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【 Ep.3-001 アルテック村の異変 】

――というわけで、第三章突入です。

第三章は一、二章と比べると少し長くなるかと思います。



 ――渓谷に沿った道を歩きながら天兎一行は順調に領都へとその足を進めていた。


 初日の野営後、ボク達天兎は二日目の夕刻には依頼を受けていたマルサック村へと到着し、依頼の配達品を村長へと手渡した。

 依頼報酬はマルサック村では冒険者ギルドが無いので、村の代表である村長の依頼完了の印証を受け取り、後日任意の冒険者ギルドで精算すればいいらしい。

 既に陽は傾いていたので、村長の好意もあって空き家を借り受けてその日の宿として宿泊した。風呂は無く、手狭な空き家だったので全員で雑魚寝みたいな状態だったけど、守備兵と魔除けの加護に護られている安全圏内での休息は野営時と比べて幾分も気が楽なので誰も文句は言わなかった。


 翌朝にはマルサック村を出発し、数度のモンスターの襲撃を受けるも問題なく倒しつつ、陽が傾きはじめる前にそれなりに大きな湖と、その下流近くに見えるアルテック村が見える高台付近へと到着した。

 遠目ではあるが、村は湖から流れ下っている川から引き込んだと思われる水路が各所に走っており、一部は村に沿って拓かれている農作地へと向かっており灌漑施設として利用されているようだ。農地の見た目は日本の地方の山間部で見られる棚田とほぼ同じだ。


「ここはマルサック村とは違ってそれなりの大きさがあるなぁ。まぁ開拓村には及ばない規模だけど。」

「村というよりかはちょっとした町みたいな感じですね。多分近くに湖があるので水源地の確保と食料確保などの面で余裕があるのではないでしょうか。あの農作地もかなり大きく感じます。」

「んでどないすんの?まだ陽は落ちてないけど今日はここに泊まるんか?それとも陽が落ちるまで進む?うちはどっちでもええけど。」

「あたしはあの湖寄ってみてもいいと思うんだけどなぁ。ここから見ても結構綺麗な感じだし。」

「湖があるってこたぁ川もあるだろうし、うめぇ魚料理でも食えれば言う事ないんだがな。」


 まだ少し距離はあるが、見えてきたアルテック村の感想をケントがもらし、それに続いてチグサも答える。ケントの言うようにマルサック村よりかは大きな集落ではあるけども、開拓村と比べると二回り以上規模は小さい。……いや、そもそも開拓村が軽く街程度の規模だったのであれと比べるのはナンセンスかもしれない。

 そんなセラの思考と二人のやりとりを他所にマリーは旅の行程についてセラに振るが、シオンは観光面で湖に寄りたいらしく、モーリィは食の方が気になるみたいだ。


「ひとまずはあの村で何かしら有益な情報がないか聞いてからどうするか決めよう。距離的には多少ここで時間を掛けても陽が落ちるあたりまでには領都には到着出来るはずだから。」

「それなら自分とセトは情報集めついでに何か食糧や特産品とか買えないか聞いてくるっすよ。肉は確保できてるんすけど、流石に野菜とかも欲しいっすからね。」

狼獣人(ライカン)の発言とは思えない発言だよねそれ。」

「肉ばかり喜んで食べてたエルフのリツがそのツッコミするのもどうかと思うがなぁ……。」

「エルフが菜食主義だなんてそれこそファンタジーの世界の幻想でしょ?草食動物じゃあるまいし。」

「犬や猫も割と雑食っすからねー。それこそ好みの問題じゃないっすかね。」

「なぁ……俺が牛肉食ったら共喰いとか言われるのか?」

「いや、流石にその発想はどうなのベネ……。」

「っすよ……。」


 なんとも締まらないやり取りをしながら、高台から延びる下り坂をアルテック村に向かって歩いた。



「ほう……あの開拓村からの冒険者か。ランクもこのあたりでは高め……いや、ファミーリアだと?!規模の大きなパーティだとは思っていたが、成程かなりの実力者の様だな。よし、入っていいぞ。」


