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償い

「・・・・・・。」

「あっはっはははは!せっかくのチャンスだったのによ、残念。」

天高らかに嘲り笑った。

スコールはさらに雨脚を強めて、無人島がかすみ始めた。


「うがあああっ!!」

ついに新田は発狂した。

怒髪天を突き、諸手を高らかに挙げて天を仰いだ。

その声に仰天して沙耶香は背を向けて逃げ出そうとしたが、新田の熊のような毛むくじゃらで無骨な腕が、細い足首をとらえて離さなかった・・・・。


「いやああっ!離してよ!」

捕らえたカモシカを右手一本で引きずり寄せると、白いショートパンツにむんずと手を掛けて一気にパンティーごと剥ぎ取った。

日焼けしていない白いヒップがブルンと丸出しになった。

新田はうつ伏せにさせると、両腕を万歳させてその手首を力強く押さえつけた・・・・。

「ああああっ・・・・・・。」

今度こそとばかりに、新田はそそり立つ凶器で後ろから掘削を開始しようとした!

「ちょっと待って!ちょっとだけ・・・・新田先生。」

一瞬動きを停止させて、尻を丸出しにした沙耶香の色気のある声に耳を傾けた。

「あたし後ろからはイヤなの・・・・。あなたの全身がが見える上がいいの・・・、どう?」

顔面をしわくちゃにして何とも醜怪な薄笑いを浮かべながら、新田はその申し出を了承した。


「ヘタなまねするんじゃないぞ!」

佐山は拳銃を向けながら威嚇するが、何故かその声が震え咽喉の渇きが収まらない。

新田はひょうたん島のような腹を上にして寝そべった。

いきり立った一物はまるでひょうたん島のヤシの木のようだ。

「いい・・・?」

沙耶香はでかいに新田にまたがろうと細い片足をおもむろに上げた。

破れたTシャツが上半身を隠しているので、胸の具合はわからないが、下半身のみごとなまでに平たく美しい下腹部のさらに下には、豊かなジャングルが生い茂っていた。

堂本は思わず目を細めた・・・・。


さっと腹に馬乗りになった沙耶香は、船底に転がっていた木製のオールを取り上げたかと思うと、新田の顔面をしたたかに殴りつけた。

「ぐえっ!」

アスファルトのカエルがひき潰されたような声を発し、全身がブルブルと痙攣し始めた。

2〜3発殴りつけたであろうか、返り血を浴びた沙耶香の形相は般若と化していた。

新田の痙攣が突如として止まる・・・・。

ご臨終のようだ。

死因は頭部強打による頭蓋骨陥没といったところであろう・・・・。


新田の動きが止まり、自分のしたことを初めて認識した沙耶香は恐怖に震え上がった。

「あんたが、あんたが悪いのよ!!」

「そうだよな、悪いのは新田だよな。自業自得だな・・・・。」

佐山は思い起こすような口ぶりでつぶやいた。

新田は沙耶香のストーカー行為で学校から厳重な叱責、戒告処分を受けたとは言ったが、実はただ後をつけ回しただけでは無かった・・・・。


あれは高2の夏頃のことであった・・・・。

佐山猛は放課後の練習が終了し、自転車で帰宅途中のことであった。

周囲にバラ線が張り巡らされた空き地の中央に、あばら家があった。

そこを通りかかったときに、助けを求めるような女の悲鳴が聞こえた。

咄嗟に自転車を降り空き地に踏み込み、空き家の壊れた窓を覗くと、佐山は自分の目を何度も疑った。


目の前には白いタオルのようなもので猿ぐつわをかまされ、仰向けになっていた藤川沙耶香がいたのだ!

セーラー服の胸ははだけ、ブラジャーは首までズリあげられている。

白いお椀を二つ伏せたような見事な胸があった。

スカートは捲くり上げられ、純白のパンティは右足の足首にかろうじて引っ掛かっていた・・・・。

空き家にはオレンジ色の夕日が差し込み、股の間に割り込むようにして足の間に入り込み、腰を動かす新田が見えた・・・・。


夕日に輝くハゲ頭がどうにも許し難く、佐山はこのとき生まれて初めて殺意を抱いた。

気が付くと空き家に飛び込み、新田の野太い首を後ろからむんずと掴み、沙耶香から引っぺがした。

恐怖に震える変態教師を、いやというほど痛めつけた。

自分でもどこをどのようにして、何発殴ったかなどは今でも記憶に無いくらいだ。

新田は顔はもちろんの事、全身打撲でお歳暮のハムのように膨れ上がった。


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