談話参室 マイナー長州編
左桜「どもぉ・・・」
佐世「おいでになったな」
左桜「ごぶさたしてます佐世さん。お元気ですか?」
石川「元気すぎてこまっちょる」
左桜「で・・・呼び出された理由はなんでしょうか?」
佐世「四境戦争以来、登場がなくなっちゅうんはどーーいうことじゃ? えっ?」
石川「佐世さんはちょこっと最近登場しちょるやないじゃろか」
佐世「俺達が誰なんか、あからん奴がいちょるじゃろ!」
※長州の方は「わ」が発音しづらいため、「あ」に近い発音になるらしい。
山縣「どようしなそーがるのう・・・なんをやっちゅうんじゃ」
※とようし(やけに) なそーがる(騒がしい)
所「わしらーの出番が少ないための抗議にきまっちょります」
石川「じゃから所さんはもう・・・」
所「ゆうな・・・(泣)」
左桜「えっとの、あの・・・長州弁じゃなく標準語でお願いします(泣)」
一同「却下!!」
左桜「しくしくしく」
佐世「改めて・・・わしは佐世八十郎。干城隊頭取を務めちょる」
石川「あ、いさどい」
※いさどい(すばやい)
所「わしは所郁太郎と申します。刺客に襲われて数十箇所も斬られた井上(聞多)殿を治療して助けちょります。遊撃隊参謀として長州征伐に参加したんじゃが、実はこの戦中に病死しちょります(泣)」
石川「かあいそう・・・あ、わしは石川小五郎じゃ。桂小五郎じゃないので間違えないでくれ。芸州口では遊撃隊を率いて立派に戦ぅとったんじゃ。唯今、トーマス・ブレーク・グラバー氏の協力でエゲレスに渡航中じゃよ」
左桜「渡航中なのに、なんでここに居るんです?」
石川「気にしちゃーいかん」
太田「わしもはぶてるけーねっ!!」
※はぶける(いじける)
山縣「太田はさらに登場が少ないからのう」
太田「しくしくしく。そげなわしは太田市之進ちゅう。高杉が挙兵(功山寺挙兵)したときは御楯隊を率いて俗論党と戦い、呑水・赤村の戦いで活躍しておる。長州征伐でも芸州口でがんばってぅとったんじゃ。書いてもろうてませんが、現在は参政になっちょる。そいでもって、倒幕について大久保殿や西郷殿、小松殿らと会談もしておる男じゃ」
山縣「いかにも俺は出来る男だとアピールしても、脇役は脇役でしかない」
太田「酷い男じゃね・・・」
左桜「すいません、出番作らなくて・・・」
井上「気にしようるな市よ。わしと俊輔も駄々ぁこねてほうたっちょるから・・・」
※ほうたっちょる(放置されている・している)
伊藤「わしゃあ、作者に嫌われちょりますけぇ」
左桜「お二人は、某長州の映画で名前知られてますし、あえて登場させてないんですよ」
井上「斬るか」
伊藤「わし、剣術は苦手じゃ・・・」
左桜「藩費使い込んだの、書かれたいんですか?」
井上・伊藤「!!!」
山縣「攘夷ちゅうときに渡航なんぞ計画するからじゃ」
石川「確かに・・・」
井上・伊藤 ←部屋の隅に退避。
桂「おや、いったいこんな所でなにをしているんだ?」
左桜「あ、桂さん、こんにちは」
桂「お疲れの様だね。いつもの元気はどこへ?」
左桜「あの人が居なくなって、活気がつかないところに、皆からいじめられて意気消沈中なんです」
桂「あの人?」
石川「走る時限爆弾みたいな人じゃ」
桂「高杉か・・・」
左桜「それで判るんですね、やっぱり」
晋作「ちょっと待たんか! 誰が爆弾じゃ!」
一同「うわっ!?」
晋作「なんで驚く・・・」
左桜「高杉さん!!!(号泣)」
晋作「な、なんじゃ・・・」
左桜「生き返って下さい(泣)」
晋作「無理 (ニヤリ)」
桂「そんなに困るなら、武市くんの様に生きながらえさせたら良かったじゃないか」
左桜「考えたんですよ、それ。でもさぁぁぁ、あれが高杉さんの運命ですから!」
桂「第二の高杉を作れば事はすむ」
晋作「第二のわし??」
左桜「他に時限爆弾抱えてる人いましたっけ・・・」
佐世「わししかおらんのう」
桂「それはもっと後」
山縣「長州の精鋭は四境戦争までにほぼ死んじょるしのう」
左桜「悲しいことです(泣)」
桂「だから色々と死んだ人間を、道理から外れた所業で登場させているのか」
左桜「苦肉の策です」
佐世「はっ! いかん、桂さんと高杉は登場しちゃーいかん! わしらの出番がまたなくなっちょる!」
石川「捕縛して、野山獄にでも入れちょくがええか」
桂「なっ!」
高杉「わし、幽霊じゃから、それ無理」
桂「!」
