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悪魔の子供達  作者: トーキョー・イケダ
第一章
6/12

第五話



「見えてきたよ。あそこがアジトだ」



アルフィが窓の外に向かって指をさす。



「あれは...神社ですか?」

「そう、あそこの地下にアジトがあるんだ」



想像していたものとは違い、正直驚いた。

俺たちは車を降りて、アジトへ向かった。



「どこから地下へおりるんですか?」

「こっちさ」



アルフィに案内され、本殿の裏に回る。そこには閑散とした社務所のような建物があった。

アルフィは社務所の扉に手のひらを合わせる。

扉全体が青く光り、二秒ほどしてから扉が開いた。



「さあ、入ってくれ」



俺たちが入り、扉が閉まると静寂が訪れる。

俺は思い出したように一つ質問をする。



「あの、母さんもこのアジトにいるんですか?」

「いや、アスカさんはここにはいない。あの人はああ見えて結構なお偉いさんだからねー。たぶん保守派の本拠地であるクリスのアジトに向かったよ」



意外だ。母さんはあんな風で地位は高かったのか。

そうこうしているうちに地下に着いた。

アルフィに案内され、まず個室に向かった。そこで荷物を置き、すぐさまのこのアジトのリーダーである支部長のところへアルフィと共に向かった。

その道中、白以外の髪の色をした人とすれ違う。



「アルフィさん、ここには『悪魔」じゃない、普通の人間もいるんですか?」

「ああ。『悪魔』の数自体が少ないからね。白髪以外の髪色をしたものは普通の人間とみていい。君みたいに黒い髪なのに『悪魔』ってのは稀だからね」



車の中で気付いたことだが、俺の髪色は黒に戻っていた。

どうやらあの白髪は一時的なものらしい。


「このアジトの中でも普通の人間は50人近くいるだろう。

主に諜報員や『悪魔』のサポートをしてくれている」



意外だ。そんなにいるもんなのか。

しかし、彼らは「悪魔」のことをどう思っているのだろうか。

そんなことを考えているうちに...



「着いたよ」



もっと厳かな感じかと思ったが意外と普通だ。

アルフィが木でできた、両開きのドアを大胆に開け、俺たちは中に入っていく。



「来たか。随分と早かったな、アルフィ」



白髪に眼帯というやばそうな男がアルフィの声をかける。おそらくこの人がこのアジトのリーダーだろう。



「支部長に早くお披露目したかったので」



アルフィに促され、俺は一歩前に出る。



「ほう。黒髪。彼が連絡にあったアスカの息子か。

ようこそ、四区デニス支部へ。私は支部長のジェットだ」

「カズヤ=ドゥ=イニアレスです。よろしくお願いします」

「早速で悪いが――――」



―――――SOS発生、SOS発生―――――



支部長の声を遮るように、アナウンスが響き渡った。



「うーん。どうしたものか。

そうだ、アルフィ。カズヤを連れて、現場に向かってくれ。

そうすればいろいろと説明も省ける」

「そうですね。わかりました」

「それではよろしく頼む」



俺は何が何だかわからないまま、アルフィと共に現場に向かった。



最後まで読んでいただきありがとうございます

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