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学年一の美少女が僕に惚れてるなんて信じたくない!  作者: 蒼原凉
どうして義妹(姉)ができるんだ!
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従妹が成長していて驚いただけだからね!

ごめんなさい。嘘つきました。新キャラ登場させるの忘れてた。

それと、更新遅れそうです

 旅行から帰って来た翌日、僕は眠い目をこすっていつも通り深草さんの家へ向かおうと玄関を出たところだった。

「お兄ちゃん!」

「うわっ!」

 胸元に衝撃を感じるとそこには悪戯そうな目で笑う女の子の姿があった。

 水無瀬葵(みなせあおい)。僕の父方の従妹にして御年11歳。小学6年生である。結構なお兄ちゃん子で、幼い時は近くに住んでいてよく一緒に遊んだ、というか遊ばされた。まあ、いい子だ。

「葵じゃないか。1年ぶりだっけ?」

「正月にも会いました」

 そうだったか。

「伯父さんと伯母さんもお久しぶりです」

「悠杜君も、少し見ないうちに大きくなったね。もう高校生なんでしょ」

「ええ」

 一緒に来ていた伯父夫婦にも挨拶する。

「そう言えば、今日は(あかね)さんは来てないんですね」

「あの子は会社が忙しいからって。社会人になるといろいろ大変らしいわ」

 ちなみに茜さんというのは葵の姉で、今年社会人になった僕の従姉である。ということは十条さんと同じ年齢なのか。十条さんの方が大人びてる気になるな。

 さらに言うと、茜さんは僕に恋愛のトラウマを植え付けた元凶でもあった。

「ところで、高校生活は大丈夫かい?」

 伯母さんと会話していたところに伯父さんが割り込んでくる。ちなみに血のつながりがあるのは伯父の方だ。あんまり気にしたことないけど。

「ええ。生徒会に入りまして、結構忙しくしてますよ」

 面倒な先輩にからかわれて疲れっぱなしというのは言わなくていいことだ。たぶん。

「生徒会か、茜と同じね。ところで、彼女はできた?」

「ふえぇぇぇ!?」

 なぜにいきなり彼女!? なんでそんなこと聞くんですか!? 深草さんとはそういう感情じゃありませんからね!

「その様子じゃ、いなさそうね」

 そう言って伯母さんは笑った。どうして僕の周りにはこうもからかってくる人が多いのか。

「ところで、こんな朝早くからどうしたの?」

「ええ、友人がフクロウを飼ってるので、その世話をしようと思って。それからバイトですね」

 旅行期間中は深草さんは家族に頼んだと言っていたが、体調が変わってないか心配だ。連絡は来なかったから大きな異変ではないのだろうけど、

「私も行く!」

「え?」

 葵の言葉に少し驚く。

「あら、いいんじゃないかしら。私たちは宗介さんに挨拶していくけど、葵は自由にしていいわよ」

「やった」

 こうして僕の従妹が深草さんの家へと同行することになった。

 

 

 

「うん、特に問題はなさそうですね」

「よかった~」

 深草さんが安堵のため息を漏らす。ちなみに家の前で山科さんが待っていた。

「未悠お姉ちゃんはお兄ちゃんの彼女なんですか?」

「ええっ! 葵、なんでそんなこと聞くのさ!?」

 いきなりの爆弾発言に驚く! デリカシーを持ってよ!

「違いますよね!? 彼女じゃないですよね!?」

「あ、うん。まだ彼女じゃない、かな?」

 頬を赤く染めて深草さんが言う。うん、彼女じゃない。ちゃんとあってた、よかった。

「じゃあ、京香お姉ちゃんは?」

「私は、未悠お姉さまの付き添いですので」

 山科さんはにべもない。

「まあ、ひょっとしたら義理の従姉妹になるかもしれませんが」

「え!?」

「何!? 京香初耳なんだけど!?」

 僕も、それを深草さんにばらすとは思ってなかったんですけど!

「ええ。実は両方とも片親でしてね。2人がなかなかいい様子なのでひょっとしたら再婚するかもしれませんね。私はそうなったところで賛成ですし」

 そういう体であって実際は全然違うのを僕は知ってる。言わないけど。

「嘘ぉ。じゃあ京香お姉ちゃんがお姉ちゃんになるの!? いいね、それ」

 葵よ。実は全然何も考えてないんじゃないのか。適当すぎるぞ。

「ところで、葵ちゃんはなんでそんなこと聞いたの?」

「実はですね。私にも彼氏ができたんです! 初彼です!」

「な!?」

 葵に彼氏ができただと!? いつの間にそんなことになったんだ!?

「お兄ちゃん、嫉妬してる? 私が取られたから?」

「してない!」

 別に、お兄ちゃん子だった従妹が、彼氏を作るくらいまで成長していて嫉妬したとかじゃないんだから! 単純に驚いただけだからね!

彼女という言葉で深草さんが出てくるくらいなのに、まだ認めないとは……

それから葵ちゃんにはちゃんと相手がいます! 当作品はハーレムものじゃないんだからね!


18/4/3:葵ちゃんの年齢を変更しました。

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