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巻いているか、二枚か。

やっほー

超太郎は超走った。

あの角を曲がれば「魚魚(うぉうぉう)トゥナイト~時には起こせよムーブメント~」だ。

インを攻める超太郎。ドリフト気味に滑っていくぅ


DOOOOOOON!!


ぶつかった!食パンを加えた遅刻しそうな女子高生とぶつかった!!


JK「いてててて・・・」

超太郎「超すみません!・・・・!?」


超太郎は霞んだ視界を拭い、真剣真剣-マジマジ- とJKの顔を見つめた。


超太郎「・・・なんだ、おやっさんかぁ~」

おやっさん「なんだとはなんだ超太郎。こっちは痛かったんだギョ!」

超太郎「もういい歳なんだから女装マラソンはやめなよ~」

おやっさん「てやんでいコンチクショウ!2日に一度はこれをやらねえと俺はまるで海水浴場に打ち上げられたリュウグウノツカイだギョ」

超太郎「は?」


おやっさん。本名:浜田(はまだ) 人志(ひとし) 61歳。

趣味が高じてアクアリウムショップのオーナーに。もう一つの趣味は女装。奥さんは15年前に出て行ったきり。

超太郎は幼少の頃から通い詰めた魚魚トゥナイト~時には起こせよムーブメント~の店内でおやっさんと立ち話をした。


おやっさん「てやんでえ今日はどうした超太郎?アロワナでも飼いたくなったギョか?」


超太郎「違うんだ。おやっさん、タニシを、ありったけのタニシを俺に売ってくれ!」


おやっさん「どうしたんだ超太郎!お前は根っからの二枚貝派閥だったじゃねえか!バーベキューの時もおめえはハマグリやカキばっかりでサザエなんか見向きもしねえ。巻いてるようなやつは捻くれ野郎だ、って声を荒げていたじゃねえか。こりゃ一体どういう風の吹きまわしだ?ギョ」


超太郎「ああ、世の中は大きく分けて二通り。俺たち二枚貝派。そして巻貝派。この2種類だ

    だけど愛したナオンが巻貝派だったとしても、俺はそれを否定する事はできない。できないんだ。」


おやっさん「・・・分かった。お前の目を見りゃその覚悟が伝わってくるギョ。なにも言うまい。昨日入ったばかりの最高グレードのタニシをパッキングしてやるギョ!」


超太郎「ありがとうおやっさん!金ならある!ほら」


超太郎は鬼羽外が捨てるように置いて行った8000円をおやっさんに差し出した。


おやっさん「タニシが1個50円、つまり160個だな。うっしゃ、気分がいいや特別に1個おまけしとくぜ」


超太郎は(ケチくせえおっさんだな)と思いながらもタニシが161個入った袋を受け取った。


おやっさん「しっかりやってこい超太郎。二枚貝も、巻貝も、同じ貝には変わりがねえ。ギョ」



超太郎はおやっさんと握手を交わし、熱帯魚ショップ 魚魚トゥナイト~時には起こせよムーブメント~ を後にした。

またな

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