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45 裏ダンジョンのマップ

少し時期が遡る。


ライトがレオンと初めて戦闘訓練をしたときの話。


レオンはまず、ライトとヨークに防御結界の張り方を丁寧に教えてくれた。

そして、相手の既に展開している防御結界に交互に魔法で攻撃をする練習。

次に相手の魔法の初動を見てから防御結界を張る練習。

攻撃と防御を交互に繰り返す練習などとにかく魔法に対する防御の練習を繰り返し実践した。


それは受けに慣れることの学習であり、結果、初見殺しに対応できるように。


「私に防御を教わったのですから、魔法攻撃には鉄壁な守りを見せてください。

どんな状況でも、何が起こったか分からないうちにあの世いきになんてならないでくださいね」

はレオンの言葉である。


根本にはカインズの冒険者ギルドの基本理念のように冒険者の命を大事にから来ている。

これによりカインズのギルドは魔法による冒険者の損耗が抑えられるようになった。


鉄壁、それは天然の攻撃は最大の防御だったライトにとって驚天動地なことだった。

「さすがは緻密堅城」

見ていたトゥトが漏らす。

「副ギルド長は緻密堅城って2つ名なんですか?」

とヨークが聞いてくる。

「魔法学院の頃のあだ名ですが、そんな城は一撃で粉砕されました」

レオンは懐かしそうに笑う。

ライトとヨークは誰の仕業か容易に想像できた。


「でも、副ギルド長の言うこと、良く分かるヨ、もしライトが敵だったら、ほとんどの人は初見殺しだもん」

ライトもヨークの言葉に頷き、ライトの攻撃を初見で全て防いで反撃したレオンの言葉は重い。


その後、魔法攻撃の迎撃の基本と実践も十分に訓練した。




そんなレオンの教えだが、実戦ではなかなか経験する機会がなかった。

そしてようやく、初めての魔法攻撃がアレだったのでヨークは拍子抜けだったのは仕方ない。

なにしろ、ヨークの練習相手はライトなのだから・・・


ヨークはライトと組手のように魔法迎撃の練習もたくさんしたが、

最終的にはライトは数種類の魔法攻撃を放ち、それを自分で防御したり迎撃する練習をしていた。


それにはさすがのレオンも目を見開いていたが・・・



戦闘終了処理は魔石の回収と今後の方針を話し合う。

「魔石が大きくなったね」

回収担当はライトだ。

「ホブゴブリンメイジは?」

ケリーの問に

「もう1,2回戦って同じようなら即、処理の方向で」

ライトが応え、ケリーが頷く。

「マップは記入し終えたヨ」

「よし、進もう!」


こんな感じでダンジョン攻略を進めていくが、この階層は急に広くなっていた。

モンスターはあまり強くなかったが、

前までのほぼ一本道とは違い、分岐点が複数存在し、その分、行き止まりも多かったが、

「またあったヨ!」

宝箱の発見も多かった。


ヨーク歓喜。


そのうちの一つにライトは違和感を感じトゥトを呼ぶ。


「良く分かったな」

「なんとなく・・・」

ライトは言葉ではうまく説明できないが

「冒険者はその感覚が大事だ」

トゥトが褒めてくれ、闇属性のヒープを教えてくれた。

魔法というか、身体強化の闇属性版のようなもので、トラップの発見、宝箱や扉に悪意や敵意があることを察知できるという。

ダンジョン攻略でダークアイとヒープはスカウトの必須能力だそうだ。


トゥトが3人をさがらせ、宝箱の正面には立たず、横から開けると、小さい矢が2本飛び出してきた。

「私が開けたら顔に刺さってたヨ」

いつも、覗き込みながら開けていたヨークが反省している。


「何事も経験だ」

トゥトの言葉に

「そうだね」「気を付けるヨ」

ライトとヨークが応える。


「このダンジョンはしばらく、人が入ってないようなので、宝箱が多く出現している。

そういうダンジョンはモンスター溜まりもあるかもしれないから気を付けろ」

と教えてくれた。

