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冒険者

「・ぃ、・・・・・・か・・・・・・」


 眠っていると声が聞こえてきた。声はすぐ傍から聞こえ、体を揺すられる。


「・・・・・・・・・・・・・・さぃ」

「・・・た。・・・・・・・・んだ?」

「それ・・・・・・・・・・き・・い」

「そう・・・・・・・・・・・みよう」


 体を揺すられていると、別の声が聞こえる。何やら会話をしているらしく、会話の声により微睡んでいた意識がはっきりしてきた。


「おっ、起きたみたいだな。体の方は大丈夫か?」


目を開けると男性と女性の2人組がおり、男性は鎧を身に纏い、赤色の髪を短く切り揃えており、背には身の丈程もある大剣を背負っている。女性は動きやすさを重視した薄緑色を基調とした軽装をしており、背に弓矢と矢筒を抱え、腰に袋を着けている。金髪を後ろで纏めており、髪から覗く長い耳からエルフだと分かる。彼らを観察していると男性が声をかけてきたので、私は大丈夫と答える。


「私はリノリア、こっちはリーダス。二人とも冒険者をやっているわ。あなたの名前と、どうして倒れてたのか教えてもらえる?」


 女性改めリノリアさんが名乗り、こちらに尋ねてきたので、ギーラと名乗る。倒れていた理由は、海を渡る途中に魔物に襲われた、とだけ伝える。


 すると二人は何か勘違いしたらしく、

「すまない。辛い事を思い出させてしまって」

「ごめんなさいね。悪気はなかったのだけれど」

と謝りだす。訂正すべきなのだろうが、上手く説明できる自信がなく、たとえ説明できても混乱させるだけだろうと考え、気にしてない、とだけ伝える。


 しばらく尋ねられたり、話をしていると、不意にリノリアさんが


「ねぇギーラさん。もし良かったら町まで一緒に行かない?私達も町に帰る途中だし」

「それはいいな。こんな所に女性を放置するのも気が引けるからな」


と提案し、リーダスさんも賛成する。私は少しだけ考えたが、特に問題もなさそうなので、了承する。



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