魔物達の夜明け
多勢の魔物はこう語る。
「あの夜は動乱が起こる前兆なのではないかと」
一部の魔物はこう語る。
「あの夜はやっと訪れた平穏に導くお告げだと」
魔物の人生は大抵夢のようなものだ。
生まれ落ちた時から大抵が成熟してる魔物はすぐに狩りを始める人を動物を魔物同士でも殺し合う。
昨日いたやつは今日いなくなり、自分も明日にはいなくなる。
大抵がそうやって消え魔素溜まりからまた生まれる。
どれだけ本能で生きていようと脳があるのだから考えはする。
そして魔物が蓄積された本能が人に関する者だ。
襲ったら殺される、奪ったら殺される、鉢合わせたら殺される。
何をしても何があっても待つのは死のみ。
そのことを理化して出来るだけ穏便に暮らす者だけが長い年月を生きることが許される。
そして長く生きれば強くなり、生き残りやすくなる。
同じ同種に会えば子を生み出し、それを育ててまた強いものが生まれる。
これが強い魔物の循環だ。
だが、弱い魔物は人を襲い死んで、魔素溜まりでまた生まれ死ぬ。
別にこれは復活じゃないから、記憶も経験も引き継がない。
だから何度も同じように死ぬ。
これはきっといつまでも変わらないのだろう。
だが一部の強い魔物はそれを変えることを夢みて変えることが出来ず死んでいく。
ずっと穏便に暮らし生き残るものもいる。
圧倒的な力を手にして人から逃げ延びた奴もいる。
だが彼らに安息は訪れない、どんなに安全だと信じた場所も人の手によって壊される。
それは森、洞窟、海、ダンジョン色々あるが壊される。
だが、それもきっとあの時までなのだ。
魔物の楽園が生まれようとしている。
1つじゃない2つじゃない。
幾つもの楽園が生まれ魔物に戦いとは無縁と言わないがまだ幸せで有意義な時間が生まれる。
はぐれ亜人などもそれに救われる。
あの報を知ったものならきっとこういうだろう。
「ああ、確かに夜明けだ」と実際今から色々変わる。
人も亜人も魔物も変わる。
新たな時代が生まれて新たな物語が生まれる。
救われる魔物達が今語る。