 村の入り口を警備している守備兵に冒険者としての身分証明をしてから村の中へと入った。この村の守備に当たっている兵士は領都から派遣されている五人らしく、ボク達をチェックした人物が一応小隊長らしい。その人数で大丈夫なのかと思わない事もないけど、村民の中からも有志が警備に協力して成り立ってるっぽい。

 村の中へ入ると、高台から眺めていた時には気付かなかったが何というか何処と無く活気がなく、そこそこの規模にも関わらず寂れている雰囲気が漂っている。村人の姿もちらほらと見えるが、その表情に翳りが見える。


「俺ぁこのあたりで採取できる素材を少し調べておく。村が見える範囲には居るから心配はせんでもいい。それとチグサ、イケそうな魚あったら買っといてくれ。」

「ええ、調味料調達のついでに探しておきますよ。」

「じゃ、あたしとリツ兄は酒場に顔出して何か変わった事ないか聞いてくるね。」

「ほなうちは旦那とあっちの方で聞き込みしてくるわ。」


 アルテック村内で、事前に相談していた行動方針に沿って数人ずつに分かれて情報収集や食糧の入手に向かった。

 この村に入った時に感じた不自然な雰囲気もある程度の事情を掴めれば推察できるはずだ。


*****


 時間にして30分弱で一度村の中心にあるちょっとした広場へと天兎の面々は再集合した。

 其々入手した情報を出し合って共有していくうちに、奇妙な状況がこの村を襲っている事が判明した。


「――どうにもこの村の水源が汚染されているかもしれないって話なんだが。」

「ボクが聞いた先でもその話が出ていたね。」

「シオンの魔法で浄化できないものなんですか?」

「見てみないと何とも言えないかなぁ。一応その手のクラスではあるけど水源の浄化って手に余る規模だと思うけど。」

「私が聞いた話ではこの村の水源の湖を調べに行った数名が戻ってこないというものでしたが……。」

「なんだっけ?風水士(ジオマンサー)を領都から呼んで調査依頼したとかなんとか。」

「こっちも野菜はあるにはあるみたいなんすけど、水源が汚染されたかもしれないらしくてとても人には売れないって言われたっす。」

「俺の方は使えそうな素材はそこまでないって感じだったな。」

「となると、この村に長居しても仕方がないね。」

「んじゃぁ領都に向けて移動するか?まだ間に合う時間だろ。って、ん?なんか走ってくるじーさんがいるぞ。」


 情報を大体共有した天兎のメンバー達はこのアルテック村に起きている事態を鑑みて領都へ向かう方向で話を進め始めた。水源の汚染と言われても今の天兎メンバーでできる事は正直殆どないに等しい。餅は餅屋というわけで、依頼があるわけでもない事案に態々首を突っ込もうなど思わないのも自然の流れだと言えた。

 そんな天兎メンバーの元へ息を切らしながら必死の形相で駆け寄ってくる一人の男性の姿が見えた。


「まっ、待って下され~~~~ッ!!!」


 右手を上に掲げてブンブン振りながらゼェハァと乱れた呼吸で駆け寄ってくる男性。


「なんだ?」

「なんやろ?」


「ゼェ……ハァ……お待ち……ハァハァ……下さい……!!」

「わ、分かったからとりあえず呼吸整えなよ。」


 膝に両手をついて息も切れ切れで縋る様に皆の前に駆け寄ってきた男性の気迫に、やや引き気味になりながらも呼吸を整える様に促す。

 余程急いで駆けてきたのだろう、落ち着いて話しができるまでに凡そ2分程度の時間を要した。


「いや、すいません……。何分この歳になってからここまで自身の体力が落ちているとは思わなんだで……。」

「で。そこまで息を切らしながら駆けてきてボク達に何の用があったの?」

「は、はい。私はこの村の長をしておりますテガープと申します。既に皆様方がお調べになられてご存知かとは思いますが……少し前よりこの村の水源は汚染されはじめ、作物にも影響が出始めております。」

