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転生特典があまりにもすご過ぎて転生のワクワク感を返せと思う今日この頃  作者: nekorovin2501


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7/10

第7話:村の危機? チートで速攻解決だけど、俺の冒険熱は冷凍庫行きだ!

ギルドの朝、緊急クエストの張り紙で冒険者たちがざわつく。「魔王軍が近くの村を襲撃予定、阻止せよ」。カズマはギルドのベンチで干しブドウをつまみながら、セレナとメルルに囲まれてげっそり。

「カズマ! 村を救うんだ! ヒーローっぽくて燃えるよね!」 メルルが杖をブンブン振る。

「ヒーロー? どうせ俺のスキルで一瞬で片付くよ。冒険感、完全にオフライン…」

セレナが鎧をガチャガチャ鳴らして吠える。

「今回は私が魔王軍をぶった斬る! カズマ、チートは控えめに頼むぞ!」

「控えめったって、俺のスキル、いつもフルスロットルなんだけど…」

クエスト情報によると、魔王軍の襲撃部隊は魔獣と魔族兵の混成軍。村を焼き払う前に叩く必要がある。カズマ、ほんの一瞬「村を守るってRPGっぽいな」と期待するが、すぐ現実に戻る。

「いや、チートで秒殺だろ。俺の冒険魂、もう冷蔵庫の奥でカビ生えてる…」


村の外れ、夕暮れの麦畑。魔王軍の軍勢が地響きを立てて迫ってくる。巨大な魔獣が先頭に立ち、魔族兵が火炎魔法を準備中。村人たちはパニックで逃げ惑う。メルルが風魔法で牽制しようとするが、魔獣の咆哮で吹き飛ばされそうに。セレナが剣を構えるが、敵の数が多すぎる。

「おい、カズマ! 早く何かやれ!」 セレナが叫ぶ。

「はいはい、了解。スキル名:『天候支配クラウン』! 天気を操って敵を壊滅させる、シミュレーションゲーのチートコマンド!」

カズマが手を掲げると、黄金の王冠が頭上に浮かぶ。空が一瞬で暗転、雷雲が渦巻き、稲妻と暴風が魔王軍を直撃。魔獣は雷でバチバチ焦げ、魔族兵は風で吹き飛ばされる。5秒で戦場は静寂に。

「…終了。お前ら、活躍したかった? 悪いな、俺のチートが全部持ってった」

セレナ、剣を地面に突き刺してブチギレ。

「カズマ! 私の出番、ゼロじゃねえか! せめて一太刀くらい斬らせろ!」

メルルも帽子をグシャッと押さえて不満顔。

「カズマのスキル、かっこいいけど…なんか、こう、戦うドキドキがないよ!」

「それ、俺の心の叫びだよ! このチート、冒険のスパイス全部消しちまうんだ!」

村人たちが「救世主!」とカズマたちを取り囲む。感謝の嵐に、カズマは気まずそうに頭をかく。

「救世主って…俺、ただスキルボタン押しただけなんだけど。マジで作業ゲー感やばい…」

村の広場で、村長から報酬の金貨と食料を受け取る。メルルは村の子供たちに魔法を見せてキャッキャ。セレナは村の鍛冶屋と剣の話で盛り上がる。カズマだけ、ポツンと座ってぼやく。

「村救うって、RPGの王道なのに…なんで俺の心、こんな虚無なんだ? 女神、このクソバランス直せよ!」

その夜、村の酒場でカズマは考える。天候操作、確かに派手で最強。でも、敵との駆け引きも、ピンチのスリルもゼロ。仲間は楽しそうだけど、俺はただのチート装置だ。

そこへ、メルルがドカッと隣に座る。

「カズマ! 次のクエスト、魔王軍の補給基地破壊だって! 超熱いよ!」

「熱い? どうせ俺のスキルで一瞬だろ。冒険のドキドキ、どこに置いてきたんだ…」

セレナも酒杯を手にニヤッ。

「カズマ、今回は私が敵をぶちのめす! お前のチート、ちょっと貸せよ!」

「貸す? 俺のスキル、シェア機能ねえぞ! つか、俺も戦いたいけど、ステータスゴミすぎる…」

村人たちがカズマたちに感謝の歌を歌い出す。カズマ、ちょっとだけ思う。この仲間とのバカ騒ぎ、村人の笑顔…ちょっとだけ、RPGっぽい? いやいや、ダメだ! 俺のチートが全部ぶち壊すんだ!

「女神、マジで普通の冒険くれよ…。このままじゃ、俺、ただのチート自動販売機だぞ…」

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