13/116
戦場の殺人鬼9
今回の出来事の
調査報告と
今後の
処置処遇について
国王は、
ドミバレロ伯爵家との
話し合いの場を
設けた。
出席者は、
国王と第二王子レント
ドミバレロ伯爵家当主
ノラス・ドミバレロ伯爵と
娘のイーダだ。
イーダは、
この時もまだ
顔に
大袈裟な包帯を
巻いて
出席していた。
いかにも自分は、
被害者だと
見せつける
ように。
レント王子が、
調査報告書を
読み上げ
説明していく。
「この度の、
イーダ嬢の訴えにより
第一王子エンニの
傷害騒動を
調査しました。」
レント王子が、
会議室の大きなテーブルに
証拠品と書類を並べ
一つ一つ説明する。
まず、一つ目は供述書。
「イーダ嬢が、
エンニ王子の
寝室へ行った日の
深夜担当
護衛兵士たちからの
証言が取れました。」
「これは、
イーダ嬢から
金品を受け取り
護衛を怠った
と言う
彼らの供述書です。」
二つ目は、合鍵と捜査報告書。
「王立警備隊の捜査によって
エンニ王子の寝室の
合鍵を作り、
イーダ嬢に
渡した者を捕えました。」
「これは、押収品である合鍵と
ドミバレロ伯爵家の使用人が
犯人だという捜査報告書です。」
