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ブレイヴエイジ  作者: 初期武器のみ
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ドラグーンテイル

構成15年。

高価そうな鎧を着た若い男が目を覚ます。

全裸の大男「眠れたか? シンよ。」

焚き火の前に座った大男が尋ねる。

シン「あぁ...。 眠れぬ森の悪魔は倒したけれど、まだ魔法が残ってるみたいだ。」

全裸の大男「そうか。 エリーは心配して、ずっと隣で見てたぞ。」

シン「!?」


むにゅっ


寝ながら体を回したシンの背中に柔らかい感触。

キラキラ輝くワンピースを着た金髪の美しい少女が小さな寝息を立てて眠っている。

シン「エリー... キミも疲れたんだね...」

全裸の大男「先はまだ長い。 12魔将はまだ8体も残ってる。 ゆっくり休んでおけ。」

シン「そうだな。 もっと、寝ようか。 おやすみ、エリー。 ディック...」


ーどれだけの時間が経ったろう?


未だ、夜は更けず...


シンは再び、目を覚ます。

ディック「眠れたか? シンよ。」

シン「あぁ...。 よく眠れたよ。」

ディック「エリーは隣に寝ているぞ。」

シン「...きっと魔法を使いすぎたんだろう。」

ディック「魔王の居城まで、あとどれほどか... 今はまだゆっくり休んでおけ。」

シン「ありがとう。 そうするよ。 おやすみなさい...」


ー終わらない夜が永遠を知らせる...


シン、目覚める。

ディック「眠れたか? シンよ。」

シン「あぁ...。 何日も寝た気分だよ。」

ディック「そうか。 エリーもきっと同じ気分だろうよ。」

シン「...だろうね。」

エリーの頭を優しく撫でながらシンは肯く。

ディック「夜が明けたら、出発だ。 それまでは、寝ておけ。」

シン「わかった。 そうしよう。 おやすみ、みんな...」


シンは、何度でも目覚めた。

ディックは、何度でも相槌を打った。

エリーは、ずっとシンの隣で静かに寝ていた。

ディックは、何度でもシンを眠りに誘った。

シンは、何度でも眠った。


ーシンは、目を覚ました。


ディック「眠れたか? シン...」

赤髪の女「黙れ変態。」

シン「あぁ..!? 誰だ!!」


黒いパンツスーツを纏った赤眼赤髪の女性が立っている。

長い髪は一つに束ねられ、腰には剣。


ディック「何者だ! 名乗れ!」

赤髪の女性「私はデューグリヴ。」

シン「俺達に、何の用だ!」


デューグリヴ「お前らを、殺しにきた。」


笑みを浮かべて剣を抜くデューグリヴに、シンとディックは険しい表情になり、立ち上がった。


シン「エリー! 起きろ! 敵だ!」

エリーはゆっくり目を覚ました。

ディック「貴様は12魔将か?」

デューグリヴ「バカなのか、お前ら? 12匹とか風呂敷広げすぎだってーの。」

シン「何なんだ、あんた...」

デューグリヴ「でも、良かったよ。 こんなゴミどもでその規模を稼げるんだから!」

ディック「!?」

エリー「がっ!」


デューグリヴの剣がエリーを背中から貫く。

シン「エリーッ!!」

すぐさま距離をとるデューグリヴ。

ディック「速い! クソったれ! マギ・トランスゥッ!」

ディックの身体が巨大な獣に変わる。


デューグリヴ「全裸は、そのためか。 つまらない。」

ディック「シン! エリーを担いで逃げろ! 俺がくい止める!」


シン「...ディック、死ぬなよ!」

走り出すシンはエリーを担いでいる。

デューグリヴ「ありきたりなんだよ!」


デューグリヴの剣がディックの首を一撃で飛ばす。

ディックの頭部を空中でキャッチしたデューグリヴはディックの頭部をシンに投げつけた。


シン「うわあああぁぁぁぁーっ!」

生首攻撃で転倒したシンは、素早く立ち上がり剣を抜く。


デューグリヴ「来いよ。 見せろよ。 お前の...」


シン「必殺... 龍王斬ッ!!」

身体から龍の形をしたオーラが剣に集まり、放たれた。


デューグリヴ「ダっせぇなあ、おい。」

光る龍のオーラをデューグリヴの剣が吸いこむ。


シン「何...だと?」


デューグリヴ「奥義、龍神斬。」

龍のオーラは巨大化し、シン達を飲み込む。


シン「それは、俺の...ハッ! そうだった...!」

龍神斬の破壊オーラの中で、シンは何かを呟きながら消滅した。

瀕死のエリーと、死んだ変態野郎も光に飲み込まれ消滅した。


ー長い夜が終わり、世界が崩壊する...


デューグリヴ「これが『ドラグーンテイル』の源か。 悪くない。」

勇者3人から魂のように抜けたエネルギー体を自らの胸に入れ、空間にできた裂け目へと飛び出すデューグリヴ。


ー「心が揺さぶられない...」、誰かがそう言った気がした。



オレは栄司さかえ つかさ

中学2年生だ。 誕生日は7月7日で七夕。

趣味はゲームで、将来の夢は『勇者になること』かな?

今日も学校と、部活の剣道。

何故、剣道かって?

異世界に飛ばされても戦えるじゃん!

これは、そんなオレの何の変わりもない日常を描いた物語である。

なんちゃって☆


第一話、『ドラグーンテイル』。

ちょっと長いよ。

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