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戦場の殺人鬼17
カシール王国との大戦から
約一年が過ぎた。
紛争が収束した様相に見えたが
実は、
隣国との国境付近で
深刻な出来事が起きていた。
カシール王国と
セレブキシン王国の国境は
険しい山々があり
その麓は、長年の戦いにより
荒廃した原野が広がっていた。
そこからセレブキシン王国側へ
少し進むと川があり、
小さな村が、点在していた。
それらの村を盗賊団が襲っていた。
盗賊団の実体は、
カシール王国軍の
脱走兵の集まりだった。
カシール王国のアブアドが
強い剣豪の剣士
優秀な兵士に
与える報酬を出し渋り
金のかからない
使い捨ての兵士たちを
好んで戦いに起用した。
その事に腹を立て、
軍から逃げて来た連中だった。
盗賊たちは、
村の金目の物や食料を盗んだ。
そして、非道にも
村人たちも盗んで行った。
拐われた人たちは
カシール王国で
奴隷として
売られていた。
重大な事態と考えた
セレブキシン国王カルロスは
緊急に対処すべく
軍へ
盗賊団の徹底殲滅を
命じた。
軍の将軍バーミンは
直ぐ様、
討伐隊を編成し、
エンニ王子を隊長に
任命するのだった。




