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古墳に入ったら異世界の姫様の協力者にされちゃったので、精霊を仲間にして日本を救います!─ We are enlisters. Save the princesses of Emulia. ─   作者: まりんあくあ
地球編 第九章 予兆

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161 助っ人、登場!?

はい、ついに助っ人登場ー!

誰かな?

「ぷはっ、何これー!?」

「しーちゃん、大丈夫?」


 顔に砂埃すなぼこりがまともに当たったしーちゃんの横で、あの精霊さんがクルクル回っていた。


 ── これ、ひょっとして?


「今のはあなたのしわざ?」


 そう聞くと精霊さんは一瞬だけ光を大きくして、


『オモシロカッタ ネ!』


 と言ってまた小さくなった。


「いたずらは良くないよ」

『ダッテ タノシイ ヨ? ビックリスルノ オモシロイ ネ』

「だめ。それはやっちゃいけないことだよ」

『ダメ? レナ オコッテル?』

「うん」

『ニンゲン コレ キライ オボエタ ヨ』


 精霊さんはちょっとしゅんとしたように光を小さくした。


「びっくりしたー、精霊さんのイタズラだったの?」

「そうみたい。でも、しーちゃんも勝手に爆散しないでよ。危ないよ」

「ごめんごめん、つい夢中になっちゃった。爆散が大きくなれば破壊力上がるもんね、気をつけるよ」


 しーちゃんはぱたぱたと砂埃を払うと、穴の側に近づいてきた。


「解除」


 穴の底が少し深くなり、小石は細かく飛び散って跡形もなくなっている。受容体を回収すると、少しまとわりつく思念波が多くなっていた。けれど……。


「ねえ、しーちゃん。本物の爆散する時って、どれくらいの大きさの思念石がいるのかな?」

「え? どうだろう……」


 穴の様子を観察していたしーちゃんが顔を上げて首をかしげる。手を広げて、


「これくらい?」


 と段ボール箱くらいの大きさを描いてみせる。


「そんな思念石、どうやって用意したらいいのかな? それに、海の上までどうやって運べばいいのかな?」

「え? ……んーと、えーっと……どうするんだろう?」


 そう言うと頭を抱え込んでうずくまってしまった。


「そこまで考えてなかったよ……れーちゃん、どうしたらいいと思う?」

「そう言われても……」

「ダイジョーブ、ボクニ マッカセナサーイ!」


 突然割り込んで来た声にビックリして振り向くと、背の高いサングラスをかけた怪しい外国人が立っていた。くしゃくしゃの栗色の髪に色白の肌。ひょろりとしたその人は大きなバックパックを背中にかけてニコニコしていた。


「ぷっ、何あのTシャツ!」


 しーちゃんがお腹をかかえて笑っている。私も思わず吹き出しそうになって口を押さえた。


『ぽんこつ』


 白地のTシャツの真ん中に、縦書きで大きくその文字が書かれていた。


「ンー、ナンデスカー、オモシロイデスカー? オレ、イカシテル?」


 ── なんだろう、この変な日本語、妙に聞き覚えがある気がする? 


「ぷぷぷ、イカれてるの間違いでしょう!」


 しーちゃんが我慢がまんできずに大声で笑い出した。


「もうだめー、面白すぎるーーー! なに、ぽんこつってーーー!!」


 私も我慢できずにお腹を押さえた。  


 ── だめ、面白すぎるーっ! 


「モシモーシ、ダイジョウブデスカー? オレ、ウケタ ゼ?」

「あはは、なんでそこで聞くのー? ……てゆうか、お兄さん誰ー?」


 しーちゃんが笑いすぎて出てきた涙をぬぐいながら聞く。すると、その人は優雅にお辞儀をして言った。


「Bonjour mademoiselle. Je m'appelle Claire Michelle」

『はじめまして。僕の名前はクレール・ミシェルだよ』


「え?」

「え?」


 思わずしーちゃんと顔を見合わせる。それからもう一度あやしい外国人の方をじーっと見ていると、ゆっくりとサングラスを外した。そこでようやく気付く。


「ええーーーっ! 本物の、ミシェルさん!?」

「オウ マタセタ ナ! ミシェル 参上ダ ゼ!」


 そう言うと親指を立ててミシェルはにっこりと笑った。



「ていうか、なんで日本にいるの?」

「しーちゃん、まずは挨拶からでしょ。はじめましてミシェルさん、守川 怜奈です」

「あ、そうか。何か初めましてって感じじゃないけど。こんちわ! あたしは小鳥遊 詩雛です、よろしくねミシェルさん」

「オー、 オッス、オラ ミシェル! ヨロシクナ!」


 ── あー、この言い方、間違いなくミシェルさんだ。


「相変わらずオタクだねー。ていうか日本語が変すぎて逆に何言ってるか分かんなくなるよ。んー、でもそういえばさっき普通に自己紹介聞こえたような?」

「あれ、思念通話だったんじゃない? ミシェルさんボンジュールって言ってたし」


 するとしーちゃんがぽんと手を打って言った。


「そっか。ミシェルさん思念通話できるんだね」

「Mais oui」

『もちろん』

「もしかして私たちの話、思念通話で聞いてました?」


 するとミシェルさんがペラペラ何か話し始めた。言葉はさっぱりわからないけど、思念通話で伝わってきたのは、私たちの話している内容は全部副音声付きで聞こえてくる感じなんだそう。実は二週間ほど前から日本に来ていて、『聖地巡り』をしていたんだって。


 ──やっぱりオタクだよね。


 秋葉原でオフ会に参加した時にこのTシャツはプレゼントしてもらったらしい。どうして日本にいるのかというと、前から日本には来たかったんだって。そこにレイアーナさん(レイアーナさんの名前を言うときに目がキラキラしていたよっ!)から私たちの話を聞いて助っ人に名乗りを上げてくれたってことみたいなんだけど……


『君たちだけだと、出来ないことがたくさんあるでしょう? だから、この僕にマッカセナサーイ!』


 って胸を張るミシェルさんに、


 ── なんっか、信用できないっ!


 と思ってしまったのは、秘密。

最新話をお読みいただき、ありがとうございます!

助っ人の登場で地震を防ぐため、これから物語は大きく動き出す……はず!


まりんあくあ、がんばれー、早く続き書いてーー!

って、思った方は、ぜひ、いいね、ブクマ、⭐️で応援お願いします!


コラボ小説も良ければ読んでみてくださいね!

最新話ではしーちゃんによく似たタイプ(笑)の女の子が登場。波乱が起こる予感しかしません!

コラボはこちらからどうぞ


https://ncode.syosetu.com/n0156hr/64/


それでは、また二週間後にお会いしましょう。

皆様に、風の守りが共にあらんことをお祈りいたします。



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― 新着の感想 ―
まさかの助っ人さん登場に盛大に笑ってしまいましたw ポンコツ ダイスキデース ミシェルサン イカシテマース(*´艸`) ちょっと大丈夫かなぁという気がするのもわかりますが、確か彼は有能でしたよね!…
怪しい外国人としーちゃんが面白かったです(˶‾᷄ Θ ‾᷅˵)
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