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89【声がでかいよ】

あ、これだけは書いておこうと思ってたの忘れてました。


私は、一切、田中という苗字に恨みなどはございません。

名前何にするかなぁーってぼーっと考えていた時にたまたま頭に浮かんだだけなので、何も理由はありません。

予めご了承ください

「あ、そう言えば沙耶は大丈夫なのかな?」


「そうよね、沙耶ちゃんにも何か被害がいってるかもしれないわね。

あんたさっさと連絡しなさい」


「わかった」


俺は自分の部屋に戻り、ベッドの横に放ったらかしにしていた携帯を手に取る。


「うわっ」


携帯を手に取ると沙耶、奈緒、タク、ジンの四人から電話やらメッセージやらの通知が大量に表示された。


「とりあえず奈緒、タク、ジンには学校に行ってから話すってメッセージ送っとくか」


奈緒にメッセージを送ったあと、沙耶に電話をかける。


〈もしもし!

快人くん!

大丈夫!〉


あまりの声の大きさに携帯を耳から話してしまう。


〈声がでかいよ沙耶。

うん、今のところ大丈夫だよ。

強いて言うなら、母さんが犯人にブチ切れてたぐらいかな?〉


〈そりゃ自分の息子に対してこんなことされたら怒るよね〉


〈沙耶のことも心配して怒ってたぞ?〉


〈それは嬉しいね。

で、どうしよう?

今日は学校に行く?

念のために休む?〉


〈いや、ちゃんと行くよ。

俺が何か悪いことしたわけでもないし、奈緒達にも今日学校で説明するって言ってあるし〉


〈わかった。

じゃあ今日も迎えに行くね〉


〈いや、それはさすがに危ないだろ〉


〈でも、私達なにも悪いことしてないよね?

じゃあ、普段通りしてても何も問題ないよね?〉


くっ!

自分で言った手前反論しにくい。


〈わかったよ。

でも十分に気をつけてくるんだぞ?〉


〈了解です!

じゃあ今から向かうね〉


沙耶との電話を切り、一回に降りリビングに入る。


「あれ?

母さんは?」


沙耶のことを伝えようと母さんを探すが、リビングに母さんの姿はなかった。


「何か電話するって寝室に行ったよ」


「そうか。

カエデにも迷惑をかけるかもしれないな。

ごめん」


「別にいいよ。

お兄ちゃんも沙耶さんも何も悪いことしてないんだもん。

もっと堂々としてて」


「おう、ありがとう」


「快人、沙耶ちゃんはどうだった?」


カエデと話していると電話が終わったのか母さんがリビングに入ってきた。


「うん、大丈夫だって。

今日も学校に行くために迎えに来るって」


「大丈夫なの?」


「いや、本人が大丈夫って言って聞かないんだよ」


「まあ、まだ直接何かされることはないと思うけど」


「母さんも電話終わったの?」


「今日有給取るって電話だけだから大丈夫よ。

でも今からいろいろ電話をかけないといけないから忙しくなるわ」


「有給まで取らせてごめん」


「いいのよ。

私はあんたの母親なんだから」


「ありがとう」


俺は優しい家族をもって本当に良かったと心の底から思う。


今日も読んで下さりありがとうございます。

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