第二話 いかれたメンバーを紹介するぜ!!
「というわけでだな」
俺たちは訓練場の隅に並んで座り、地面に成績表を広げていた。
四人全員、例外なく低空飛行である。
①「俺、実技D。座学E」
②「俺、実技E。座学E」
③「俺、全部E」
「お前ら才能ありすぎだろ」
③「増男は?」
「実技E、座学C」
①②③「エリートじゃん」
「基準が低すぎるわ」
……ああ、そうだ。
こいつらの能力を説明してなかったな。
そろいもそろって“能力”と呼んでいいのか怪しい連中だ。
まず①。
ガタイだけは一流の男――剛田ゴン。
能力名:《硬直筋》
力を入れている間だけ、筋肉が一瞬カチカチに硬直する。
パンチ力は上がらない。
構えた瞬間、完全に像になる。
「動けよ」
「いや、今すげぇ硬い」
意味が分からない。
次、②。
ひょろっとした薄ら笑い男――早見シュン。
能力名:《瞬視》
0.1秒先の映像が見える。
ただし見えるだけで、身体は一切追いつかない。
使いすぎると目が乾く。
学園評価はこうだ。
――「見えてから避けられないなら意味がない」
「今の攻撃、当たるの見えてたわ~」
「じゃあなんで食らってんだよ」
そして③。
背が低くて丸い――丸山……えっと、名前なんだっけ。
③「ポチだよ!」
「あ、そうだポチだ」
能力名:《蓄圧皮下》
食べた分だけ皮下に圧力を溜められる。
一気に放出すると「ぷしゅっ」と少し跳ねる。
攻撃力?
ほぼゼロだ。
学園での評価はシンプル。
――「燃費の悪い空気入れ」
「ひどくない!?」
「的確すぎるだろ」
そう。
俺たちは全員、この学園の正真正銘の落ちこぼれだ。
一見余裕そうに見えるが、全員留年の瀬戸際。
能力社会の底辺で、
今日も俺たちは元気に座り込んでいる。
……まあ、少なくとも一人じゃないだけマシか。




