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【プロローグ】
ある島の昼下がり。
「ふぁ~、今日もいい天気だなぁ。そう思わないかね?」
「そうですねー。少し暑くなってきたころでしょうか。それでもここは涼しくて過ごしやすいのは確かですけどね」
「はははっ。ここの島の住人はだいたいがそう思ってるよ。現にお前さんもそうだろうしな」
「そうですね。これほどいい環境の整った島はないですよ」
「はっは。違いない」
今この島には人が住んでいる。人口密度はそれ程高くない。いやむしろ低い土地であるが、それでもこの土地に、いや島に、何かしらの縁があって移住してくる人間が後を絶たない。確実に人口密度が上がっているが、それでもまだまだ余裕がある。
そんな島に住む、男たちの話である。