第2話 そして委員長に
四月二十二日、今年初めての委員会 ――第一回専門委員会が開かれた。放課後、新聞委員会の集合場所は特別棟の4階にある書道室である。新聞委員会の担当の先生は書道の先生の林先生、一年生の時古典の担当になったことのある平井先生、情報科担当の田山先生である。
委員会が始まり、まず委員長・副委員長2名・書記2名・会計2名を決める。会計と書記、副委員長のうち一人は一年生と二年生が担当なのであまり関係ない。実際関係あるのが委員長と副委員長一名だ。委員長には誰もなりたがらない。田山先生が
「委員長の仕事は委員会の進行をすること、専門委員長会議にでることと中央委員会にでることです。」
と言った。
(やってみようかな…)
と僕は思うが様子見している。実は委員会を少し動かしてみたいという少し野望(?)的な思いもあった。
そんな中、七組の岡部健太郎が副委員長をやると言った。誰も異議なしで岡部は副委員長になった。問題は委員長である。五分経っても決まらず、なかなか委員会が進まない。伊藤はやろうかとは思っているが、なかなか挙手しない。そして更に三分がたったとき、田山先生が
「じゃんけんで決めたらどうだ?」
と提案した。なかなか決まらなかったのでみんな賛成してじゃんけんを十三人でやることにした。更に先生が、
「勝った人が委員長ね。」
といい、みんなの反応は「えー」という反応だったが、結局先生に勝った人が次のじゃんけんをすることになった。
最初のじゃんけんはあいこだった。先生にあいこを含んで勝った人が7人いた。まだ人数が多いので同じく行う。今度は勝ってしまった。そして残り4人となった。4人になったので、個人同士でじゃんけんすることになった。
一回目、あいこ。二回目、1人が負けて残り3人。三回目、またあいこ。四回目もあいこになった。五回目、他の2人が負けて自分が勝ってしまった。
「じゃ、委員長は伊藤くんですね。」
「はい…。」
と、いう流れで委員長をやることになった。
委員長になったので、前にでていろいろやることになった。これ以外にも色々と決めることがあった。発行回数や担当を決めなきゃなんない。結局、今年も年2回発行とし、前期後期各十クラスずつに振り分けた。
委員会が終わった後、田山先生が
「来週の火曜日、専門委員長会議があるから出席してね。あと、水曜日は中央委員会があるからどちらも今日決めたことを発表すればいいからね。」
と話した後、PC教室にファイルを置き、帰宅することにした。
僕は
(まさか、委員長になるとはな…)
と正直びっくりしていた。