88 約定
ルーベントがテーブルに置いてある呼び鈴を鳴らす。
すぐに扉が開き、先程の老紳士が羊皮紙を数枚、テーブルに置く。
ルーベントが羽ペンで約定を書いていく。
『 リンカーナ王国とハイドランド間の友好約定書
我々、リンカーナ王国のルーベント・リンカーネーション、
及びハイドランドのオカリナ・ラグアマランサス、
その領民に対し、深い敬意と誠意を込めて、以下の約定を交わす。
この契約は、両国の繁栄と調和、平和の維持を目的とし、双方が誠実に履行することを誓約するものである。
友好と共存
リンカーナ王国とハイドランドは、永遠の友好関係を築くことを誓い、互いに信頼と尊敬を持って接することを約束する。
両国は、平和を乱す者や侵略者から互いを守るため、必要に応じて協力することを誓う。
両国の間に発生した問題は、武力ではなく平和的な手段で解決するものとし、適切な使者や使節を通じて話し合いを行うことを約束する。
リンカーナ王国 ルーベント・リンカーネーション
ハイドランド オカリナ・ラグアマランサス 』
ルーベントがスラスラと同じ文章を羊皮紙に2枚書き、お互いの署名を入れる。
ヨークがルーベントの隣に来て、真似するように羊皮紙を2枚貰い書いていく。
『 冒険者ライトとエルフ、オカリナの間の友好約定書
私、冒険者ライト、
及びハイドランドのオカリナ・ラグアマランサス、
その領民に対し、深い敬意と誠意を込めて、以下の約定を交わす。
この契約は、両者の繁栄と調和、平和の維持を目的とし、双方が誠実に履行することを誓約するものである。
友好と共存
リンカーナ王国の冒険者ライトとハイドランドは、永遠の友好関係を築くことを誓い、互いに信頼と尊敬を持って接することを約束する。
両者は、平和を乱す者や侵略者から互いを守るため、必要に応じて協力することを誓う。
両者の間に発生した問題は、武力ではなく平和的な手段で解決するものとし、適切な使者や使節を通じて話し合いを行うことを約束する。
リンカーナ王国 冒険者 ライト
ハイドランド オカリナ・ラグアマランサス 』
ライトも真似して署名を入れると、オカリナも署名してくれた。
各々2枚の約定書を1枚づつしまい、握手を交わす。
ここに2国間の新たな約定とオカリナとライトの約定は成った。
リンカーナ王国にとって、この新しい約定の意味は大きい。
ライトにとっては、この約定の意味は今は、ないに等しいが大人たちが付き合ってくれたようだ。
「でも、どうすんの?歩いてエミドラルやハイドランドまでいくの?」
リータが当然の質問をする。
オカリナがルーベントの顔を見て、
「アレは使えるか?」
「壊れてなければな」
「何のはなし?」
ヨークが聞くと
「皆にエルフの英知をお見せしよう」
オカリナが笑みの深い顔をする。
「この部屋だ」
ルーベントの案内で王宮の地下の一室に一同は連れてこられた。
途中、厳重な扉が2~3枚あったが、既に開けられていた。
そして、部屋の中の床には大きな魔法陣が描かれている。
「転移魔法陣!?」
「ヨーク正解だ」
オカリナがそう言いながら魔法陣の中央に歩いていき、
マジックバックから何かを取り出し、魔法陣の上に置く。
すると、魔法陣は一瞬、淡く光った感じがする。
「なにをしたの?」
ライトがオカリナに聞くと、
「この魔法陣のラストピースをセットした」
「もしかして、エルフの国にいけるの」
ライトの問にゆっくりとオカリナは頷く。
「すっげーーーー!早くいこーーー!」
はしゃぐライトを見て
「子供の反応だな」
ルーベントが冷静な目で言う。
「ぬしも内心は同じであろう、王よ」
「ふふ、そうだな」
「ギルマスめ~知ってたな」
ヨークが悔しそうにここにいない火の玉の二つ名を持つ女性のことを言う。
「実際、どうなるかわからんからな、あの対応で正解であろう」
オカリナがフォローしている。
「だが、お前等、これから戦争かもしれんのに、のんきなもんだな」
ルーベントがライトたちを見て緊張感の欠片もないことを見ていうと、
「ライトが大丈夫っていったんだから、大丈夫だヨ」
ヨークが笑顔で返した。




