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第3話:ズルの意味を知る人が足りない……

前回のあらすじ


ムソーウ王国の戦術の立て直しに着手したいオラウだったが、早速スパイ不足と言う難題にぶつかり頭を抱えていた。

そこで目を付けたのが、ムソーウ王国に亡命したマッホーウ法国王家の生き残り『アニマ・マッホーウ』。

彼は小動物を操る魔法と動物と会話する魔法しか使用できない為、大規模な攻撃魔法が使える姉と違って戦力外通告を受けていました。

それに対し、オラウはアニマが使用する魔法に戦術的重要性と危険性を感じ取って強引に自分の配下にしてしまいます。

姉の様な強さが無いアニマは自信喪失していましたが、「武器を振り回すだけが戦いじゃない」とオラウに説得され小動物を操って敵の先鋒隊に関する重大情報をゲット!

更に予想合戦地点近くに敵鉄砲隊を弱体化させるのに適した洞窟がある事実もついでにゲット!

こうして、ほぼ無傷で敵先鋒隊に完勝したオラウでした。


へべく!

父上であるムソーウ王国国王に謁見するやいなや、私はいきなり大声て怒鳴られてしまった。

「この大馬鹿者!」

何で私が怒られているの?

私、部下を1人も殺さずに敵に勝ったんだよ!

「櫓を1つ破壊されただけで逃走とは、貴様は我が国の信頼を潰す気か!?」

いやいや!

部下の命を惜しんで撤退を命じるより、部下を無駄に犬死させ続ける方がヤバいでしょ普通!

それが解らぬ様では、長篠で信長様に敗けた武田勝頼の方がまーだ戦上手だぞ。

「それと、戦場での使い道が一切無いアニマを無理矢理戦場に連れて往くとは、貴様の目は節穴か!」

そこまで言うのであれば、高井楼や望遠鏡より優秀な諜報方法を沢山用意して下さいまし。そうすれば、アニマの動物を操る魔法に頼らずとも勝利して魅せますわ!

と言うか……私の父上ながら……アニマの動物を操る魔法の恐ろしさをまるで解っておらぬなこの馬鹿は!

「その上、不要な移動をして労力の無駄使いを犯すとは、お前は本当に部隊を指揮する資格が有るのか!?」

それは全て敵鉄砲隊を無力化する為の策……つまり『逃げるふり』と言う物ではないですかぁ。

そう言えば、九州の島津も『逃げるふり』が大好きだったなぁ……

「まったく、褒める点が1つも無いとは……貴様は我を『無能な愛娘を部将に仕立て上げた親バカ』と罵る心算か!」

馬鹿はアンタだよ。

と言うか、『逃げるふり』が救い難いズルと言ってる時点で、本当に戦争に勝つ心算なのかを疑う。

かつての豊臣秀吉(わたし)なんか、『逃げるふり』とは比べ物にならない程のズルを沢山してきたんだよ!

墨俣一夜城!

三木城干殺し!

高松城水攻め!

大宴会in小田原城前!

それに比べたら、『逃げるふり』なんて可愛い初歩ではございませぬか!

「と言う訳で」

どう言う訳?意味が解りませぇーん。

「オラウ・タ・ムソーウは降格!以後、トッシン将軍の許で正しい戦い方をちゃんと学ぶ様に!」

しまったぁー!

ツッコミどころが多過ぎて、言い訳や屁理屈を言う暇が無かったぁー!

それより、豊臣秀吉(わたし)が現地点でもっと気にする事をせめて訊かねば。

「この私が降格した事で、私の部下となったアニマ・マッホーウの配属先に変化はあるのですか?」

だが、その答えが……

「馬鹿者!」

何でじゃ!?

「そんな事だから貴様の目は節穴だと言うのだ!」

いや、だからアニマの動物を操る魔法は使い方によっては物凄く危険な―――

「兵士達がお前の事をなんて呼んでいるか知ってるか?」

そのタイミングでそれを言うとは……嫌な予感しかしないなぁ……

「無能愚行姫だ馬鹿者め!トッシンにはお前に正しい戦い方をちゃんと伝授させるから、ちゃんと正しく学ぶのだぞ!」

正しい戦い方?

