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転生特典があまりにもすご過ぎて転生のワクワク感を返せと思う今日この頃  作者: nekorovin2501


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9/10

第9話:魔王軍の大将? チートで瞬殺だけど、俺の冒険心はもうバグってる!

冒険者ギルドは、まるで嵐の前の静けさ。緊急クエスト「魔王軍の大将、雷帝ヴォルトを討伐せよ」が貼り出され、冒険者たちは凍りついてる。カズマはギルドのテーブルで干し魚をつまみながら、セレナとメルルに囲まれてげんなり。

「カズマ! 魔王軍の大将だよ! 超クライマックスじゃん!」 メルルが目をキラキラさせる。

「クライマックス? どうせ俺のスキルで一瞬終了だよ。冒険のドキドキ、完全にバグってる…」

セレナが剣を肩に担いでニヤリ。

「今回は私がヴォルトの首を取る! カズマ、チートは援護だけでいいな!」

「援護? 俺のスキル、援護とかじゃなく全クリアボタンなんだけど…」

クエスト情報によると、雷帝ヴォルトは魔王軍の最強幹部で、雷魔法と超速戦闘の達人。湖畔の古戦場で待ち構えてるらしい。カズマ、一瞬「ラスボス戦っぽいな」と期待するが、すぐ現実に戻る。

「いや、どうせチートでワンパンだろ。俺の冒険魂、もうシステムエラー起こしてる…」


湖畔の古戦場、雷雲が渦巻く空の下。カズマ、セレナ、メルルは霧の中を進む。ヴォルトは黒い雷をまとった巨漢で、地面に突き刺さった大剣からバチバチ火花が散る。メルルが風魔法で攻撃を試みるが、雷の結界で弾かれる。セレナが突撃するも、ヴォルトの超速斬撃で押し返される。

「おい、カズマ! 早く何かやれよ!」 セレナが叫ぶ。

「はいはい、了解。スキル名:『現実改変ペン』! 戦場のルールを書き換えて敵を無力化する、シナリオエディターのチート!」

カズマが空中にペンを走らせると、光の文字が浮かぶ。「ヴォルトの雷魔法無効化」「攻撃速度1/10」。次の瞬間、ヴォルトの雷が消え、動きがスローモーションに。セレナが剣で斬りかかり、メルルの風魔法が直撃。ヴォルト、膝をつくが、まだ抵抗する。

「しぶといな、こいつ! カズマ、もう一発!」 メルルが叫ぶ。

「ったく、俺のチート頼りかよ。スキル名:『運命操作ダイス』! 敵の行動をランダムに狂わせる、TRPGのGMチート!」

六面ダイスが空中に浮かび、コロコロ転がる。結果は「ヴォルト、武器を落とす」。ヴォルトの大剣がポロッと地面に落ち、セレナが一気に斬り込む。カズマ、最後にトドメスキル。

「スキル名:『完全終了スイッチ』! 敵を即座に戦闘不能にする、ゲームオーバーチート!」

ヴォルトが光に包まれ、ド派手に消滅。戦闘終了、所要時間4分。

「…はい、終了。セレナ、メルル、活躍できた?」

セレナ、息を切らしながら叫ぶ。

「カズマ! 私の剣、活躍したけど…お前のチートが全部持ってくじゃねえか!」

メルルも帽子を振って不満顔。

「カズマのスキル、すごいけど…なんか、戦うハラハラが薄いよ!」

「それ、俺の心の叫びだ! このチート、冒険の緊張感全部クラッシュさせやがる!」


ギルドに帰還。ヴォルトの雷剣を証拠に提出し、報酬の金貨と魔王軍の秘宝をゲット。受付嬢が「大将を半日で!?」と卒倒しかける中、カズマはげっそり。

「こんなん、ただのスピードランだろ。俺の冒険魂、完全にブルースクリーン…」

夜、宿屋の屋根裏部屋でカズマは考える。現実改変も運命操作も、確かに最強。でも、戦闘がワンボタンすぎて、心が動かない。セレナとメルルは報酬で盛り上がってるけど、俺はただのチートマシンだ。

そこへ、セレナがドカッと部屋に乱入。

「カズマ、ぼーっとしてんなよ。今回の戦い、ちょっとだけパーティっぽかっただろ?」

「パーティ? 俺、ただスキル連打しただけじゃん。冒険感、どこにバックアップしたんだ…」

メルルも飛び込んでくる。

「カズマ! 次は魔王城への総攻撃だって! 最終決戦だよ!」

「最終決戦? どうせ俺のスキルで即クリアだろ。女神、俺のドキドキ返してくれ…」

セレナがカズマの背中をバシッと叩く。

「いい加減愚痴るな! 次はお前も戦えよ。チートなしでな!」

「チートなし!? 俺、ステータスゴミなのに!? 即ゲームオーバーだろ!」

3人で笑い合う中、カズマ、ふと気づく。セレナとメルルの熱量、この騒がしさ…ちょっとだけ、RPGの仲間感ある? いや、ダメだ! 俺のチートが全部上書きするんだ!

「女神、マジで普通の冒険くれよ…。このままじゃ、俺、ただのチートハックだぞ…」


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