閑話 馬鹿野郎、テメー
本日は閑話を2話投稿の1話目です。
「馬鹿野郎、テメー、コノヤロ!」
罵声を浴びせられるのは例の3人組である。
「だってよ、親分!あいつの魔法、木を貫きやがったんですぜ!」
リーダー格の男が必死に弁明するが、
「ビビってんじゃねー!それじゃあおまんま食い上げだってんだ!
女を人質に取ってでもふんじばって連れてこいってんだ!」
ボゴッ
そう言ってリーダー格の男の横っ面をぶん殴る。
「ヒッ」「ブヒッ」
細身の男とデブがそれぞれ声を上げる。
キッと親分と呼ばれた女が声を上げた2人を睨み、自身の腰のナイフを抜き取り、
デブへと歩み寄って頬にナイフをあてがう。
「ブヒヒッッ」
デブが恐怖で震えあがり、のけ反りながらナイフから距離を取ろうとするが、
「そうだ~、それが恐怖ってもんだよ」
そう言いながら怖い笑顔でさらに詰め寄る。
残りの2人も他人事じゃなく、自然と体が後ずさる。
「ヒャッハッハ」
女は狂気の笑い声と共にナイフの先端をデブの頬にスッと差し込み、皮一枚、切り込む。
デブの頬に一筋の線が刻まれ、そこから血が滴り始める。
「ブヒー」
デブはへたり込み、2人は身を寄せて震える。
女は次に細身の男に目をやるとニヤリと先ほどの恐怖の笑顔を向ける。
「こ、こ、こ、、来ないで・・・」
細身の男は腰を抜かし、手を前に出して首をのけ反る。
親分と呼ばれた女は部下に恐怖を教える作業が終了すると、考える目をして、
「こいつは、しばらく動かない方がいいかもしれないね」
悪党の勘がそう知らせてくれていた。




