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カカオ99%


Web拍手(2007/02/14)

 雪を被った梅に手を伸ばし、そっとそれを払う。


 光の残滓がキラキラと目の前に落ちるのをうっとりと眺める。


「何してんですか、せんせ」

「いやぁ梅が綺麗だなぁって」


 へらりと、縁側で座っている彼女に笑いかけると、露骨に眉を顰められた。


 何もそこまで毛嫌いしなくても。


「んじゃ好きなだけそこにいてください」


 彼女が何かを取り上げ、俺は放り投げられた小さな包みを受け取る。


 それは小さな小さなチョコレート。

 の、欠片。


「……ふつうさぁ、バレンタインだったらもうちょっと」

「ただのおやつです」


 こちらを見もしないで彼女もまた、手元のそれを自分の口に放り込んだ。


 倣って、俺もそれを口に入れる。


 それは全然甘くなかった。


「苦~っ!?」


 カカオ99%ですよ、と彼女が楽しそうに笑った。

バレンタインらしく。こっちも更新してみようかなと。

(2007/02/14)

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