なんでも、魔素が溜まっているからと言われているが詳しいことは解っていないらしい。


「私たちが初めてじゃないの?」

「難しい発動条件の場合はそれもあるが・・・」

「早く踏破しただけだもんね」

トゥトが頷いて続ける。

「裏ダンジョンの報告義務はない、占有したほうが利益が大きいからな、だから、報告するとギルドから報奨金がけっこうでる」

「主、どうする?」

「もちろん、報告するよ」

「それが良いな、お前たちには簡単すぎるだろ」

トゥトが言うには、自分のレベルに合ってないなら報告がお勧めだそうだ、

収益が目的ならばその限りではないが、ライトたちならもっと難易度の高いダンジョンに進んだほうが合理的だそうだ。


「私とケリーの2人ならここはちょうどいいかも、いや、マジックバックがなかったら難しいヨ」

「逆に主なら1人でも余裕かも・・・」

「戦闘に関してだけならそうかもしれんが、冒険者には何があるか分からないからな

ライトだって知らない毒や罠、怪我や病気になるかもしれないだろ」

「僕はDKで一緒に冒険してるのが楽しい、森で1人で採取してるのと全然違う」

ライトのその言葉をヨークとケリーが嬉しそうに受け取っている。


「若いうちは誰かと一緒にいろ、そしていろんな人に出会え」

トゥトの言葉は無骨だが、深いものをライトは感じ、深く頷く。




裏ダンジョンの探索も進み、分岐の先もほとんど確認が終わった頃、自分の書いたマップを見ていたヨークがふと、あることに気づく。

「ライト、これ見てヨ」

「どうしたのヨーク?」

ヨークはマップを指さしながら説明する。

「この階層のここがスタート地点だヨ、そしてここがさっき見つけたボスの部屋の扉」

「うんうん」

「スタート地点から一番遠い場所に扉があるんだけど、この階層の中心に大きな部屋くらいの行けない場所があるんだヨ」

ライトもマップを見ながら確認する。

「ホントだ、あるね」

「まだ、全部の別れ道の先まで行ってないから、どこかから通じてるのかな」

「とりあえず、行ける通路をいってみよう」


その後、行き止まりで宝箱を2つ発見しボス部屋以外、全てマップが完成した。


「そういえば、少し広い通路が不自然に行き止まりだったところがあった気がする」

ケリーが独り言のように言う。

ヨークとライトがケリーを見る。

「わたしの得物は長いから、通路の幅とか天井とか気になるんだよ、で、ここなら思いっきり振れるなって通路があったから、なんとなく覚えてる」

「あ、あったヨ、わたしも広い通路なのに行き止まりだったから覚えてる。大きい宝箱があるかと・・・」

今度はライトとケリーがヨークの顔を見て、ヨークの語尾が小声になっていった。

「マップは?」

「うんと、ここだヨ」

「いってみよう!」

ライトが駆け出す勢いで進みだす。

ヨークとケリーもそれに続く。


「次の角を左、その先を真っ直ぐいって、2つめの通路が・・・・広い通路だヨ」

ヨークがマップを見ながらライトに道案内をし、目的の場所までたどり着く。

言われてみれば他の通路より1.5倍くらい広い通路が真っ直ぐ伸びている。

「この先が行き止まりなんだヨ」

「たしかに変だね」

ライトがそう言って通路を進む。

しばらく進むとたしかに通路は行き止まりになっていた。


ヨークがマップを指さしながら、ライトに見せてくる。

「ちょうど、この先に行けない部屋があるヨ」

「なんだろうね」

ライトがそう言いながら突き当りの壁を触れたり叩いたりして。


「よく見ると壁の色が違う気が・・・」

ケリーが紅紫色の瞳で壁を見ている。

2人もそれを確認する。

「壊す?」

ヨークがライトのほうを見る。

「なるべく、それはしたくないなぁ」

それを聞いて3人がある人物を想像する。


「あ・・・・」

ふと、周りの壁を見ていたライトが何かに気づく。

そこには壁の中に1ブロックだけ正面と同じ色の部分があった。

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