そんなものはございませーん。

強いて言えば、『適才適所』と『臨機応変』がそれに該当するのだろうな。


で、トッシンの許に向かう前にアニマを他の部隊に盗られない様に色々と言いくるめようとしたのだが……

「何でだよ!」

ななな何だ!?

「何でオラウさんと一緒に行っちゃいけないんだよ!」

何ぃ!?

そんな事をされたら、豊臣秀吉(わたし)の諜報手段があの馬鹿共と一緒になってしまうではないか!

そこで私は私からアニマを奪おうとしているあの女を言いくるめようとするが、私の肩を誰かが引っ張った。

ハッキリ言って邪魔です!急いでるんですけど!

「まさかと思いますが、ヌードン様が行っておられるアニマへの説教を妨害する御心算ですか?」

その言い回し……嫌な予感しかいないんですけど……

「説教とは?」

「オラウ様は先程の王の言葉をもうお忘れか?」

まあ……あんな馬鹿げた台詞を覚える理由が1つも無いしな……

ちょっと待て……と言う事は……

「あの様な戦う術が無い者に戦場に立つ資格はありません!その事をアニマにきつく言っておられるのです!」

……頭が痛い……

合戦をなめているのか!

忍者(くさ)が徹底的かつ致命的に不足している状況でアニマまで失ったら……

まさかと思うが、この馬鹿もアニマの動物を操る魔法の恐ろしさを知らぬと言うのか?

「もし、それでもまだアニマを戦場に連行すると言うのであれば、残念ながらオラウ様に部隊を指揮する資格が無いと判断せざるおえませんぞ」

ムソーウ王国もマッホーウ法国も、強大な攻撃力と防御力に物を言わせて突撃するだけの単純馬鹿なのか?

本当にそうなら、豊臣秀吉(わたし)はエイジオブ帝国に寝返りたくなるぞ……

結局、ヌードンと言う馬鹿女に無力なのに戦場に立ちたがるアニマへの説教を……

任せとうないのに!傍目から視たら任せる形で出陣した様にか見えない大恥を掻きながら出陣させられた!いや!戦場に連行された!

……

……

……

……また……高井楼……

「では復習といきましょうか」

どうやら、こいつがトッシンと言う男の様だが、まさかと思うが豊臣秀吉(わたし)に高井楼の必要性を説く心算か?

「先ずは適度な場所に櫓を建て―――」

「そこを本陣とし、敵勢力に備える」

「違います!」

はあぁー!?

「建てた櫓の上に弓兵を登らせ、そこから矢や焙烙玉を投げつける」

「まったく違います!」

はああぁぁーー!?

防御拠点でもなければ攻撃手段でもないだとおぉー!?

じゃあ、この高井楼に何をさせる気じゃ!?

「そこから敵の居場所を見て突撃方向を知る。それすら解らぬ様では、一般兵に笑われて当然ですぞ!」

……また……高井楼に諜報作業を押し付けてる……

大陸に伝わる三国志にて凡将と揶揄されている袁紹の方がまーだ高井楼を正しく使いこなしておったぞ?

「と……ところで敵の中身や正体はどうやって調べるんですの?」

「何を馬鹿な事を言っているのです!どうせ叩きのめすのですから、その様な事を知っても意味がありませんぞ!」

敵を徹底的に完膚なきまで叩きのめす為に正体を知るんだろうが!

あーーーーー!

この馬鹿共の口を縫い合わせたいぃーーーーー!


一方、エイジオブ帝国側は自分達がたった今破壊した櫓を急ぎ修復するトッシン隊に呆れていた。

「おいおい!暢気な者だなぁ」

「今の内にこの投鉄器で穴だらけにしちまうかぁ?」

エイジオブ帝国の鉄砲隊が敵将トッシンを馬鹿にし侮る(実際本当に致命的戦下手だが)中、この第二次斥候部隊を率いる部隊長は困惑していた。

(これは、いつも通りのムソーウ王国の常套戦法!私が読んだ手紙と違う!)

