦…ですか?まさかテレス様が危険になるやうなものなんですか?!」
「違います。これは八重香様からの提案ですから…とりあえずはあそこ、見えますか?」
「わ、わかりました。ええと…」
暗そうになる顔を直ぐに消して明るく振る舞うテレスはそのままバジリスクの方に手を向けた。クリスはとりあえず言われた通りに従って指が刺される方を見た。するとそこにはバジリスクの硬い鱗がなくなっている部分があった。それを見てクリスは静かに驚いた。
「あれは…先程まではなかったはず…」
「あれはバジリスクの毒液で空いたもののようです」
「バジリスクの…まさか自分の毒で自身を傷つけるとは」
普通は自身の毒への耐性とは着いているものだが。だが体内にあるということは毒自体への体制は持っているものの鱗だけが酸性に弱いのかもしれない。それなら先程の毒液を使うタイミングも納得出来る。
「今から八重香様が囮を作ってくださるそうです」
「囮ですか?八重香殿が直接という訳ですか?」
「違います。作戦は…」
テレスが言うには八重香自身が幻術というものを使いバジリスクを自身の吐いた毒液までどうにか誘導するということだ。
囮を作ってもバジリスク自身が毒液については自覚しているでだろうし、そう簡単には行かない。その他にもいくつかどうにかしないといけない。それをどうにかするということは相当な術を使うということだろう。地形自体を偽るのは道具無しで簡単にできることでは無い。というよりも不自然なく幻想に誘うのはなかなかに難しい。特にあまり動かずに警戒しているものには。
幾分かには弱まっているであろう毒液の酸性でもバジリスクの鱗を弱くするには十分であろう。チラッとクリスがその方向を見てもまだ煙が出ていて毒々しい。そして弱まった鱗にクリスとルクスの2人が同時に使うと言うことだろう。上手く行けばそのまま鱗を貫通できるだろうし勝てる。
「あははは、八重香殿は喋るだけで無く、そのような術まで使えるんですね。あの方は何者なんですか」
「そうですね。もしかしたら神獣かもしれませんよ?」
「有り得そうですね。でも、紫苑ですから驚きはしませんよ」
「ふふ、あっそろそろ始まるようですよ」
テレス達が木々の間から覗き込むとそこに1人の女性が居た。東洋の着物と言うものを着ていて、その長く伸びた黒い髪は黒真珠のように美しい。その国の言葉なら濡鴉のような髪だ。スタイルもよく、顔立ちも整っていて、何処か妖艶の言うような空気を醸し出して居た。
そんな戦う場にふさわしくないような人が出てきて、作戦を知っているテレスですら驚いて声を出しかけ、動こうとした。
「あれは…危ない!」
「急いで助けに!」
「お待ちくださいテレス様!様子がおかしいです」
だが、それが囮であるということに何とか気づいて、何とか抑えた。2人は1度落ち着いて様子を伺った。
その実態に気づけたのは彼女が恐ろしいバジリスクと面と向かって目を合わして笑っていたからだ。そう、目を合わしているのだ。片方しかなくてもそれは死を与える魔眼。目を合わせればそれすなわち死への切符なのだ。それなのに女性はなんともないのだから。
そうして女性と目を合わしていたバジリスクは女性を獲物と認識下のかその鋭い牙を収める口を大きく開いて噛み付いた。その先は女性がその鋭い牙によって血まみれになる未来を想像した。しかしその未来が訪れることは無かった。
クリスたちは見逃すことも無く見た。女性は華麗に舞うように避けた。その光景は何処か紫苑の鬼舞と似ていたが違う。紫苑の鬼舞が神楽のようなものとしたら、女性の動きは人に見せるための演舞だった。
避けたあともその場に居る女性に襲いかかった。しかし同じように避けられる。それを何度か繰り返すうちにバジリスクは苛立ったようでもう我を忘れていた。
そうしていると突然女性が避けることを辞めた。いや、実際には消えたという方が正しかった。最後の時、女性はバジリスクの攻撃を避けずにそのまま居た。そしてバジリスクがぶつかると彼女は霧のように消えていった。それと同時に視界が歪む。
歪みが無くなると、代わりにそこに残ったのは毒液に突っ込んだバジリスクだった。
「ギィヤヤヤヤヤヤヤ」
「今です!」
「了解!」
ジューという音がなりながら毒液の中から、鱗が溶けて正直て醜くなりながらも起き上がる。
そこにクリスが思いっきり突っ込み剣を突き立てるように前に出す。
バジリスクはそこから何とか逃げようとするも違う方向から来る風を纏う弓により攻撃されて肉を抉られる。鱗が溶けたことにより丸裸にされたバジリスクはそのでかい図体から逃れるすべは無かった。叫び声をまた上げながら咆哮する。
そんな間にクリスは完全に距離を詰めて剣をバジリスクに振り下ろした。
「王国流剣術・輪天」
振り下ろされた剣はそのままバジリスクの肉にそのまま入って行き、骨に当たる。するとそのまま力を少し抜いて骨を絶たぬように剣を使い飛び上がる。それと同時に滑らせるように剣を引き抜く。またもバジリスクの方向が響く。
飛び上がったクリスはそのままバジリスクの体を登りながら剣を振るいバジリスクに剣戟を入れる。その縁にも暴れようとするバジリスクの動きを止めるために四方から風を纏う弓が飛んできてバジリスクの気を失わせる。そのせいもあってかバジリスクは少し暴れるものの反撃が上手く出来ずにいた。
クリスはバジリスクの体を登り頭に着く。ジューと自身の靴が溶けているのが分かる。
(直ぐに片付けないと)
バジリスクの毒液の酸性に驚きながらもクリスは剣を両手で持ってそのままバジリスクの頭に突き刺さる。
「ギェェェェぇぇぇぇ!」
バジリスクが余りの痛さに暴れ出す。先程と違い痛みが強くそこに完全に意識が言ったためだ。暴れるバジリスクに何とか剣を掴んで耐えるも振り落とされる。振り落とされたクリスは地面を転がり木にぶつかる。頭を思いっきり打ったためにクリスの頭からは血が出流れていて、意識が朦朧としていた。
頭に剣が突き刺さりながらもバジリスクは生きていて獲物を認識したのかそのままクリスの方を向いた。
「危ない!急いで離れろ!」
弓を放ちながらも隠れていた所から姿を現してバジリスクの注意を引こうと声を荒らげながらもクリスに叫ぶ。しかし今度は何故が痛みを感じていないのか弓を打っても反応がない。もしかしたら頭に指した剣が神経を立ったのかもしれない。それか、アンデットと呼ばれるものになったか。それは分からないが今、危険だということだ。
クリスも何とか立ち上がろうとするもその足は弱々しく上手く立てないでいる。
そんなクリスに容赦なくバジリスクは迫っていく。バジリスクが動くと同時にバジリスクの体は毒液のせいか体が少しずつ朽ちていた。
そんなバジリスクよりも速く動こうとするルクスでも間に合うかどうかだ。それでもルクスは走り出す。
だがそれでは遅く、バジリスクは遂にクリスの元へと着いてしまった。
バジリスクに見下ろされながらも目がぼやける状況でクリスは前を向いた。
(私もここで終わりか。テレスティナ様すみません。貴方の騎士になったばかりなのに……)
クリスは最後に霞む視線の中に赤と鋭い白があるものを見てその目を閉じた。
ちょっと内容薄いかな?でも書きすぎるとこの先長くなるし難しい




