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ExtraⅡ.李と夜凪

李と夜凪は付き合いの長い幼馴染だ。


夜凪は学校屈指の不良であり、授業をサボることはもちろん、他の生徒や他校生とのトラブルも頻繁に起こしてきた。


しかし、そんな彼が法に触れるようなことまでしていないのは、幼馴染である李の存在が大きい。


父親同士が友人で、小さい頃から遊んでいたためということもあるが、一見穏やかで大人しい李は曲がったことが大嫌いで、小学校に上がる少し前、悪質な悪戯をした夜凪を号泣して謝るまで追い詰めた過去がある。

そんなことがあって、未だに夜凪は李に怒られると弱い。

それ以外にも理由はあるのだが、それは夜凪自身も無自覚である。


小学生の頃はまだやんちゃなだけだったが、中学生になって、気に入らないことがあるとすぐ暴力に走るという粗暴な面が出てきた夜凪は、孤立していった。


元々、夜凪は人間関係を作るのが下手で、自分の気持ちを伝えることに不器用だった。

だから、どんなことになっても見放さない幼馴染の李くらいしか、まともな友人がいないのだ。


それは、高校生になっても同じ。


「見つけた」


授業をサボっている時、夜凪はどこかしら人気のないところにいる。

付き合いの長さ故に、李にはその大体の見当が付けられるのだ。


「…李」

「また授業出ないつもり?」

「めんどくせぇんだよ。つまんねぇし」

「……」


バツが悪そうに顔を逸らした夜凪の隣に李が座る。


「…何で隣に来るんだよ」

「恐い不良の夜凪が、実はペア組んだりするのが苦手でそういうものがある授業をサボるなんて誰も思わないでしょうね」

「……」

「席が離れたからってサボりが増えるんだもの。分からないはず無いでしょう?」

くすりと笑う李。


「普通に考えてオレと組みたがるやつもいねぇだろ。お前が物好きなんだよ」

「幼馴染だから今更怖いなんて思わないし…夜凪のこと、他の人よりは知っているもの」

「…恥ずかしげもなくそういうこと言うな、恥ずかしい奴」

「照れてる」

「照れてなんてねぇっつーの…」

「そう」

「…ハァ…」


ため息を吐き出したあと、立ち上がる夜凪。


「夜凪?」

「授業出ろって言いに来たんだろが。李がサボるってんなら付き合ってやるけど」

「ちゃんと出ます。じゃあ行きましょう。次、礼原先生だから意外と遅刻とか厳しいし」

「ゲ…やっぱ授業…」

「ダメです。もう、行くよ」


李が夜凪の手を引いて歩く。


こんなことがあった数日後、李はおまじないを実行することになるのだが、それによって彼女は何を得るのか。


それはまだ、誰にも分からない。


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