88【田中】
今日はもう1話出します
田中視点
「クソクソクソ!」
俺は自宅の机を殴りながら悔しがる。
その机の上には酒瓶やビール缶などが大量にあったので何個かが机の下に落ちる。
佐藤快人とかいうやつが沙耶の撮影現場に来て俺に偉そうに言った日、家に帰って苛立ちから酒を飲みまくっていた。
「なんなんだよ、あの糞ガキが!
沙耶を見出して育ててきたのはこの俺だぞ!
なのにぽっと出てきて沙耶を奪いやがって!
沙耶も沙耶だ!
あんなやつのどこがいいんだ!」
俺は、沙耶を使い出世のしてあわよくば沙耶も頂いてしまおうと思っていた。
「このままでは沙耶がモデルの仕事を辞めてしまうかもしれない。
それだけは絶対に避けなければならないな。
どうする?
あの佐藤とかいう奴を沙耶に近づけないようにしたいよな。
沙耶のファンを使って攻撃するか?
よし、それで行くか!」
俺はその辺に転がっていた携帯を手に取り、沙耶のことが書かれているサイトやSNSで、「沙耶が男にちょっかいをかけられているが俺達が助けなくて誰が助けるんだ」などと煽るようなことを書きまくった。
反響は凄く、一時間後には通知がすごいことになっていた。
「はははっ、これであいつも終わりだ!
沙耶!
早く俺の元へ戻ってこい!
ははははっ!!」
部屋中に俺の笑い声が響き渡る。
◇◆◇
「お兄ちゃんお兄ちゃん!
早く起きて!
ほら早く!」
「あ?
なんだよ。
まだ早いだろ?」
時計を見るとまだ六時半だった。
今日は学校だがいくらなんでも早すぎる。
「いいからさっさと起きやがれこのくそ兄!」
このくそ妹、偉大なるお兄様をくそ呼ばわりとは随分と偉くなったものだな?
お仕置が必要か?
「こら快人!
早く起きないと張り倒すわよ!」
一階から母さんの声もする。
「わかった、わかったよ」
さすがに母さんに張り倒されるのは勘弁したいので大人しく起きて一階に降りる。
「はいはい、こんなに早く起こしてなんだ?」
「ちょっとこれ見なさい!」
母さんに携帯を渡され、そこに書いてあったものを読み上げる。
「なになに?
『誰だ俺のさやたんに手を出しているクソ野郎は!絶対に許さん!』
『あーあ、これでさやたんのモデル人生も終わりかな?』
『隊長!
その男の名前を入手しました!
佐藤快人と言うやしいです!』
『もう、なまえとくていされてやんのwwww』
ってこれマジ?」
何で俺の名前特定されてんの?
「まじ、田中とかいうやつやってくれたわね。
こっちも早く打ってでないとてね。
快人、私も早めにどうにかするけど、あんたも気をつけなさいよ」
「ああ、わかった」
今日も読んで下さりありがとうございます。
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