そう、オラウに滅ぼされた第一次斥候部隊は、オラウのムソーウ王国の常套戦法から逸脱した行動を危惧して本国に手紙を送っていたのだ。

が、肝心のオラウがムソーウ国王の理不尽過ぎる怒りを買い、部将からトッシン将軍の部下に降格させられたので、オラウは図らずも第一次斥候部隊に魅せた慎重さを発揮できないのだ。

それが第二次斥候部隊の隊長を混乱させたのだ。

「何故あの者はこんな手紙を帝都に送ったのだ?我々が事前に調べた通りの単純思考ではないか……」

「中隊長、目の前の暢気な敵部隊を如何いたしますか?」

隊長は迷いつつも決断する。

「……1回、当たって視るか。準備を」

「は!」

「だがその前に、例の物を置ける場所を教えて貰おう」

それを聴いた副官は邪な笑みを浮かべながら答えた。

「既に調査済みでございます♪」

「よろしい。では直ぐに手配しろ」

「は♪」

こうして……

ムソーウ王国とエイジオブ帝国の諜報力の圧倒的過ぎる差が、トッシン将軍の首を絞める事になるが、それをエイジオブ帝国以外に予想出来たのは……オラウのみであった……


トッシンとか言う馬鹿が指揮する部隊が、無謀にも勇猛果敢に敵部隊に突撃しおったが、トッシンが強過ぎて誰もトッシンの無謀さに気付いておらなんだ。

トッシンがパンチを連発すれば数十人の敵が宙に浮かび、トッシンが渾身のパンチを撃てば数十人の敵が木の葉の様に吹き飛び、トッシンがパンチを繰り出しながら突進すれば数十人の敵を舞い散らしながら敵部隊内に道を作る……

正に鎧袖一触の一騎当千。

それを観た配下の兵士達はそんなトッシンの強さを疑う事無く付いて行く……

敵が何を企んでいるのかを疑う事無く!

「ちゃんとトッシン様の正しい戦い方を学べよ、馬鹿女」

私の配下だった兵士の1人がすれ違い様に言った嫌味な言葉に、豊臣秀吉(わたし)のムソーウ王国の戦術に対する不安は更に高まった。

つまりこいつら、自分の強大過ぎる力に振り回される様に自分の失敗に対する恐怖心を完全に失ったのだ。

ズルい卑怯者ほど失敗を恐れ敗北を嫌う。

犯した失敗が自分の首を絞める事を知り勝者に全てを奪われると知ってるからだ。

故に力を欲し、策を弄し、罠を仕掛け、嘘を吐き、甘言を用意する。

失敗しない為。敗北しない為。

失敗を恐れる卑怯者ほどズルに対する罪悪感が薄い!

特に今回の戦の様な敗北が死に直結する場面では特にズルくなる!

だが……

一騎当千と鎧袖一触に慣れ過ぎたムソーウ王国は失敗と敗北の恐ろしさを完全に忘れ、ズルをする余裕を完全に失った。

だから……ムソーウ王国の戦術はどんどん幼稚化して単純化した。

高井楼と望遠鏡に諜報作業を丸投げしたのも、敵部隊との直接対決も突撃一辺倒のみなのも、ズルしなくても必ず完全勝利できると過信し過ぎたからだ!

そして、そんなヤバ過ぎる勘違いを助長しているのが同調圧力。つまり、豊臣秀吉(わたし)の様なムソーウ王国の強さを過小評価してズルに頼る卑怯者は救い難い馬鹿でしかないのだ。

正に危険過ぎる致命的な悪循環だ!

あまりに盲目!

闘将ではなく愚将!野望ではなく無謀!

「オラウさん!右です!」

ん?右?

何でアニマの声が聞こえるのか解らぬまま、何も考えずに右を向いてしまった私は、漸く敵伏兵の気配に気付いた。

しまったあぁーーーーー!

考え事をし過ぎて周囲への警戒を完全に忘れておったあぁーーーーー!

