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もう一人の俺  作者:
4/12

レクチャー②

ご飯を食べ終えると

片付けに下へ降りた。


父親と母親はテレビを見ていた。


「ごちそうさま、

 あのね、やっぱり

 ミホ泊まるって」

ホントは泊まってほしくないけど…


「そうでしょ、だったら早く

 お風呂入っちゃいなさい」


お風呂か…そういえば

この体って女なんだよな。

大丈夫かな…


サトシは考えながら部屋に戻った。


「風呂入れってさ」

「そうだね」


そういうとミホはサチコのタンスを

漁りだした。


「あのー、何をしてるんですか?」

「着替え、これでいいや」


そういうとミホは黒のショーツと

Tシャツを手にした。


「それサチコのだよね?」

「いつも借りてるから。

 サチコはどれ?」


下着まで貸すか、普通…

どんだけ仲がいいんだ、この二人…


「サチコのはコレね」


ミホが手にしたのは

黒にピンクのレースのショーツと

Tシャツだった。


もうなんでもいいや。


「じゃあ行こう」

「どこへ?」

「お風呂」

「なんで?」

「一緒に入るから」


はい?


「無理でしょ」

「全然、いつも一緒に入ってるし」

「それはサチコとでしょ、

 今はサトシだから」

「もうそれ聞き飽きた。

 私からすればサチコもサトシも

 同じなの!」

「そんなこと言ったって、

 こっちは無理だよ」

「じゃあ何?学校の更衣室とか

 どーすんの?

 もうすぐプールだって

 あるんだよ」

「それは…」

「せっかくサチコが早く

 慣れるように協力してるのに」

「慣れる?」

「どうせ裸見るのがどうとか

 言うんでしょ、慣れちゃわないと

 学校で着替えられないじゃん」


サトシは少し無言になった。


「そこまで考えてくれてたんだ、

 ごめん。

 わかったよ、一緒に入る」

「よろしい」


実はミホはそこまで深く

考えていない。 

単にいつも一緒に入ってるから

入りたかっただけだった。


Tシャツとショーツを持った

ミホに一つ疑問があったので

聞いてみた。


「別にしたいとかじゃないんだけど

 ブラジャーはしないの?」

「私もサチコも寝るときは

 ノーブラだよ」


そういうもんなのか。


「でも今のサチコは

 したほうがいいかも。

 慣れといたほうがいいもん」


そういうとミホはショーツと

お揃いのブラを出した。


さっきも言ったがサトシは

ブラなどしたくない。

墓穴を掘った。


「あ、これフロントホックだ」

「なにそれ?」

「前で留めるやつ。

 まあいいや、付けるとき

 説明する」


サトシには

さっぱりわからなかった。


「そういえばジャージは?」

「着ない。いつも下はパンツだけ」


なんなんだ、この女は。

人の家なのにそこまで

くつろいでるのか…


サトシは呆れていた。


「あ、サチコはいつも下は

 着たり着なかったり」


寝起きからTシャツとジャージの

サトシは今日は着た日だったんだと

思った。


お風呂場に行くとミホはさっさと

脱いで裸になった。

何一つ隠そうともしなかった。


ミホの裸はサトシが今まで見た

アダルトDVDやエロ本に出てる

女と同じだった。


サトシは少しドキッとして

興奮した。


ミホの裸を見ていると

ミホに言われた。


「脱がないの?」


サトシはハッとした。


サトシは慌てて脱いだ。

そして自分の裸を見ると

ミホと同じ体だった。


ああ、そうか。

同じ女なんだ。


そう思ったら興奮が収まった。


家の風呂は狭いので

ミホは先に湯船に浸かり、

サトシは体や頭を洗った。


その間、サトシはミホと

たわいもない会話をずっとした。


洗い終わるとチェンジして

サトシが湯船に浸かり、

ミホは洗った。


ミホは洗い終わると

湯船に入ってきた。


狭いと思ったら女二人だからか、

普通に入れた。


サトシはミホと

ずっとしゃべっていた。


サトシはふと思った。

俺こんなに人としゃべったこと

あったかな?

なんでミホとこんなに会話が

弾むんだろう?

