幼馴染み〜真李菜side〜
「ふぁあぁ…」
私は眠い目をこすった
「うわ、ぶさいくな顔」
「へっ!?」
目をパッチリ開けるとそこには見慣れた顔があった
「あー…、おはよーん…、留夏ぁ」
「まだ寝ぼけてんのかよ?早く起きろよ!真李菜!」
このケチな男の子は私の幼馴染みの鈴波留夏
そして私は赤堂真李菜
「留夏のケチィ…」
私はそう言って起き上がろうと……しない
眠い…
「留夏ぁ…、起こして…」
「ったく、小学生かよ…、ほら手ぇ伸ばせ!」
「んあい…」
そうして私は言われた通りに手を上へ伸ばした
ぐん!といきなり起こされたのでびっくりしてよろめいてしまった
あわわ!!
そして私は留夏に抱きつくように倒れ込んだ
「わっ!何してんだよ!」
「留夏がいきなり引っ張るからだよぉ!…すりすり」
私は留夏に抱きついたまま顔をすりすりさせた
あっ、言っとくけどただの幼馴染みだからね?
彼カノとかじゃないよ?
ただ私って老若男女問わずいろんな人(さすがに知り合いじゃない人にはやらないよ?)に抱きついちゃう癖があるから…
「留夏に抱きついてるとなんだか落ち着くなぁ…」
「そう?真李菜に抱きつかれたのは久しぶりだな。今でも仲良しな俺等だけど」
「ねー、なんで私たちって手ぇ繋がなくなったんだっけ?」
「さあな?どっちかが恥ずかしくなったとかじゃねぇの?」
「そっかぁ…、ねぇ留夏ぁ…」
「ん?」
「好きな人できたら教えてね…。私、応援するからね♪」
「…あぁ、真李菜も教えろよ」
「私?私はもういるよ?」
「は!!!!??誰だ!!」
「留夏ぁ♪♪留夏大好きだよぉ♪」
「ん、だったら彼氏に…」
「そういう意味じゃないっつの。バカ!!」
そう言って私は留夏から離れた
「てか今何時?」
私がそう聞くと「ん、10時」と留夏が言った
「もう10時?ていうか留夏、また窓から侵入してきたわけ?」
「だって玄関鍵開いてねぇもん。真李菜から窓の鍵を開けといてくれてるんじゃん!」
「いつか泥棒入ったら責任とってよ?」
「ここ盗むような物ないから大丈夫だよ!!」
「私がいるもん!!」
と、バカなことを言った
私盗まれるような体してないっつうの(笑)
あぁ、自分で言って悲しくなってきた
「それは困る…」
「へっ?」
留夏がなにやらさっきからぶつぶつ言っている
どうしたんだろう?
「俺の大事な……、」
なんか言ってるよ〜!!!!!
地味に怖い!!!!
「真李菜!!!!!!!!!!!」
「ははは、はいぃ!!」
いきなり大声で叫んで私を呼んだものだからつい敬語になってしまった☆
「これからはきちんと窓の鍵を閉めろ!!」
「えっ?じゃあ留夏、朝はここ来れないよ?」
「大丈夫だ!俺真李菜の部屋の鍵持ってる!」
「いやいや…」だからどうした?
何が大丈夫なんだい?
坊っちゃん!
ていうか鍵をなんでお前が持ってる!?
「あぁ、この鍵は合鍵。真李菜に見つからないように鍵を持ってって合鍵造ってもらった♪」
あれ?私、心の声口に出してた?
「留夏、将来泥棒になりなよ」
「真李菜…、怖いこと言うなよな」
「あっ、そうだ!今日ママたちいないんだった!」
「マジ!?じゃあコンビニでなんか買ってくるか!」
「うん!頑張って私も料理できるようになったら一番に留夏に作るね♪」
「命の保証は?」
「ない!!!!」
「……ゆっくりでいいからな」
「うん!」
そんな他愛もない会話をしているとコンビニについた
「真李菜何にする?」
「私、パスタ」
「じゃあそこで待ってて、すぐ買ってくる!」
留夏にそう言われたので私は外で待つことにした
「あれ?真李菜ーー!!!!」
「あん?光輝か」
「ひでーなぁ…、また留夏ときてんのか?」このうるさいやつは神戸光輝
留夏と同じくらい大事な友達です♪
「留夏なら今コンビニでお昼ご飯買ってきてくれてるよ」
「本当にお前ら仲良いよな!幼馴染みでも1日ずっと一緒なんて…」
「私、留夏大好きなんだもん♪」
「え゛!!!!??」
「…友達としてだよ?」
「そっかそっか!!…ふぅ、よかった…」
「ん?何がよかったの?」
「え゛!!!!!!!!??な、にが!?」
「光輝、大丈夫?」
「あ、あぁ…。」
「顔赤いよ?……!光輝、私のこと好きでしょ?」
「ははは、はぁい!!!!!!!!!!!!!!!!!????」