第1話:チートスキル創造って、マジで何でもありかよ!
カズマ、17歳、元引きこもりゲーマー。人生のハイスコアを更新する前に、コンビニの帰りにトラックに轢かれてゲームオーバー。次に目を開けたら、真っ白な空間にいた。目の前には、ふわふわした光の玉が浮かんでる。どう見ても女神だろ、これ。
「よう、死にましたね! でもご安心を! 異世界転生のチャンスをあげます! 特典として、望むスキルを一つ授けましょう!」
光の玉、めっちゃテンション高い。カズマは目を細めつつ、考える。剣術? 魔法? いやいや、普通すぎるだろ。ゲーム脳のカズマが選ぶなら、もっとぶっ飛んだやつだ。
「ならさ、俺、チートスキルを自由に作れるスキルが欲しい」
「は!? それ、めっちゃ反則じゃん!」
「反則上等。転生ってそういうもんだろ?」
光の玉、しばらく唸った後、渋々OK。こうしてカズマは、**「スキルクリエイター」**なる規格外の能力を手に入れて、異世界にポイっと放り出された。
着地したのは、草むらボーボーの平原。遠くに中世っぽい町が見える。カズマはステータス画面を脳内で呼び出し、早速スキルを作ってみる。
「よし、初回は派手にいくか。スキル名:『アイテム無限生成』! イメージは、ゲームのインベントリから好きなアイテムを無限に取り出せるチート!」
指をパチンッと鳴らすと、手元に黄金のリンゴがポップアップ。食べてみると、めっちゃ甘い。次に剣、盾、果ては最新型のゲーミングPCまで出てきた。
「ははっ! なんだこれ! 俺、無敵じゃん!」
だが、喜びも束の間。遠くから地響きが。見ると、巨大なドラゴンっぽいのがこっちに突っ込んでくる。どうやらこの世界、モンスターがガチでヤバいらしい。
「マジかよ、転生初日にボス戦とか、バランス調整どうなってんだ!」
慌てて新スキル発動。「スキル名:『一撃必殺スナイパーライフル』! 遠距離からドラゴンの弱点を100%ぶち抜く!」
手元に、近未来的なライフルが出現。スコープを覗くと、ドラゴンの額に赤い「弱点マーク」が光ってる。
「ふっ、まるでFPSだな。喰らえ!」
バンッ! 一発でドラゴンが爆散。カズマ、呆然。
「強すぎだろ、俺…。こんなん、冒険のドキドキ感ゼロじゃん!」
ドラゴンの素材を回収しつつ、町に向かう。道中、ステータス画面をいじってたら、スキルに「使用回数制限:1日3回」って書いてあるのに気づいた。
「は!? 制限あんのかよ! 女神、説明不足すぎるだろ!」
町に着くと、冒険者ギルドが目に入った。中は、剣士や魔法使いでごった返してる。カズマ、カウンターで登録しようとすると、受付のお姉さんがニッコリ。
「新米冒険者さん? ステータス見せてくださいね~」
カズマ、渋々ステータス画面を見せる。すると、お姉さんの笑顔が凍る。
「え…スキルクリエイター!? こんなスキル、聞いたことないです!」
周囲の冒険者たちもザワザワ。なんか、めっちゃ注目されてる。
「うわ、面倒くせえ…。目立つの嫌いなのに」
その夜、宿屋でカズマは考える。このチート能力、確かに最強だけど、冒険のスリルがまるでない。毎日こんな感じじゃ、ゲームクリアまで作業ゲーじゃん!
「転生って、もっとワクワクするもんだと思ってたのに…。女神、俺のドキドキ返せよ!」
翌朝、ギルドで初クエストを受けようとすると、目の前にド派手な鎧の女騎士が現れる。
「お前が噂の新人か! 私とパーティを組め! 名前は?」
「カズマ。…で、お前は?」
「私はセレナ、炎の剣士だ! お前のチート、試させてもらうぜ!」
カズマ、ため息。
「試すも何も、俺のスキル、バランスブレイカーなんで…」
こうして、カズマの異世界生活が始まった。チートすぎるスキルでどんな敵も一撃、どんな問題も即解決。でも、心のどこかで思う。
「これ、ほんとに冒険か? ただの俺TUEEEじゃねえか…」