今日初めてしゃべったのに。


それは恐らくミホが裏表のない

性格だったからだった。

それとミホが誰とでも仲良くなれる

性格だったからだろう。

だが、今のサトシはミホのおかげで

深く考え込んだり

悩んだりしていないのだった。


二人はお風呂を出た。


改めてショーツを履くと

サトシはぴったりフィットするのが

心地よかった。


次は鬼門のブラだった。


「これどーするの?」

「腕を通して前で留めるの」


サトシは言われた通りにした。

しかし前の留め方がわからない。


「グって寄せて捻るように

 はめるんだよ」


それでも四苦八苦してると

ミホがやってくれた。


「なんか胸が潰れて痛いんだけど」

「持ち上げてカップに入れて」


なんのことだか

さっぱりわからない。


「こっちのサチコは

 世話がやけるな、こうするの」


ミホがサチコの胸を掴んでカップに

入れた。


「あ、これ楽かも」


サトシは今までノーブラだったから

揺れるのに実は違和感があった。

しかしこれなら揺れないと喜んだ。


部屋に戻るとドライヤーで

髪を乾かした。

髪が長いからなかなか乾かない。


「イライラする、もういいや」

サトシがやめるとミホが怒った。


「ダメだよ、

 ちゃんと乾かさなきゃ!

 髪痛むよ」


サトシは渋々乾かした。


女って面倒くさい…


乾かし終わると

再びレクチャーが始まった。

写真を見て名前を当てる。

サチコは友達のほとんどを

下の名前やあだ名で呼んでたから

覚えるのに苦労する。


苗字はわかるけど名前なんて

ほとんどしらないサトシは

まるでテストの暗記みたいだった。


「なに、2組の綾瀬って

 はるかっ名前なの?

 綾瀬はるかと同姓同名じゃん。

 まったくイメージ違うし」

「ウケるよね、山田なんて

 太郎だからね」

「このモテるやつだよね?

 山田太郎って」


二人はゲラゲラ笑った。

こんな感じですぐに話が

脱線してしまい、気が付くと夜中の

1時を過ぎていた。


「ヤバい、もうこんな時間だ。

 明日6時半に起きるから

 寝ないとヤバいよ」

「早くない?7時半に起きて

 8時に出れば平気でしょ」

「無理無理、30分で支度できるはず

 ないじゃん」

「なんで?」

「髪とかしたり、

 軽くメイクもするし」

「メイクは怒られるぞ」

「バレない程度だよ、

 それに眉毛書かないと」


ああ、そういえば

眉毛ほとんどないんだった。


ちなみにミホもほとんどない。


こんな眉毛にしなきゃいいのに。


「ても明日から大丈夫かな?」

サトシは当然不安だった。


「なんとかなるよ!」

根拠は何もないが明るく言った。


「なんとかなるか」

ミホの明るさがサトシを

後押しした。


「ミホはどこで寝るの?」

「ベッド」

「サチコは?」

「ベッド」


サトシは否定するのも

面倒くさかったので一緒に寝た。


ミホが寝るときはブラを

はずした方がいいと言うので

外した。


ベッドに入るとミホが

抱きついてきた。


「な、なに?」

「なんとなく」

「なんとなくって」

「いいじゃん、

 変なことするわけじゃないし

 女同士だし」

「そういう問題?」

「そういう問題、えい!」


ミホが胸を触ってきた。

サトシはビックリした。


「なにすんだよ!」

「だってサチコのおっぱい

 柔らかくて好きなんだもん。

 なに?感じた?」

「感じるか!」

「ならいいじゃん」


さらにミホは揉んできた。


「や、やめ…」


サトシはムカついてきたから

やり返した。


「キャー」

ミホがわざとらしく悲鳴をあげた。


サトシは感触のよさに驚いていた。


「どうしたの?まさかおっぱい

 触ったの初めて?」

「べ、別にいいだろ」

「サトシってまさか童貞だった?」

「わ、悪い?」

「マジだ、サチコと大違い。

 サチコはすごいよ」


ミホが笑った。


「聞きたくない」

サトシがすねた。


「怒らないのー」

「だから揉むなって」

「サチコだって揉んでるじゃん」

「やり返してるだけだもん」


二人はふざけあった。

そして疲れて寝た。



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