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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

とある悪役にされた少女の物語

作者: 七瀬

もしかしたら有名な御伽話にはこんな裏側があったのかもしれない、そう思いつつ書きました。

初めて書いたものなのでおかしなところがございましてもご容赦ください。

またおかしなところを発見次第教えて頂ければ幸いです。

昔々、あるところに一人の少女がいました。

彼女はある国の王女でした。

彼女は幼い頃から周りに言われた通りにして来ました。

ある時は兄である王子に似なさいと言われたので兄の真似。

ある時は貴族の常識と言われ、それを守る。

ある時は王族の常識と言われ、それを守る。


この話はそんな悪者にされた少女の物語


ーーーーー


あるパーティーで綺麗な白髪を下ろした女性がいた。その女性はとても綺麗な見目をしていた。

少女はその女性に挨拶をしようとした。


「貴女はこの花のような人ですわね」


少女は兄である王子を見て女性を花に例えたら喜ばれると知っていた。

少女がそう言い例えたのは真っ白で花弁が垂れたような花。

途端、女性は泣き崩れた。

女性はその花の花言葉が「あなたの死を望みます」ということを知っていたからだ。

少女は困惑した。

少女はその花言葉を知らなかったからだ。

少女は悪気はなかった。少女は女性を褒めるつもりで言っていたからだ。

だが少女は幼い頃から自分より身分が低いものには謝るなと教えられていた。それが王族たる者の決まりだからと。

少女は笑っていろと教えられていた。それが貴族の常識だからと。

だから少女は少しだけ笑いながら女性に声をかけた。


「大丈夫かしら?」


少女は純粋な心配のつもりで言ったが周りはそう受け取らなかった。少女が悪意を持って女性に接したと思ったのだ。

周りは少女を責めた。

少女は何故自分が責められているのか理解が出来なかった。


ーーーーー


少女は成長し15歳となった。

この国では成人となる年齢だ。

少女は隣国の王子と婚約を結んでいた。

王子と少女は18になれば結婚し、王子が少女の国に来ることになっている。

そのため王子はよく少女のいる城に訪れていた。

そして少女はその婚約者である王子に恋をしていた。

また、あのパーティーと同様に少女は周りに言われたことを守り続けたがことごとく失敗した。

少女は責められた時ごとに母である王妃にそのことを伝えた。

少女を大切にしていた王妃は少女を責める原因となった女性を密やかに処罰した。

社交界に突然現れなくなった女性を知り少女は更に恐れられた。


ーーーーー


更に時が流れ少女は婚約者が想いを寄せている者がいることを知った。

その相手は平民だった。

少女はその平民に嫉妬した。

だが国に泥を塗るようなことはするなと言われて育っていた。そのため少女は何も出来なかった。


ーーーーー


ある時、その平民が少女の城にメイドとして入ることになった。王子が礼儀作法を教えていたらしい。

少女はそれでも何も出来なかった。

あるパーティーの時。少女は俗に言う断罪とやらをされた。しかも、恋をしていた婚約者に、だ。

少女が平民をいじめていただの。

平民は実際は貴族だの。

少女がありもしない罪を並べみんなして少女を責めた。

王妃がいたら良かったかもしれない。

だが王妃は既に亡くなっていた。


そうして少女は離れの塔に幽閉された。

ーそうして悪い王女は王子様と女の子の愛の力に負け、王子様と女の子は幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし…

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