表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
古墳に入ったら異世界の姫様の協力者にされちゃったので、精霊を仲間にして日本を救います!─ We are enlisters. Save the princesses of Emulia. ─   作者: まりんあくあ
地球編 第六章 協力者達

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

93/194

93 協力者達

更新が遅れてすみませんでした。

お待たせしました。本日分投稿します。


修整しました(05.8.9)

 よし、ここは話題転換だね。私はしーちゃんのスマホをのぞき込みながら言う。


「ふーん、今入室している人は五人いるみたいだね」


 会員のところにはアイコンが人数分並んでいて、一番最後に、さっき作ったしーちゃんのアイコンがある。アイコンには風景の写真を使っている人が多くて、ミシェルさんは凱旋がいせん門、他にピラミッドや自由の女神、熱帯魚などが並んでいる。中には宮殿みたいな写真のアイコンもあった。しーちゃんはどこから取ってきたのかわからないけど、大仙陵だいせんりょう古墳の写真を使っている。


 投稿とうこう者のアイコンの横に、日付と時刻が表示されている。最新の投稿が一番上に来ているみたいだ。一番最近の投稿はサイイドという名前で、ピラミッドのアイコンだからエジプトの人なのかも知れない。書き込みは、「十時R回収のみ」


 その前の人はシエナ。何かの像の顔の部分がアイコンになっている。書き込みは「九時S。ミュージカルについて話しました」


 しーちゃんが、


「このSとかRってなんだろう?」


 とつぶやいた。他の人のコメントでも、どちらか、または両方が使われている。あ、ピンときた。


「ねえ、イニシャルじゃない?」   

「なるほどイニシャルかぁ。Sがシュリーアさんで、Rがレイアーナさんってことだね。じゃ、その前に書いてある時刻はあの人たちが来た時間で、その後に何があったかを書いてるのかな?」


 しーちゃんがスマホをスクロールしていく。掲示板には短い書き込みが多い。中にはRに伝えて、といった二人への伝言や、それについて、伝えました、と返している書き込みもある。逆にRから○○へ、という伝言もいくつかあった。レイアーナさんからの伝言は、了解した、わかった、それでいい、というように短いものが多い。なんだかとてもレイアーナさんらしい。


 シュリーアさんからのコメントには、わかりました。そのようにします。など、少していねいな言葉が書き込まれている。そのときしーちゃんがスクロールしていた手を止めて、


「ね、れーちゃん。あたしたちも書き込もうよ」


 とキラキラした目で言ってきた。そして、


「まずは自己紹介しないとね。……え、と。私の名前は……」

「あ、しーちゃん、だめだよ!」


 ぽちぽちと入力し始めたしーちゃんの手をあわてて止める。


「へ? 何?」


 きょとんとしているしーちゃんに言う。


「さっきミシェルさんに言われたこともう忘れたの? ルームに書き込むときは?」


 しーちゃんは首をこてんとかしげてはてなのポーズになっていたけれど、すぐにハッとして元に戻した。


「あ、そうか! 英語で書き込まないといけないんだっけ。えっとー、 ウィー アー、あ? げげ、なんって書けばいいのー!」


 そのとき一階から、


「まだ起きてるのー? そろそろ寝なさい!」


 と母さんの声がした。しーちゃんの声が聞こえたらしい。


「……しーちゃん」


 思わずジト目で言うと、


「ごめんなさい」


 めずらしく素直に謝った。私はため息をいて言う。


「ゴーグルさんに書きたいことを翻訳してもらってから、コピペして書き込めばいいんじゃない?」

「れーちゃん天才! やってみよう」


 私たちはなるべくこそこそ声で相談しながら文章を考え、ゴーグルさんに翻訳してもらってはそれをルームにコピーして貼り付けていった。


「私たちはRとSの協力者、レナとシイナです。日本の大阪に住む小学生です。RとSに明日夜七時頃に来て、と伝えてください」


 なんとか書き込みができ、私たちのコメントがルームに表示される。しばらくするとミシェルさんから、


「RとSより。了解した」


 と書き込みがあった。しーちゃんが呟く。


「ミシェルさんのゲストって、レイアーナさんたちだったんだね」

「そうみたいだね」

「もう、だったら別に急いで切らなくてもいいのにー。けちだ、けち」


 しーちゃんはしばらくぶつぶつと相変わらずよくわからない文句を言ってスマホをいじっている。


「しーちゃん、そろそろ寝よう? あんまり遅くまで起きてると明日寝坊(ねぼう)しちゃうよ」


 そう声をかけると、


「んー、そうだね。寝よう寝よう寝よう」


 と言ってさっさとスマホを閉じ、充電ケーブルに接続させて枕元に置くと、布団ふとんもぐりこんでいく。


「……ねえ、れーちゃん。今日も同じ夢を見るのかな?」


 しーちゃんがわくわくした声で聞いてきた。けれども、私には思いついた計画がある。


「その事なんだけどね。さっきルームの中のトークを見て気が付いたことがあるんだ」


 私もベッドに横になりながら話す。そのときふと思いついて御守り袋を枕元に置いた。もしも思念体になってしまった時の保険だ。


「ほほう、何かなっ」


 しーちゃんがわくわくした声で聞いてくる。この調子ならうまく乗ってくれそうだ。


「ルームに書き込んでた協力者のほとんどの人たちが、RかSのどちらかしか書いてなかったんだ」

「ふむ。言われてみればそうかも」


 しーちゃんがあお向けのまま、あごこぶしを当てる。何気に器用だ。よしよし、いい感じ。これならいけそう。


「今回は同じ場所じゃなくてもいいんじゃないかな」

「というと?」


  私はドキドキ音をたて出した心臓の音が聞こえるんじゃないかと不安になりつつも、なるべく普通に聞こえるように答えた。


「ミシェルさんがどんな人かは少しわかったでしょう? だから他の協力者がどんな人たちなのか調べてみない?」



ブクマがまた一人増えました!!

応援してくださり、ありがとうございます。

これからも頑張ります!!


今回は無事期日までに仕上がるかさすがにひやひやしました。何とか間に合って良かったです…。


それではまたお会いしましょう。

皆様に風の守りが共にあらんことをお祈りいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] しーちゃんとれいちゃんは協力者の事を調べ始める。 そしてミシェルさん事は少しわかった。 この後どうなっていくのか!? 楽しみに拝読させていただきますねദ്ദി ˃ ᵕ ˂ )
[良い点] 事務的なやり取りがなされているのだと分かり、また1つ理解が深まったように感じられて面白かったです。略称が何かこう暗号でやってる感が出ていてとても良かったです。 [一言] この2人の翻訳機能…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