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転生特典があまりにもすご過ぎて転生のワクワク感を返せと思う今日この頃  作者: nekorovin2501


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8/10

第8話:補給基地破壊? チートで一瞬だけど、俺の冒険魂はもう圏外だ!

冒険者ギルドの朝、いつもの喧騒が響く。新しいクエスト「魔王軍の補給基地破壊」が貼り出され、冒険者たちがビビりまくり。カズマはギルドのカウンターでエールをちびちび飲みながら、セレナとメルルに囲まれてうんざり顔。

「カズマ! 補給基地だよ! 敵の物資ぶっ壊すなんて、超カッコいい!」 メルルが杖を振り回して興奮。

「カッコいい? どうせ俺のスキルで即終了だよ。冒険のドキドキ、完全に圏外…」

セレナが鎧をガチャリと鳴らし、ニヤッと笑う。

「今回は私が敵の指揮官をぶった斬る! カズマ、チートは最小限な!」

「最小限? 俺のスキル、いつもオーバーキルなんだけど…」

クエスト情報によると、補給基地は森の奥の要塞で、魔族兵と巨大兵器が守備。物資を破壊すれば魔王軍に大打撃らしい。カズマ、ほんの一瞬「基地破壊って派手じゃん」と期待するが、すぐ現実に戻る。

「いや、どうせチートでワンパンだろ。俺の冒険心、もう圏外で電波ゼロ…」


森の奥、鉄の柵に囲まれた補給基地。巨大な魔導砲台がゴロゴロ並び、魔族兵が巡回中。カズマ、セレナ、メルルは木陰から様子を窺う。メルルが風魔法で偵察しようとするが、魔導結界で弾かれる。セレナが剣を抜きかけるが、敵の数が多すぎて躊躇。

「おい、カズマ! さっさと何かやれよ!」 セレナがイラつく。

「はいはい、分かりました。スキル名:『空間歪曲キューブ』! 対象エリアを空間ごと圧縮して破壊する、ストラテジーゲーの最終兵器!」

カズマが手を振ると、青いキューブが基地上空に浮かぶ。キューブがギュインと回転し、空間が歪む。次の瞬間、基地の半分がグシャッと潰れ、魔導砲台がスクラップに。魔族兵はパニックで逃げ惑う。

「…はい、終了。セレナ、メルル、なんか用?」

セレナ、剣を握りしめて叫ぶ。

「カズマ! 私の出番、ゼロじゃねえか! せめて一撃くらい入れさせろ!」

メルルも帽子をバタバタ振って抗議。

「カズマのスキル、派手すぎ! でもさ、戦うハラハラ感が…ないよ!」

「それ、俺の心の叫びだよ! このチート、冒険の緊張感全部消滅させやがる!」

残った魔族兵が反撃に集まってくる。指揮官らしき魔族が炎の槍を構えるが、カズマはため息をつきつつ次のスキル発動。

「スキル名:『自動戦闘ドローン』! 敵を自動で殲滅するAIチート!」

小型ドローンが無数に現れ、レーザーで魔族兵を掃討。指揮官も一瞬で蜂の巣。戦闘終了、所要時間3分。セレナが地面を蹴る。

「カズマ! お前、ほんと戦う意味奪うな! 私の剣、ただの飾りかよ!」

「悪いな、俺のスキル、効率厨の極みなんだよ。女神、このクソ仕様どうにかしろ!」


ギルドに帰還。破壊した物資の証拠を提出し、報酬の金貨と魔族の装備をゲット。受付嬢が「補給基地を半日で!?」と絶叫する中、カズマはげっそり。

「こんなん、ただのRTAだろ。俺の冒険魂、完全にデータ削除済み…」

夜、宿屋のテラスでカズマは星空を見ながら考える。空間歪曲もドローンも、確かに最強。でも、敵との駆け引きもピンチのスリルも皆無。セレナとメルルは報酬でウハウハだけど、俺の心はカラッポだ。

そこへ、セレナがドカッと隣に座る。

「カズマ、今回のクエスト、ちょっとだけチームワーク良かっただろ? 仲間って感じ、悪くねえよな?」

「仲間? 俺、ただスキルボタン押しただけじゃん。冒険感、どこに置いてきたんだ…」

メルルも飛び込んでくる。

「カズマ! 次は魔王軍の大将が動くって! 超ヤバいクエストだよ!」

「ヤバい? どうせ俺のスキルで一瞬だろ。女神、俺のドキドキ返してくれよ…」

セレナがカズマの肩をバシッと叩く。

「いい加減愚痴るな! 次はお前も剣持って戦えよ。チートなしで!」

「剣!? 俺のステータス、ゴミ以下だぞ! 即死コースじゃん!」

3人で笑い合う中、カズマ、ほんの少し思う。仲間とのこの騒がしさ、ちょっとだけ…パーティ感ある? いや、違う! 俺のチートが全部台無しにするんだ!

「女神、マジで普通の冒険くれよ…。このままじゃ、俺、ただのチートプログラムだぞ…」

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