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57 ラルシーカ地下6階

ローブを昇ると小さい部屋ほどのスペースがあり、その奥にボスの扉があった。

「ごんな場所があっだが・・・」

ナーラが驚いている。


「トゥトがマッピングしろって言った時に冒険は力や戦いだけじゃないからって教えてくれたし

前のダンジョンでも色々あったからだヨ」

前回のダンジョンでも、ヨークのマッピングで隠し部屋を見つけることができた。


「ヨーク、凄いよ、登ったリータもね」

「オメだぢ、なにもんだが・・・」

ナーラが呆れるのも仕方がない。


「で、どうするのよ」

リータが扉を親指で指さし聞いてくる。


「もちろん!」

ライトはバックからバトルアックスを取り出して、ナーラに渡しながら、扉に近づく。

右を見て、左を見て、皆が頷くのを確認してから扉を開ける。


ゴォォォ


低い音を立てて扉が開いていく。


部屋の中は石畳が引き詰められていて、コルフェのダンジョンのボス部屋に似た雰囲気があり、

強敵の出現を感じさせ、気分も揚々するが、


中央に・・・青い巨体・・・・モンスターが・・1体・・・・寝ている。


リータが手を下げて静止のハンドサインを出し、気配を殺して、近づく。


目を閉じて、横たわり、肘を立ててその上に頭を乗せ寝ている、一つ目の巨人。


サイクロプスがいた。寝ていた。


リータはナーラを手招きして、自分の首に手刀を当て、次にサイクロプスを指さす。


その指示で意図を理解したナーラがバトルアックスの射程まで忍び足で近寄る。


残りのメンバーが一撃で倒せなかった時のために臨戦態勢を取り待つ。


ナーラは練習の時と同じ構えを取り、一瞬、静止して(かいな)に全力を込めて振りぬく。


ドギャンっ


石畳だった為、音が違ったが威力はそれ以上に感じられた。


そして、サイクロプスの首が宙に舞い、横向きだった体が背中側に倒れ込み、魔石を残して消える。


飛んで行った頭部は消えるときに目玉のドロップになった。



「凄い!ナーラ!ジャイアントキリングだヨ!」

「えーごれでが?」

ヨークが喜んでいるが、ナーラは良くわからない。

「確かに、これでって感じね」


ボス部屋の奥側に宝箱と魔法陣が出現する。

「一つだけだから、帰りの魔法陣かな?」

「それよりライト、宝箱だヨ」

「ああ、いいよ、開けて」

リータとナーラも興味があるのか宝箱に近づいてくる。


「あ!アイテムだヨ!」

宝箱を開けたヨークがそう言って取り出したのはブーツのようだった。


革製のショートブーツの両側に羽のマークが付いている。

「なんか・・・見るからにウイングブーツだヨ」

「そうね」「見たまんまだな」

ヨークの感想にリータとケリーが同意する。

宝箱の中に金貨数枚と銀貨、銅貨がジャラジャラ入っていた。

それをヨークがかき集めて、ライトが広げているマジックバックに入れていく。


「リータ、履いてみたら」

「多分、ここに登れた人へのご褒美だヨ」

ブーツがライトから差し出される。

「わ、わたし・・」

リータが少し照れながらブーツを受け取り

「履いてみるわ」

そう言って今履いているブーツを脱ぎだし、ライトに渡す。

「クリンお願いね」

「はいよ」

そう言ってライトはリータが履いていたブーツを受け取り、少し離れてクリンの魔法を使う。


「あで、便利だが」

「だヨね」

デオドラント効果があるのは年頃の女子にはありがたい。


「軽いわ」

ブーツを履いたリータが笑顔で履き心地を伝え、跳ねる。


その動きはフワリっと効果音が付きそうなほど軽く感じられた。

「これはいいわ~」

リータが嬉しそうに踊るように回転をしながら飛び跳ねていたかと思うと、高く飛び弓を構える。

「空中で2本撃てそう!」

「喜ぶ方向がそっち!」

「だって攻撃力2倍よ」

ヨークが周りを見て、思う。

(女子力より攻撃力なのが揃ってるヨ・・・)




ボス部屋で早めの昼食をとり、

戻りの魔法陣は使わず、地下6階へと進む。

5階とはガラリと雰囲気が変わり、赤茶けた大地が広がっている。


「随分と様子が変わったヨ」

「荒野だず、モンスターもラングさ上がっでづえ~」

「広ーーい!」

ライトは少しはしゃいでいる感じだ。


「何かくるわ」

リータが手でひさしを作り遠くを見ている。

その視線の先をみんなが注視すると土埃が巻き上がっているのがかろうじて見えた。


「何だろう?」

ヨークが背伸びをしながら眺めるが確認できない。


「チッ」

リータの目が大きくなり、舌打ちを一つして、目が急に険しくなる。

「ほとんどがゴブリンアーチャーね」

リータの目はまだ群れを睨んでいる。

「数は30以上、距離140・・・・半分は私が引く着ける!」

そう言ってリータが駆け出した。


「ちょ、リータ!」

ライトの叫びを置き去りに、リータはゴブリンアーチャーの群れに向かって直進する。


少し遅れてケリーが駆け出す。


彼我の距離が100を切った頃、ゴブリンアーチャーの群れに動きがある。

「ゴギャ ガガガゴ」

リーダーらしきゴブリンがリータを指さし何か喚いている。


リータは走る勢いのまま軽く跳ねて弓を引く。

ブーツのお陰か滞空時間がいつもより長い。

シュッ

放たれた矢がリーダーらしきゴブリンの顔面にヒットする。


リータは着地と同時に進行方向を直角に曲げ振り返りジャンプをしながら2本目の矢を放つ。

シュッ

その矢は先頭で弓を構えていたゴブリンの側頭部に刺さる。


その2本の矢でほとんどのゴブリンの注意がリータに向き、

その場で矢を番え、次々と放つ。


リータも距離60付近でゴブリンが追ってこないのを確認すると、その場で飛来する矢を注視する。


雨の如く降り注ぐ矢の中でリータはその場で僅かに動いている。


雨が止むと今度はリータが弓に矢を番え放つ。次の矢の雨が降るまでに4本の矢を放ち、4体のゴブリンが倒れる。


次の矢の雨もリータはほとんど動かずに躱そうとしたが、

キン

1本だけ小手の盾で弾く。

「チッ」

舌打ちを一つしてリータはまた反撃を繰り出そうとした時、ゴブリンの群れの中に雷光を伴う竜巻のような回転が起こる。


竜巻の後には数体のゴブリンの下半身がその場に残されていた。


雷光が次の竜巻を作るのがリータには見えたので、リータは群れに近づきながら矢を番えている後方のゴブリンに狙いを付けようとしたら、

複数の光の筋が目標周辺のゴブリンをハチの巣に変えた。

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