2度目の異世界で……
どうもこんにちは。
本作品は々先生に許可を得て書いています。元々は々先生が書いていたものなのですが、諸事情で書けないおっしゃったので、私がアイデアと作品名を貰い、自分風にアレンジして書きました。何とぞご理解をお願いします。
僕はつい最近まで普通の男子高校生だった。だけどは普通は突然消えた。重い人を助けるために僕は死んだ。あれは今日のようなよく晴れた日の帰りだった。いつも通りの道でいつも通りに思い人の背中姿を眺めながら帰っていた。
…………べ、別にストーカーではないよ ただの帰り道が一緒なだけだから!!
その今日はいつもが壊れた日だった。
駅のホームで電車が来た時だった。僕はいつものように思い人…………船戸さんの後ろに並んでいた。船戸さんは友人とならんで楽しく話していた。その時見た横顔はいつもより楽しそうに見えた。…………もしかしたらそれは僕の勘違いかもしれないけど。僕がしう思うのは、僕自信がその日良いことがあったからだ。
「船戸さんと会話した」
入学してから3回目の会話だった。挨拶をした1回目。学校始まってすぐの宿泊学習での世間話でをした2回目。そして今日、授業中に雑談をした3回目。
偶然昨日見たドラマの話題が出てポロットコメントをしたら、それを船戸さんが拾ってくれた。
僕にとっては少しだけ距離が縮まった日だった。
自分が幸せなら周りも幸せに見える。
だからきっと今日はいつもより船戸さんが楽しそうな顔に見える。
僕はこの時、船戸さんの顔を見るのが今日で最後だなんてまるで思ってなかった。
「まもなく電車が参ります。危ないので黄色い線の内側にお下がりください」
電車のアナウンスがホームに響き渡る。誰もがその音を聞いただろう。
アナウンスが流れて数十秒後。電車が目の前を横切る瞬間だった。後ろから激しい足音が聞こえた。その足音は僕に違和感しか覚えさせなかった。電車はまだ来ていない。それは反対側のホームも一緒で急ぐ要素なんてどこにもなかった。だけのその足音はまるで駆け込み乗車のようだった。いや、もっと酷かった。きっと周りには聞こえない普通の足音なのだろうけど、僕にはホーム全体に響き渡る音に感じた。
「殺気!?」
感じたこともないのに反射的に言葉が口から漏れた。それは水道の蛇口から滴が落ちるように。
言葉と共に首を回す。そこで見たのはサラリーマン風の男だった。男の目に何が写ってるかはすぐにわかった。殺気は僕ではなく僕の前で友人と話している船戸さんだった。凄い目で船戸さんを睨み付けて、走ってこっちに向かってくる。両手を前に出して…………。
気づいたら体が勝手に動いてた。
船戸さんの肩を掴みそのまま腕を後方に引っ張る。船戸さんはいきなりのことで僕の力に従うしか選択肢がなかった。ただ船戸さんの足はそれについてこれなかった。だから結果的に僕が船戸さんを後方に引っ張り倒した形になった。
驚いた顔で尻餅をつきながらこっちを見る船戸さんに僕は最後の言葉として…………満面の笑みでありがとうと言った。
男は勢いのまま僕を両手で押しホームから突き落とした。男も僕を押したことに驚いた表情を見せていた。
それを見た直後。
電車が体を押し潰した。それはあまりのも一瞬の出来事で痛みすら感じなかった。
死んだのだ…………。
それを自覚するには足りなすぎる一瞬だった。
「少年よ……」
誰……ですか?
「思い届かぬまま死ぬのは悔しかろう」
声だけが聞こえる空間。
「私がチャンスをやろう」
チャンス?
「2度目の人生をくれてやろう……」
声はそこで途切れた。その音しかない空間で僕はなぜか平常心でいられた。動揺なんて文字は存在しなかった。
この声の数年後僕は自分が転生したことに気づいたのだった。
異世界転生
それがきっと今回の出来事に一番相応しい名だろう。死んで次気づいた時は3歳の子供だった。
赤ん坊の頃の記憶は全くない。それは前世と何も変わらなかった。変わったのは世界だった。モンスターがいてダンジョンがあって冒険者がいる。
まさにそこは異世界だった。魔法の発展で技術は今の日本より少し遅れている程度だ。魔法が彼らの文化を作ってきた。それに間違いはない。
謎の声の元異世界転生はしたのは良かったのだが…………僕は私になってしまった。
私……つまり女の子になった。性転換といやつだ…………。
じゃあここからは私でいくよ。
私は小さい頃、行動が男ぽかったらしい。男子と遊んだりして近くに住む女の子とは全く遊ばなかったり、髪を伸ばさずいつも短めだったり、自分のことを僕って言ったり……と。これを見た私のお母さんは不思議に思って私を病院につれてった。それで病院で検査をした結果、性同一性障害だと言われたらしい。
お母さんはそれを聞いて相当ショックを受けたそうだ。まぁ私から言わせればそんなことでショックを受けるなんてメンタル弱すぎる。まああくまでもそれは私の意識がはっきりしないでうちの出来事だ。3歳で自我に目覚めて自分が女の子ってことに気づいたのはその数時間後だ。私は自分が女の子って気づいてからは言葉使いに気を付けるようにした。
お母さんを困らせたくなかった。ただそれだけだった。お母さんはいつもため息をついてたらしい。私はそのため息を消したかった。だからお母さんが安心できるように私は私を演じた。
最初は違和感しかなかったけど今になってはもうそれはない。私は完全に女の子になった。
そして今日で私は8歳になる。
この世界は15歳で成人となる。8歳はその半分として教会に言って鑑定を受けることが出来る。鑑定とはこの場合職業鑑定のことで、自分がなんの職業に向いてるか調べてくれるのだ。
私の家は代々この鑑定で魔道騎士という結果を出し、将来全員がそれになってる。それを考えれば私の職業は決まったようなものだった。魔道騎士それ以外にはあり得ない。あり得ない…………はずだったのだが…………私は魔道騎士ではなくアベンジャーと結果が出てしまった。アベンジャー 。つまり冒険者だ。それも最も最弱な職業。
お母さんはこの結果に2度目の絶望をした。現役魔道騎士であるお父さんはこの結果に呆れてものも言えない、と言った。
鑑定石の結果は90%以上の確率で当たると言われてる。だから私の両親は私を諦めた。私を魔道騎士にすることを諦めて自由う奔放に育てた。ただそれは15歳になった以降は一切の面倒は見ないとい条件の元で起こった出来事だ。
私はその条件に頷くしかなかった。頷かなければ今にでも捨てられると思ったからだ。
それから私は社会を知るために頑張った。15歳になる前に最低限以上の知識を必要とした。だから後の7年はただ勉強とアルバイトに尽くしたのだった。