左桜「と、とにかく、お二人にはまたの機会ということで、この場はお退き下さいませんか?」
高杉「仕方ないのう」
桂「素直なおまえが気持ち悪い」
高杉「化けて毎晩枕元にたっちゃる」
石川「ほいほい化けて出てきちゃーいかん」
太田「出番が・・・」
所「脇役の運命じゃ、諦めろ」
桂「仕方がない、ここは退いてやろう。僕は心の広い人物だからね!」
一同「・・・・・」
佐々木「わしは佐々木男也。禁門の変で福原殿の隊で参戦し、南園隊総督を務め、高杉の決起に参戦。石州口の主軍で幕府軍を破り勝利を収めちょる。現在南園隊と義昌隊を統合した振武隊の総督じゃ(キリッ)」
佐世「ちょこと出がまだ・・・」
大野「わしよりましじゃろう」
石川「これまたほんにちょっと出の人が・・・」
大野「大野修蔵です(キリッ)。後の世良修蔵じゃ。第二奇兵隊を率い大島口において松山藩を中心とした幕府軍を相手に戦ぅとった。現在は萩の海軍局へ転出しちょる」
堀「わしも忘れんでくれえ(泣)」
左桜「ああ・・・居ましたね・・・」
堀「(号泣)」
山縣「ほれ、ちゃんとアピールしちょけ」
堀「堀真五郎! 八幡隊の総督で戦に参戦後、鋭武隊の指揮をとっちょった。文久三年四月。京から帰藩するため高杉と萩往還を旅した経験もあるんじゃ! じゃけど・・・京都藩邸から旅費として預かった10両をみな妓楼で使い(ほとんど高杉が!)、大坂藩邸でまた10両借りたのに、それも使い切ってしもうて(ここでも高杉が!)、萩往還に着いた頃は一文無しに・・・どんだけひもじかったか(泣)」
石川「愚痴になっちゅう・・・」
佐世「留学するって藩から借りた金も酒で使いきっちょったよな・・・堀が財布をにぎっちょったらえかろう」
堀「出来るとおもっちょるんか?」
一同 (無理だな)
左桜「そんだけ藩費使い込んで・・・井上さんと伊藤くん並じゃないですか」
井上・伊藤「目的が違う!!!」
山縣「おぼっちゃんじゃからのう、高杉は(微笑)」
堀「小郡の出身じゃちゅうても、寺田屋事件や長井雅楽暗殺計画、英国公使館焼打ちなんかも参加しちょるし、長州征伐でも活躍しちょるのに出番が少ないあ。わしも市も重要視されちょらんあ。はばしい扱いじゃ」
※はばしい(ひどい)
左桜「ずみまぜん・・・あっ! 外伝書きましょうか!」
一同「!!!」
左桜「いつになるか不明ですが・・・」
石川「えかろう、それで行け!」
所「わし、死ぬの早いからやっぱり参加できん(泣)」
左桜「(汗)」
井上「そのうち、薩摩からも苦情がくるな、これ」
石川「出番少ない奴多いしな」
佐世「土佐からも来るじゃろうのう」
左桜「もう纏めちゃいますよ。史実は無視で!」
山縣「絶対、毎晩妓楼のシーンになるぞ」
太田「それでも出れるならいい!」
井上・伊藤「毎晩妓楼でも構わん!」
左桜「女好きですよね、とくに二人は」
石川「伊藤なんか、あげたらきりがない」
伊藤「・・・・・」
所「井上さんが資金繰り上手すぎからじゃろ」
佐々木「一応上士じゃからのう」
堀「身分に拘らない藩風も問題っちゃあ問題」
山縣「それいっちゃいかん」
左桜「えっと・・・で、私はなんで呼ばれたんでしたっけ?」
佐世「もっと登場させろ! 土佐の武市殿を長州人で活躍させちょるのに、わしらをぞんざいに扱うのは納得できん!」
石川「もう佐世を時限爆弾にしたら?」
山縣「今それはまずいんじゃ。後々爆弾になるんじゃから」
左桜「まだそこらへんまで進んでないので、討論しないで下さい(初回にも言ったなこれ)」
佐世「あ・・・品川がおらん」
山縣「ちらっとだけわしと出たから文句はないんじゃ?」
石川「わしらやっぱり不遇な扱いじゃ」
左桜「(まずい)・・・そろそろ執筆に戻ってもいいでしょうか?」
山縣「脱兎で逃げるんか?」
佐世「この際、野山獄に入ってもらうんはどないじゃ?」
所「それ名案」
左桜「えっ!?」
堀「特別に松陰先生がお使いになられていた部屋に案内しちゃる!」
左桜「ええっ!?」
石川「厚遇に喜べ」
左桜「・・・・・桂さーーーん!!」 ←脱兎
山縣「奇兵隊! 関所を固めぃ!」
佐世「間者じゃ!!」
左桜「ひでぇぇぇぇ!」
佐世「おんどりゃー茶なんかのんじょる場合か!」
※おんどりゃー(おまえ)
所「長州には人斬りがおらんから、逃げられるのう」
堀「桂さん、人斬り好きじゃないから仕方なかろう」
所「ちょこっと長州弁講座になっちょる談話室じゃた」