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「第一話 目覚め」

 俺は気が付くと見知らぬ森の開けたところで横になっていた。。

「ここは、どこだ?確かさっき突然現れたキューブを見ていたら。」

 俺は状況を整理しながらこれからどうするか考えていた。

「なんだこの植物。ここ日本じゃなくて外国かなんかなのか?。」

「もしかして俺誘拐されたのか?」

「だとしたらこれ相当まずいことになってるんじゃないのか?」

 俺がパニックになっていると自分が左手にじゃがりこといろはすの入った袋を持っていることにきずきそしてポケットの中に財布と携帯があるのがわかった。

「よかった、携帯と食料がある。」

「ん?まてよ普通誘拐とかなら金銭価値のある物とか奪うはずだよな。」

「だとすると誘拐じゃないのか?」

 俺はなぜ自分がここにいるのかを岩の上に座りしばらく考えていた。

「とりあえず携帯は使えるのか見てみよう!」

 くそ。やはりここは圏外だったか。

 その瞬間林のほうからカサカサと物音がし俺はすぐに立ち上がりまるで台所のゴキブリかのようなの速さで木の後ろに隠れた。

 俺はそーっと木の陰から物音がしたほうを覗いた。

 なんとそこにはぷにぷにと地面をジャンプしながら移動する生物のすがたがあった。

 そう。

 まるでRPGゲームに出てくるスライムそのものだった。

「ん?何なのだこれは?」

 しまったああーー!!

 俺はとっさのことでじゃがりこといろはすの入った袋を岩の上に置いてきてしまったのだ。

 くっそー!

 俺としたことが!

 やつに俺のじゃがりこを食べられてしまう!

 ん?というか今あいつしゃべったよな?

 言葉が話せるんだったら案外危険じゃないのかもしれないな。

 それに今は何か情報が必要だ。

 俺は勇気を出して木の陰から出ていった。

「やあ。その、スライム君?」

「っな!人間か!?」

「この俺を倒したって何の意味もないから今回は見逃してくれー!」

「俺は今まで人間に対して何かしてきた覚えは無いんだよ。」

「なのになんでや!」

「もう終わりやー!!」

 何やら俺が倒そうとしていると勘違いしているらしい。

 というか俺丸腰でスライムにも勝てるかわからないんだけどな。

「ちょっと待ってくれ俺は別にそんなつもりじゃないんだ。」

「ただ君に聞きたいことがあって。」

「嘘であることはわかっているねん!俺は騙されないよ!」

 ちょっとめんどくさい奴だな。

「本当なんだ信じてくれないか。」

「まあ確かに俺みたいなスライムにそんな罠をかけても仕方ないと思うけど。」

「だろ!だったら!」

「しかし!まだ信用するわけにはいかない。」

「じゃ、じゃあどうすれば。」

「そうであるね。その白いカサカサした入れ物の中にある緑色の容器の中にあるものを俺にくれるんだったら信用してやろう。」

「まじかよ。」

「何か言ったか?」

 しょうがないここは我慢しなきゃならないか。

 でも待てよ。

 ここで奴にじゃがりこをやったら次にいつじゃがりこが食えるか分んないんだぞ。

 だがここは情報のほうが優先か。

 背に腹は代えられん。

「分かった。ほらよ。」

「やっとである!」

「っち。後で食べようと思ってたんだけどな。」

「うまかったであるよ!」

「お前!もしかして入れ物ごとくったのか!?」

「だって開け方がわからなかったから。」

「お前はな。」

「で。いったい何の用なんですか。」

「そうだったな。じゃあ聞くがいったいここはどこなんだ。」

「どこって。ここはエルダリア大陸の東に位置するグガナの森であるよ。」

「こっちも聞くであるがそっちは何者なんであるか?」

「俺は、東条和馬。普通の十七歳の人間だ。」

 エルダリア大陸聞いたことも無い名前だな。

 もしかしたら俺、完全に別の異世界に来ちまったのか?

ばさ!ばさ!

「何の音だ?」

「やばいであるよ!早く逃げるである!」

「逃げるって何に?」

「我が名は黒竜グリバーン!」

「そこの人間よ!なぜ貴様はこの森へ来た!」

 嘘だろ。

 冗談じゃねえぜ。

 まったく。

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