だが、肝心のトッシンの馬鹿垂れは背後からアニマの声が聞こえた事に不満を感じ、顔を左に向けながら(・・・・・・・)後ろを見おった……

「右?こんな所にいてはいけない筈のアニマ殿が、何故その様な見当違い―――」

その直後、私達の右脇にいた敵伏兵の銃弾がトッシンの後頭部に命中して眉間を貫通した……

つまり、トッシンは自分の無謀さの代償を支払うかの様にあっけなく死んだのだ。

と、豊臣秀吉(わたし)が考えていると、更に前にいるトッシンに吹き飛ばされた歩兵隊の後ろに隠れていた鉄砲隊も隠していた牙をむき出しにしおった!

右から前から絶え間なく放たれる銃弾が、何の疑いも無くトッシンの無謀な突撃に同行した兵士達が次々と物言わぬ屍となった……

これは不味い!

どう視てもこちら側の全滅は免れないが、私もそれに巻き込まれて討死するのか?

せめて敵伏兵の居場所が解っておれば―――

「敵は前と右だけだよ!」

背後から聞こえる声が誰なのかを確認すると、そこには、軍を追い出された筈のアニマがおった!

「アニマ!お前は確か!?」

「ごめんなさい!でも、オラウさん以外に馬鹿にされて悔しかったんだ!だから!」

許可無く勝手に私について来てしまった事を誤るアニマだが、今は寧ろありがたい!

「謝る理由は無いぞアニマ!寧ろ愛してるわ!」

「あ!?愛してる!?」

アニマの奴、顔を赤くしおってかわゆい奴よ。

って!そんな場合じゃないな!

「で、敵大将はどっちにおるか解るか?」

「1番偉そうなのは、あそこの方眼鏡の御爺さんだよ!」

上等!

やはりアニマの動物を操る魔法は、忍者(くさ)不足に悩む豊臣秀吉(わたし)にとっては救世主よ!

で、私が光刃を放って前方にいる敵鉄砲隊ごとアニマが言ったおっさんを吹き飛ばす。

そうなれば現金なもので、指揮官を失った混乱が早々と敵にも浸透する。

エイジオブ帝国は戦技や魔法に乏し過ぎると言うが、それを数と武器と策で誤魔化そうとした。

が、故にその策を支える指揮官が突然死亡すれば、簡単に敵は混乱する。何をしたら良いのか解らなくなるからのう!

「アニマ!今の内に逃げるぞ!」

その時、豊臣秀吉(わたし)は自分の部隊に無謀な突撃を強要した報いを受ける様に討死したトッシンの遺体が目に入ったので、こいつの首を持ち帰ってトッシンの間違いを堂々と訴えようと思ったが、

「何故だ……」

先程ズルに走りかけた豊臣秀吉(わたし)を徹底的に馬鹿にした一般兵の最期の言葉が、豊臣秀吉(わたし)の目と耳に入った。

「トッシン様の戦い方には全て正しい筈なのに……何故……何故……」

……これは……トッシンが何で死んだのかを必死に訴え、何故戦争にズルが必要かを伝えても、聞く側が理解出来なければ意味が無いと悟り、それなら、まだ使い道があるアニマを生きてこの戦場から助け出す方が得策だな!

こうして、私はアニマを連れてこの敗戦濃厚な戦場を脱出してトッシンの遺体をその戦場に置き去りにした。

そんな事をしたら、敵軍は大将首を得たと喜び士気が上がってしまうだろう……

だが、生きておれば……生還さえ出来れば逆転の可能性がある。

豊臣秀吉(わたし)はそっちに賭ける事にしたのだ!

幸い、アニマもトッシンを殺した戦場から無事生還した様だしな!それが1番大きい!


