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魔剣

 城へ向かってローズは出かけた。魔族が増えている……その事に関係あるのか……

ああ! 考えても分からん! もう、考えるのはよそう。今夜ローズが連れて行ってくれる。そこではっきりする。


 ……しかし今日はローズの帰りが遅い……いつもなら、この時間に帰って来て腹が減ったと、文句を言うのだが、そう思っているとローズが帰って来た。


「おお、お疲れ! 腹減っているだろう? 用意出来ているぞ」

 テーブルに座るローズ。


「魔族の襲来が近づいた……隣の国は既に被害が出ている。この国に攻め込むのも時間の問題だ」

 何だって!


「衛兵を増やし待機させた。国境の門から魔族の姿を確認した……」守りは固めた、レグルス……」

 ローズが俺を見る。その真剣な顔に対して、俺はにっこり笑う。


「師匠、いっちょヤッテきますか? 国に入る前に止めないとマズイでしょう? 行きますか!」


「戦いたくはないのだが、結界は張ってある。結界の前で何とか阻止出来ればいいのだが……」

渋い顔のローズ。


「やだな、ローズがそんな顔をしていたら貴方の弟子達の士気が下がる。俺達弟子を信じて下さいよ」

 思いっきりの笑顔でローズにアピールする。大丈夫だ、させない!


 ほうきに乗って境界線まで行く。まだ、ここまでは来ていないようだ。沢山の魔法使い、ローズの弟子達が構える。剣士もいる。ローズとその場に降りると。


「君が今の弟子か、大変だろう? 俺達も苦労したよ」

 と数人俺達の所に来て言う、


「そうなんだ。最近まっ裸で寝るから困っているよ」

 弟子だろう1人が、


「そうか、相変わらずなんだな。外見は若いからな、騙されるなよ。中身は……」


 そこまで言った所でほうきで頭を叩かれた。思う事は同じか笑い声が聞こえる。いいやつばかりなんだな、皆ローズを尊敬しているのが分かる『伝説の賢者』本当なのだろう。何故なら、ここにいる魔法使いの数が多い。これだけの魔法使いを育てたのか……それはこの国を守る為、アトリア女王陛下の為なのだろう。

 魔王と戦った時とは違うこの感じは何だ……そうか……信頼しているのだ。お互いを……


「お前には剣も渡そう、魔剣だ。今のお前なら上手く使えるだろう。これは持ち主を選ぶ、今まで誰もこの剣を持てなかった。レグルス持ってみろ」


 と言って剣を渡される……すると剣が光る‥‥‥


「その剣を抜いてみろ」


 ローズに言われて剣を抜く、眩しい光の後、剣から呪文のような言葉が聞こえる。それを同じように唱えてみる、すると剣はズシリと一旦重くなるがその後急に軽くなった。


「うん、その剣はお前の物だ。ほうきの時と同じだよ、剣はお前を認めた」


 周りから、おおと声が上がる…そんなに凄い物なのか? 少し不安を覚えるが、ローズも、その弟子達も俺に笑顔を向けてくれる。


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