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26 パーティー名はDK(デストロイヤーキリング)

「わたしのお父さん、街の衛兵だったんだヨ。

でも、わたしが小さい時に馬車の前に飛び出した子供を庇って死んじゃったんだ

お母さんもわたしもとっても悲しくて、その時はいつもなんで~って思ってたけど

わたし、お父さんの娘なんだって思ったヨ

今ならわかる

お父さんもきっと勝手に体が動いたんだと思うもん」


天井を見上げながら両手を組み祈るような姿勢で

ヨークが独り言のように言っていたが

視線をライトに戻し続ける。


「マルディローズさんは大切なことを教えてくれたんだと思うヨ

もし3人組が本当は4人で隠れていた1人が弓でライトを狙ったらとか

ホーンラビットに不意打ちされて角で刺されたらとか

悪党の卑怯な罠とかもっともっと危険な状況もあるかもしれないし

わたしとライトの2人じゃいつかやられちゃうかもしれないヨって

そうなる前に予行練習をしてくれたんだヨ」


ヨークのその言葉を聞いてライトは噛み砕くようにゆっくり頷く。

ライトももう全ての危険に対応できるなんて思っていない。

もう一度同じタイミングでファイアーボールが飛んできてもどうしていいかもわからないのだから。


「早く戦闘訓練を受けたい、スカウトのおっちゃんにいろんなこと聞きたい、、、

もう一度副ギルド長と戦いたい・・・いつかギルマス(マルディローズ)をやっつける!」


ライトの独り言のようなつぶやきをヨークは嬉しそうに聞いていたが

「ギルマスと戦うのはわたしは遠慮するヨ」

そういいながらクスクスと笑う。





「で?」


修練場から戻ってきた2人に執務机越しにマルディローズが短く問う。


2人は顔を見合わせてちょっとだけヨークが前にでて応える。


「わたしたちに足りないものを色々と教えてくれてありがとうございます」


マルディローズは軽く頷いてもう一度顎を動かして続きを促す。


「ライトを独りぼっちにしないヨ、同じ目線で沢山経験して一緒に成長していきます」


「ヨーク、上出来だ」

マルディローズは頷きそう言って今度はライトに視線を移す。


「僕は・・・わからない」


「うん、で」


「ヨークをどうやって守れるのか自分が何ができるのか全然わからなくなった」

ライトは悔しそうに奥歯を噛み、俯いてそう応える。


マルディローズはライトを見据え黙っている。


「だから、、もっと強くなりたい」

「どうやって?」

「戦闘訓練を沢山受けて、魔法を沢山覚えて、クエストを沢山やって、いろんな魔物と戦って早くもっと強くなる」

「よし」

そう言ってマルディローズは振り返りレオンを見る。


レオンがツカツカと靴音を響かせて近づいてきて、一枚の紙をライトに渡しながら言う。

「お二人の1週間のカリキュラムです」


ライトは紙を受け取って2人でまじまじと眺める。

そこには明日からのスケジュールがびっしりと書き込んであり、

2人は威圧感のようなものを感じる。


ゴクリ。


ライトが息を吞む。


「もちろん冒険者は自由な生き物だ」

マルディローズが口を開き、2人を見て続ける。


「そんなもんに従わず勝手にやってもらっても結構だ

ただ、アタイ等のスケジュールに従うなら

1年で最高のD級になれることを保証するよ」


「3年なら?」

ライトが即応で問い返す。


マルディローズが2,3回まばたきをしてから

盛大に笑い出す。


「ガッハハ~ライト!上等だ!

アタイ等が教えられること全部教えてやるよ」

拙作をここまで読んでいただきありがとうございます。

これにて第一部終了です。

閑話を数話挟んで第二部になります。

引き続きよろしくお願いします。

***

部構成を女の子中心に変更しました。

いびつな構成をご容赦ください。

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