「らしいね。でもその水源の汚染をどうこうって多分ボク達は専門外だと思うよ?」


 シオンも言っていたように水源の汚染に関して言えばボク達は何の手助けも出来ない。水系の魔法でもそのあたりに関連した魔法は規模が限定的で湖の規模ともなると打つ手なしという状態だ。


「いえ、汚染に関しては既に領都の方へ使いを出し対策を立てて頂こうと手は打ちました。ですが……先んじて派遣されてきた風水士(ジオマンサー)の方が我々の村の水源であるアルティア湖へ調査へ向かったままもう何日も帰ってこないのです。」

「単に調査に時間が掛かっているってわけじゃないの?」

「その可能性も考えはしたのですが、この村からそこまで距離の離れていないアルティア湖に何日も泊まると言うのは些か考え辛く……それになりよりも調査滞在中の宿も手配しておりましたので……。」

「それでその人の行方を捜して欲しいって事?」

「それもあるのですが、いい加減しびれを切らした若い衆が事態が落ち着くまで近付くのを禁じていたアルティア湖へと向かってしまったのです。数日前から数名ずつ湖へ向かっては帰ってこない者が増え続けていまして、流石に私としましても見過ごす事は出来ず……。」

「そっちが本命ってわけね。」

「無能と誹られても当然の事態です……。この村は領都に近いとは言え田舎です。村を維持するにも若い衆の力が必要なのです。老い先短く、力仕事もロクにできなくなった私を始めとした老人よりも、若く活力溢れる前途ある若者の命を繋ぎたいのです。」


 テガープ村長はそこで一息入れ、三度ほど深呼吸した後ボク達の目を真剣に見据えてから再び口を開いた。


「関係あるのかは不明なのですが……実のところこの汚染の始まりの前に気になる情報があります。村の者の一部しか知らない話ではあるのですが、汚染が確認される二週ほど前の事、猟をしていた若者の一人が湖畔付近で魔族(アンヴァル)と思われる二人組を見かけたと言うのです。その目撃情報から数日後、村の周囲や湖畔付近で下級悪魔のインプが居るのを別の者が確認しました。モンスターとしては脅威度は低い相手ではありますが、今までこの村の周囲で見かけた事が無いモンスターです。先の魔族の目撃情報を踏まえると何かしら関係があるのではないかと……。勿論この辺りにも魔族の冒険者は数人居まして魔族だからと偏見を持っているわけではないのですが、目撃した若者によるとこの辺りでは見かけない風貌の魔族だったようで……。何かしら関与していると勘繰ってしまうのです。どうか助けて頂けませんか?」


 村長であるテガープの言葉に嘘が含まれている気配は無い。この老人が言うように、田舎の集落の若者は財産なのは間違いないだろう。元いた世界でも地方から若者が都市部へと流れ、地方の産業が立ちいかなくなって廃村になったりゴーストタウン化したという話は割と耳にしていた。

 この村は領都に近いとは言えるが、それでも都市部に流れる若者が増えたり、命を落としたとなればその損害は計り知れない。農家で跡継ぎが居なくなれば田畑は荒れ、自給自足の生活は難しさを増すし、猟師や林業に携わる者が居なくなれば付近の生態系もバランスを崩して村の安全性も危うくなる。外から人を雇うにもそもそもその雇う金も限度がある以上一時凌ぎにしかならないだろう。

 そして魔族(アンヴァル)とモンスターの情報。ルート的に先行して領都に向かった白鯨のオルシナスではない事は確かだと思うけど、戦闘系能力が他の種族より抜きん出ている種族で、基本的には多種族とは敵対関係を取っている種族だという情報はサイトで確認済みだ。もう片方のインプは所謂最下級に位置する悪魔だと思われる。

 ここまで事情を聴かされたからには人情的にどうにかしてあげたいと思わなくもない。とは言えあくまでもボク達はボク達の目的がある。別に善意だけで行動するつもりは端からないし、そういうお人好しは付け込まれて食い物にされる可能性だってある。この話もそういう目で見て見ればリスクが高いし見返りが見込めるものではない。