私は、自身がムソーウ王国の将校としての実力を有している事を証明する為の決闘に勝利し、アニマを私が率いる部隊に置く事を許可された。

アニマはこの事に首を傾げた様で、

「何でこんな事をしてるんですか?将校に成りたいのであれば素直にそう言えば―――」

アニマの言う事も尤もだが、それは聞く側がそこそこ賢くてそこそこ部下想いな者であればの話じゃ。

「それが1番の近道であればそうするし、それが1番正しい事なのだろうが、馬鹿な頑固者の説得にはかなぁーりの時間が掛かるし、トッシンとか言う突撃馬鹿が戦死したくらいで戦術が180度変わると言うのであれば、とっくの昔に戦術を変えとるわ」

「それじゃあ、トッシンさんの死は何だったの?」

アニマのこの質問に豊臣秀吉(わたし)は冷徹に答えた。

「無駄死にどころか祖国(このくに)にとってはいい迷惑じゃ。犬死ですらない」

「じゃあ、トッシンさんの戦い方が間違ってる事をちゃんと言えば良いんじゃないの?」

アニマの言葉は正しい。

強大な力を振り回しながら突撃するだけで戦争に勝利出来るのであれば誰のも苦労しない。

だが、正しい台詞と人を動かす台詞は別物。

言い分がどんなに正しくたって、聞く側が不快となればそこに喧嘩が生まれ不和となる。

「言えるものならもう言ってるよ。だが、私達の国は突撃だけで完全勝利する事に慣れ過ぎてる。突撃以外の方法でも勝てる事を学ばせる為にもじっくり時間をかける必要が有る」

それを聴いたアニマが豊臣秀吉(わたし)を悩ませる質問をしおった。

「オラウさんて、本当は戦争が嫌いなの?」

……この質問、単純に「嫌い」と言えば済む問題ではない。

置かれている立場によって「嫌い」の理由が変わるからだ。しかも、立場によっては「嫌い」ではなく「好き」になってしまう事も有る訳で……

「連勝し続けられる内は好きでいられるが、それは失うの恐ろしさを知らぬ者の戯言でしかない。豊臣秀吉(わたし)は既に失う事がどれだけ恐ろしいか知ってるからこそ突撃以外の戦い方に拘る事が出来る。だが、そうではない上に敗北を経験した事が無い馬鹿は、何故下々が失うを過剰に恐れるのかが解らん。それが戦争の罪。戦争など最凶ズル決定戦でしかない」

多くの戦を経験して数多のズルを犯して来たこの豊臣秀吉(わたし)が言うのだ。間違いない!

「なら、戦争はズルばっかだって事をハッキリ言えば良いじゃん」

そう!その通り!

その通り……何じゃが……

「言っても信じて貰えずに真意が伝わらないのであれば、言った意味は全く無い。だから、かなぁーり時間が掛かっても態度と結果で示すしかない。不器用な事この上ないがな」

そう。悲しかな、どんなに努力や細工を行おうと、結果が届かなければ誰もその努力や策謀は理解されない。

全員ではないと信じたいが、良い結果と悪い結果とでは鍛錬や策謀についての伝わり方が完全に真逆となる。

「アニマ、お前だって何もしていないのに役立たずの汚名を着るのは辛かろう?」

「うっ」

ここでアニマが言葉に詰まるとは……マッホーウ法国もムソーウ王国と同じ穴の狢か?

強大な攻撃魔法をふんだんに使った突撃以外の戦術が一切無く、故にアニマが使用する動物を操る魔法の真の恐ろしさを解らぬ訳か……

この先にある数々の困難が透けて見えて辛いのう……

「だから、私達で思い知らせてやろうではないか!私達の戦い方も間違いではないと!」

これは、優秀な忍者(くさ)になり得た筈のアニマがマッホーウ法国の間違った常識と戦術への復讐であり、この豊臣秀吉(わたし)に救い難い馬鹿共を預けて丸投げしたこの世界への豊臣秀吉(わたし)の逆襲でもある!

「さあ!戦いの始まりだ!」

【戦い方をゲームやアニメなどに例えると】


オラウ・タ・ムソーウ:横山光輝版三国志、ギレンの野望シリーズ、信長の野望・新生、太閤立志伝V DX


エイジオブ帝国:Age of Empires II (トルコ)


ムソーウ王国、マッホーウ法国:DOGDAYSシリーズ、ファイナルファイト、タイムクライシス

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