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スキルが一つしかない世界で、魔王は倒せますか?  作者: けいけき
北の都市メリティ・レイバース
25/29

25話 囮

糖分が足りない…

---

「おいおい、いくらなんでもやり過ぎだろ」


無数の衛兵が切り刻まれ、死体の山となっていた。

もはや原型すら想像することはできず、跡形もなくぐちゃぐちゃにされていた。


「まさか、魔族が一人で都市に攻め込んでくるなんて…」


「……君たちは?」


アインはぐちゃぐちゃにされた死体を気にせず、平然と踏んだ。

それに赫怒したメリティ騎士団の兵士は剣を抜き、アインを睨みつけた。


「我らは、北の都市対魔族兵団、メリティ騎士団だ!民間人そして国の衛兵を惨く斬殺した貴様を今ここで殺す!!」


「…あ〜君たちか〜!さっきの衛兵がずっと叫んでいた騎士団は!」


アインは顔に付いた血を手で拭い、狂気的な笑みを浮かべる。

とてつもない殺気…騎士団全員が、怖気付いた。

そしてほんの一瞬、剣を留めた兵士をアインは見逃さなかった…。


ザシュッ


……!!

騎士団全員は言葉を失った。

なぜ…後ろにいた兵士が斬られた…?

前の兵士が壁になっていたはずなのに…

しかし、今は魔族との緒戦中…アインは、油断をし剣を下ろした兵士に襲いかかった。


「なッ…!!」


全員が剣を構え、戦闘態勢に入るがアインのスピードは桁違いだった。

次々と仲間が切り裂かれ、血飛沫が空中に舞う。

誰もアインに攻撃を当てれない…全て軽々しく避け、カウンターを決める。

その圧倒的な力を前に、メリティ騎士団は引き下がる…


「こんなもんか…メリティ騎士団…」


「…お前何者だ!」


アインは剣に付いた血を、血振りして落とした。

そして…騎士団の方を見て言う。


「俺は、魔法幹部死兆のアイン…お前達の中で一番強い奴を出せ!」


その名を聞き、騎士団全体はざわつき出す。

魔王幹部の一人…死兆のアイン…

頭部から汗が滴れる。

すると、兵士の一人が前に出て大きな声で言った。

「…残念ながら、お前は会えないぞ!」


「…なんで?」


不思議そうな顔をするアイン。

その目には光なんて物は無かった…唯の無。

……唾を飲み込んだ。


「…俺達がお前を倒すからだ…!」


---

北西方面に行く道中…

玲とラーズの前に一人の魔族が現れる…

そいつは、執事の様な格好をしており、身だしなみをきちんとしていた。

ラーズが、そいつを睨みつけ杖を構えた。


「初めまして…ラーズ・ダリファー様。貴方に出会えて私はとても光栄でごさいます。」


「お前は…魔王軍の連中か?」


しっかりとラーズにお辞儀をし、ゆっくりと顔を上げ、「はい、そうでございます。」と答えた。


「悪いけど、すぐに落ちてもらうぞ!」


ラーズがスキルを発動し、近くにある噴水の水を操る。

そして、一気に玲の時みたいに顔全体を水で包み込もうとした。

…ラーズさんのあの技を避ける術が見つからない…

あれを食らってしまったら絶対に負けてしまう。


その瞬間!

目の前にいた執事は一瞬で消え、ラーズさんの背後を取っていた。

俺は気づくことすら出来なかった…。

ラーズさんはすぐに護りの態勢に入るが、その執事は攻撃をしてこなかった。

ラーズは一定の距離を取り、杖を下ろした。


「お前…どういうつもりだ!」


ラーズは彼に質問をした。


「私の役目は…ラーズ様がアイン様の元へ行かせない。いわば、囮です」


「なるほど…アインという奴が北西にいるんだな。……じゃな早くお前を倒さないとだな!」


ラーズが殴ろうとするが、全て華麗に避けられまたラーズの背後を取った。


「…北の都市到着から経過した時間、16分。あと20分は粘れそうですね〜」


考えろ…俺、今のやるべき事を…!

今優先すべきは北西に行く事…そしてラーズさんをその場所まで進めること!

今俺がすべきことは…!

---囮だー!!


「ラーズさん!俺がこいつの囮になって引き付けます!その間に北西へ--!」


その言葉を聞き、ラーズは一気に走り抜けた。

猛スピードで。

しかし執事は、とても冷静で落ち着いていた。


「…いい作戦ですが、貴方では私に勝つ事は出来ませんよ?」


「おいおい、アンタが言い出したんだろ?俺もアンタがラーズさんの元へ行かせないための囮だ!」


その言葉を聞き、執事は一瞬ポカーンとし、クスクスと笑い出した。

そしてまたお辞儀をして、挨拶をし出した。


「私は、ゼバス・モーラーというお名前でございます。対戦よろしくお願いします。」


「俺は島坂玲…対戦よろしく。」


時間稼ぎとか言ったけど、本気で叩き潰す!

さっきのを見て、こいつはとんでもなくスピードが速い!

俺よりも全然…。


「ほら、もう勝負は始まってますよ?」


耳の近くから聞こえた気色の悪い声…。

俺はすぐに後ろを振り返り、蹴ろうとする。

しかし甘かった…。簡単に避けられ、カウンターを食らってしまった。


「グハッ!!…クソッいって〜!」


顔面にモロ食らった…あいつどんだけ速いんだよ。

ずっと見ていたのに…一瞬で見失った。

でもようやく気づいたよ…このスピード…。

あいつのスキルか!!


「お前のスキルだろ!一瞬で俺やラーズさんの背後を取った桁違いのスピードの正体は!」


ゼバスはニコッと笑い拍手をし、俺を褒める。


「その通りでごさいます。私のスキル三乱進(ブースト)は一度に三回トップスピードを繰り出す事ができるスキルです。」


「わざわざ…説明ありがとよ!」


トップスピードを三回も繰り出すか…。

自身が完全に停止した状態でも、一気にトップスピードに乗る事ができるのか…

俺の上位互換的な存在…厄介な敵だ!

俺はスキルを使用し、ゼバスの周りを素早く回り込み背後から殴ろうとする。

しかし…ゼバスには届かない。


俺のパンチを避け、顔面にパンチ!そしてさらに追撃!


俺は、顎を殴られ地面に膝をつく。

…三回だった、本当に。

一回目は俺のパンチを避けて、二回目は俺の顔面を殴り、三回目はさらに殴ってきた。

止まって動いて…止まって動いて…

俺は、すぐに立ち上がり鼻血を拭って拳を構える。


「ゼバス…お前の弱点がようやく分かったぜ!」


ゼバスは、唖然とし俺の方を見つめる。

さっきの攻撃を食らって私の弱点なんてわかるものなのか?という表情をしている。


「…面白いです。では、次は本気で打ちますよ!」


「来いよ…!次の攻撃で確実に終わらせてやる!」

















キャラクター紹介

名前 アイン

年齢 不明

異名 死兆のアイン

スキル 不明

魔王幹部の一人

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