「事情は分かったけど、それで素直に首を縦に振るわけにはいかないよ?ボク達は確かに冒険者ではあるけれど、便利な何でも屋ではないし。」

「承知しておりますとも。いつどこで命の危険があるかわからない以上それに見合うだけのモノを提示しろ。何よりも今回は不確かながらも魔族の存在がチラついておりますしね……そういう事でしょう?」


 ――存外話のわかる村長らしい。


「既に行方知れずになった若者の数は18名に上がります。直近で村から居なくなった数は6名。こんな状況です、生死は問えませんができれば……救える命があるのならば連れ帰って頂ければと……。冒険者ギルドを通さない緊急依頼にはなりますが、後認依頼として領都の冒険者ギルドへと話は通しておきます。依頼内容はアルティア湖畔におけるこの村の若者の捜索。何かしらの手掛かりの発見や生存者の保護が達成条件としまして、報酬は前金で金貨2枚。依頼達成の報酬としては生存者の数によって一人につき金貨1枚で引き受けて頂けないでしょうか?」

「ちょっ、ちょっと村長!!流石に村の金をそこまで出すのはマズイんじゃないのか!」


 思わぬ高額で提示された報酬に、事情を多少知っている感じの近くで様子を伺っていた村人が村長へと食ってかかる。

 表情には出さなかったが、村長の提示した金額は異例とも言えるまでの高額報酬だ。この村の収入がどの程度のものであるかは分からないけれど、簡単にポンと出せるような金額ではない事は確実だろう。


「何を言うカルガナ。この村の将来を背負う若者達の命がその程度で救えるかもしれないのなら安いものだろう。今ここで金を惜しんで彼ら全員が悲劇に見舞われてみろ……。彼らの将来を踏まえればこの程度の金どころでは済まない損失だぞ。わしらだけで対応ができるなら既にそうしておるわ。わしらより若く、日夜狩猟を生業としている連中が行方不明になっている時点でわしらが手に負えるレベルではない。それに領都まで使いを出してもっと安い金額を提示して冒険者達が来てくれるのをただのんびり待つだけでいいとでも言うのか?」

「し、しかし……!」

「お前も事情は知っているだろう。もしこの一連の出来事が目撃された魔族の仕業だった場合、わしらに打つ手があるのか?ロクに戦うすべもないわしらに出来ることなぞあるのか?ないだろう……。だからこそ少しでも可能性に賭けるしかないのだ。依頼相手の彼等もだからこそそれに見合った対価を要求しているのだ。高額ではあるが、決して悪い話ではあるまい。それにちゃんと彼らを見て見なさい。皆様それぞれ共通の紋章をその肌に刻まれておられる。」

「そ、それが何だというのです?」

「わからんのか?あの紋章はファミーリアに所属している冒険者達がその身に刻むモノだ。ファミーリアはそのマスターが冒険者ギルドから実力と功績が認められなければ設立する事を許されぬ。つまりこの方々は単なる冒険者パーティではなく、冒険者ギルドから認められた実力ある冒険者というわけなんじゃ。」

「なっ?!……分かりました。出過ぎた真似をして申し訳ない。」


 村長が話の分かる奴だと思っていたのは、ボク達がファミーリア所属の冒険者だって事に気付いていたからだったらしい。狩猟をしている若者達が中心に行方不明になっているという事は駆け出しの冒険者でも手に負えるかどうかわからないという事でもある。


