ありのままに暴露 悪役令嬢(w)の婚約破棄
なんとなく,思いついたので書かせて頂きました。
感想などぜひぜひお願いします。
脱字などもお知らせ下さい。
「ミラサ・オーラル。おまえとの婚約を破棄させてもらう」
学園の卒業パーティで急に告げられた言葉。その言葉を告げられた彼女は,うつむき震えている。
ここは,シーラ王国にある魔法学園。断罪の真っ最中だ。
「おまえが起こした罪は,ここにいる俺の思い人のローズをいじめたことだ。王妃となるものが平民をいじめるなど,言語道断だ」
婚約者がいるのに思い人がいるというのはいかがなものか。証拠もナシにそんなことを言い出すこいつはただのバカでしかない。そんなことを思いつつ,この国の行く先を案じ小さくため息をはくと,
「ん?どうしたんだい,ローズ?」
と,息がかかるほど間近であまくつぶやかれる。気持ち悪い,イケメンは見て楽しむものであってふれあうものではないと言うのが私の持論だ。鳥肌が立ち,ぞわぞわしている私を王子は強く抱きしめる。余計気持ち悪くなって涙が出てくる。
「そんなに,怖かったんだね。ごめんよ,思い出させてしまって」
お門違いな言葉を吐き,王子はミラサ……様をにらむ。
「言い訳すら,いえないのか。婚約者どの……元婚約者どのも落ちぶれたようだな」
皮肉に対して,ミラサ……さまは,バッと顔を上げ
「やった~。ようやくあんたから解放されるのね」
と,歓喜に身を包んでいた。
つい,ミラサ…様を半眼で見てしまった。
ミラサ……様は気づかずに言葉を続ける。
「あんたのお父さんから言われて成立していた婚約だったから,どうしてもことわりずらかったのよね~。王子の婚約者となると,まわりの目が厳しいし,やんちゃできないし窮屈でしょうがなかったわ。それも今日で終わり,いや~うれしいわ」
婚約破棄されても侯爵令嬢なのだが……
ミラサ…様の問題発言に驚いていた王子が,はっとし
「とにかく,おまえとは婚約破棄し,このローズと…」
王子が私と婚約すると宣言しようとしたその時
「ちょっと待った」
と言って会場内に乱入者が現れた。
「もう,遅いじゃないの」
そう呼びかけると,乱入者は黒い髪を振り乱し
「遅いじゃないのって,急にひ孫の恋愛状況を確かめてくる。とかいって,魔法使ってとびだしていったきみが悪い」
と駆けてきた。
私は王子を振り払い
「あっ,ロードって転移魔法使えなかったんだっけ。
……ごめんね」
と謝ると,ロードは
「妻に置いてかれた,夫の気持ちを考えてくれよ」
と疲労したようにいい,私を抱きしめた。
「ホント-にごめんなさい。
実は私も寂しくて」
「どういうことだ。ローズ」
固まっていた王子が復活したようだ。
私はクスクス笑い
「あら,ごめんなさいね。
紹介が遅れましたわ。
わたくしはロゼリア・シーラ。あなたの曾祖母にあたるものですわ」
続いてロードも
「俺はロード・シーラ。おまえの曾祖父だな」
と自己紹介をした。そして,簡単に今の状況を説明する。
「実は今まで,遠い異国を夫婦で旅してたのですわ。
わたくしたち魔力が多すぎて全然年をとらなくて
あ~,そういえば息子達も旅だったのになぁ。と思いロードと同じような人たちが居ないか探していたのですが,ある日ひ孫が婚約したと噂がながれてきましたの。
それはぜひ観に行って,愛を確かめなければと思いましたの」
「そう思ったお祖母様は,学園に平民の推薦枠で入り王子…アルを落としたと」
孫が無表情で聞いてくる。
「違うわよ。
少し話しかけただけで,勘違いしたの。
それと,レン。私のことはローズお姉様と呼んでっていってるでしょう?
……後で一緒に稽古しましょうか?」
レンの顔がサッと青くなる。
「それだけは,ご容赦頂きたい。…ローズお姉様」
「そう,まぁいいわ」
「話は,戻りますが。
それで,こうなったと」
元の無表情にもどったレンが聞いてくる
「えぇ,再教育が必要みたいね」
「思いっきりどうぞ」
その息子と本人の許可も下りたことだし
「いっちょやりますか。
ロード,あとはよろしく」
きょとっとした孫と暴れるひ孫を脇に抱える
「えっ,なんで俺も?」
その疑問に答えてやろう,我が孫よ。
「政略結婚はさせるなと言っただろうが,このバカもの」
思いっ切り叫んでやった。
根からたたき直してやるわ。そうこころに誓った。
後の,シーラ国は豊かでさかえた国となったという。
城では叫び声がたびたび聞こえるようになったらしいが,嘘かほんとかその真偽はいかほどに
読んで頂き本当にありがとうございます。
リクエストなども受け付けておりますのでそちらのほうもお願いいたします。
7月21日,ご指摘頂いたところをできる限り直させて頂きました。(,がうまく直せませんでした。すいません。)
遅くなってしまい本当にすいません。