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偽りの男?

そこに立っている男は先程まで壁にもたれ掛かっていた男、それとは全く違う男ではないかと錯覚するほどのオーラを醸し出していた。


「ちと手解きをしてやろうかの。こい若僧。2人まとめて相手してやる。」


右手を上げ指先を2度ほど曲げる。

かかってこい若造。


しかし、クロスはそんな安い挑発には全く動じない。

「ご老人。一つ質問しても?」


「ほほっ。無視か。少し格好をつけたわしの身にもなれ。

これだから若いもんわ。まあよい。なんじゃ質問とは?」

男は苦虫を噛んだような顔でクロスに答える。


一瞬の静寂の間の後にクロスが口を開く。


「その姿は本物ではないのでは?」


クロスの言葉に男は口元をにやりと歪ませる。


「やはりお主もこちら側の人間のようじゃのう。」

口ひげを撫ぜながら独り言のように言葉が発せられる。


コトン。

突如として男の足元に何かが投げ込まれる。

そう。ミレイお手製絶対殺すマンの登場である。その直後乾いた爆発音が鳴り響く。


「抜刀術一の型・柳」


男は刀を抜刀したと思えば気づくころには既に納刀されていた。

爆発直後にもかかわらず男の立っている場所だけは無傷であった。


「あれぇ?おかしいのであります。なんでバラバラになってないのですかっ!!」

ミレイが地団駄を踏む。


「ミレイ」

静かにクロスがミレイの名を呼ぶ。

しかしそこには静かながらに怒号が見え隠れしていた。


ゾクッ

ミレイは大好きなクロスに名を呼ばれたのにも拘らず体が硬直していた。

そして恐る恐るミレイはクロスのほうに顔を向ける。

「ク・・・クロちゃん?」


「ミレイ。余計なことはするな。そして今すぐ研究所に戻れ。ここは危険だ。いいな?」


「でもミレイも力になれるよ?」


「ミレイ」


クロスの無感情な言葉にミレイは再度背筋を凍らせる。

そして、自然と目に涙が溜まる。

ミレイは悔しかった。

咲夜はクロスの隣で戦うことができているのに、ミレイは横に立つことさえ出来ないことに。


「帰ったらまた抱っこしてやるからここは言うことを聞け。」


さすが天然色男クロス君。またとないタイミングでミレイにそう言い放つ。


この言葉にミレイの顔は一瞬にして太陽のような満面の笑みに変わる。


「クロちゃんに免じてここは大人しくするのであります。おじいちゃんなんかだ一嫌いなのです!!!!」

男に向かってベーと舌をだす。


そしてポケットから飴玉のような石を取り出し目の前に放った。

「アンゲルス・カースス第一研究所なのです。」

ミレイがそう言うと淡い光がミレイを包み一瞬強い光を放ち消えたときにはもうミレイの姿はそこには無かった。


「クロはあやつに甘いのじゃ。もっとこう・・・」


「まだミレイは甘えたい年頃なのだろう。」


「それが甘いというのじゃ。まあよい。あっこやつを倒したらわしも抱っこはしてもらうぞ?」


「いや咲夜はそんな年頃じゃ、、、、」


ドスっ


クロスの脇腹に咲夜の鉄槌が突き刺さる。

「何か言うたかクロ?」


「喜んで抱っこさせていただきます、、、」


「それでよいのじゃ。」

咲夜は満足そうな顔で深く頷く。


「二の型・閃光」

和装の男はクロスに・・・


To becontinued




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