表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

結団式

今日は体育大会の結団式だ。

僕の通っている高校の体育大会は、1年、2年、3年生のクラスが一つずつ集まって一つの団をつくる。1年2組、2年4組、3年3組が集まってR団を結成するという具合だ。

生徒は「ダンス」か「マスコット」のどちらかを選ぶことになっている。ダンスは体育大会当日に練習したダンスを披露し、マスコットは体育大会当日に飾られる立体物を作成するものだ。


僕は迷わずにマスコットを選択した。

理由はいろいろある。そもそも僕は踊りが苦手だし、僕と踊りたい女子もいないだろう。

だが、マスコットを選択したからには、マスコットに全力を尽くさねばならない、と僕は思った。やる気がない割に人からの目を気にする僕は、下手なものを作ってクラスの皆の顰蹙を買いたくなかったからだ。


決断式の場は、沢山の生徒でごった返していた。先生もたくさんいたが、丸い眼鏡を掛けた先生は制服を着ている。なぜだろう。


「それでは今から結団式を開始する」

その言葉と共にがやがやとしていた生徒の達が会話をピタリとやめ、緊張感が場を支配した。まず始めに、マスコットリーダーからの話があるらしい。僕のこれからのクラスでの立ち位置の鍵を握っている重要な人物になるだろう。僕は固唾を飲んでその人物を見た。


丸い眼鏡をかけた先生ではないか。

僕が唖然していると、その人物はゆっくりと口を開き、言った。

「今回、マスコットのリーダーを務めさせていただく、3年3組の『しんちゃん』

と申します」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