「そっちはそっちで話が付いたみたいだけど、ボク達はボク達で相談するから少し待っててもらえるかな?」

「ええ。どうぞよろしくお願いします。」


 条件は引き出せたもののだからと言って即返事をするわけにはいかない。別に勿体ぶっているわけじゃなくて、ボクの一存だけでメンバーを危険に曝すわけにはいかないのだ。


「話は聞いた通りだけど、其々の意見を聞かせてほしい。」

「じゃあ俺から。唐突な依頼だけど受けてもいいんじゃねーかって思う。リスクに見合うだけの報酬はあるしな。」

「私としてはリスクは極力回避したいところですが、村長の対応はしっかりとしていますし力にはなりたいとは思います。」

「あたしは出来る限り手助けしたいなって考えてる。このまま放置して行くのも気持ち悪いしね。」

「うちも受けてええんとちゃうかなって思うなぁ。セラはこの先もっとデッカい事にするつもりなんやろ?だったらこの程度の事できんとどーすんねんって話やん。」

「俺もマリーと同意見だ。」


 真っ先にケントが考えを述べた後、いつもの様にチグサがその後に続く。いつものパターンだと大体二人の後はリツが続くのだけど、今回は珍しくシオンが続いた。そしてマリーも依頼を受ける方向の意見でその言葉には一理ある。ベネはまぁ言うまでもなくマリーの意思を尊重した形だ。


「どちらかと言ったら私は気乗りしないんだけど、まぁでも避けられない事もこの先出てくるだろうし何事も経験ってやつなのかな。って事で私も依頼受ける方向で。」

「私はセラさんの判断に従います。」

「俺ぁどっちでもいいンだが、ここまで事情聞いちまった上で断るのは気が引けるなァ。」

「まぁここまで聞いといてほっとくってのも後味悪いっすよね。」

「……俺も、同じ意見です。」


 リツはあまり乗り気ではないけど、明確に反対というわけでもないらしく依頼受注の意思を表明した。クロさんは予想通り判断をボクに委任。残りのモーリィ、シキとセトは聞いてしまった以上断れないって感じで情に流された形だ。

 それぞれの性格が少し垣間見れたような回答だけど、皆なんだかんだ乗り気な感じらしくボクの心配は杞憂だったみたい。後はボク個人の気持ちだけど意志は最初から決まっている。


「決まりだね。」


 ボクの言葉にみんな頷いて同意する。表情に硬さはなく、いつもの自然体といった感じなので特に気負った様子はないので大丈夫だろう。変に緊張とかしていて力み過ぎていると逆に怪我をしたりするものだしね。

 ボクも皆に頷き返し、一呼吸置いてから村長へ向き直ってからボク達の意思を告げた。

 

「村長、その依頼ボク達ファミーリア≪天兎≫が引き受けるよ。」

「おおっ、ありがとうございます!ではこちらが依頼の前金です、どうかお受け取り下さい。」


 そう言ってテガープ村長は上着の裏ポケットから金貨2枚を差し出してきた。

 ――いや、流石にこれでも大金なんだからそっから出すのはどうなんだろう……?村で聞き込みをしていたボク達の存在に気付いて急いで資金を持ち出したという感じなんだろうか。

 前金を受け取るボクを見ながら皆も何とも言えない微妙な表情をしているので似た様な気持ちなんだろう。


「陽がまだ出ている内に早速アルティア湖に向かうつもりだけど、最短ルートとかあるの?」

「はい。アルティア湖へは村の裏手側からアルザス川支流に沿って川上へと向かえば半時間もあれば湖畔へと着くはずです。川沿いなので足場はそこまで良くありませんが、森の中を進むよりかは幾分安全に向かえると思います。」

「おっけー。じゃ、早速そのルートで向かう事にするよ。」

「お、おっけぇ???あ、いや、よろしくお願いします!」


 アルティア湖へ向かう天兎メンバー達にテガープ村長は深く頭を下げ、カルガナと呼ばれた男性も村長に続いて深く頭を下げた。

 彼ら二人はただただ祈る様にアルティア湖へと向かう天兎メンバーの姿を見送るのだった。




魔族(アンヴァル)は基本的に他種族とは敵対関係にあります。

一部の物好きな変わり者は冒険者になったり、自身が興味があるものを追い求めたりと行動しますが、大多数の魔族は封建的な社会構造の中、厳格な階級に縛られて暮らしています。

容姿は獣人族(アニール)と負けず劣らず多種多様で多腕である者、眼の数が多い者、全身に堅牢な鱗を持つ者等バラエティに富んでいます。

しかし共通の部位として頭部に角を生やし、背には翼と尻尾を有しており、肌の色はベージュからかけ離れた色をしています。

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