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山科京香 本日も平和です 3

 倉庫内の殲滅は樟葉さんたちに任せておきます。きっと、そのうち大きな被害を被って立ち向かえないと判断し、人質を取りに来るでしょうから。しかしながら人質はもう全員逃がしました。鍵がデジタル式になっている時点でうちの桃山さんの敵ではありませんからね。しかしながら逃げ込んできたやつを当然許すつもりはありません。私が相手をしてあげますよ。

 作戦としては簡単な話です。先に潜入させておく、ただそれだけですから万が一に備えて切り札を一番いい位置に配置するのは当然のことでしょう。私でしたら誘拐された被害者たちを守りながら戦えますし。

 と思ってたんですが、そうでもなかったようですね。やってきたのは男一人のようですし、蹴り一発でもう伸びてしまっていますし。動き出さないように踏んづけておきましたが、どうやら樟葉さんたちがやって来たようですし、こっちに乗り込んできたのはこの男一人だけだったようですね。私でしたら十数人相手でも余裕でしたので少し発散し足りない気がします。

「あーあ、京香ちゃんったら、もっと見せ場残しといてよ」

「馬鹿なことを言わないでください。こいつ一人に手間取るわけがありません」

 樟葉さんが言います。彼女は本当にそういったことが好きですね。物怖じしないのは親衛隊メンバーとしてとても適格だとは思いますが、少し問題です。

「ま、いっか。久しぶりにアサルトライフルぶちまけられたし、気持ちよかった」

「はあはあ、流石です。いい写真がたくさん」

 木野さんも相変わらずです。そんな写真撮ったところでどこに出すというのですか。ろくに現像もできないでしょうが。

「とにかく、さっさと警察に通報して引き払いますよ」

「ということは百合百合しい場面が見られるのですね。感無量です」

 木野さんに格好の素材を提供するのは少し口惜しいですが、まあいいでしょう。とりあえずここを引き払い、お姉さまに戦果を報告するとしましょうか。

 

 

 

「ありがとう、京香。みんなも危険な目に合わせてごめんね。それとありがとう」

 そう言うお姉さまの正面に抱き着きます。ああ、この感触にかぐわしい香り、いつものお姉さまです。

「いえいえ、私は特に」

「そうだよ、私はストレス発散で来たし満足だからね、未悠ちゃん」

「私としてもあんな奴らに思い通りにさせる気はもっとうありませんし」

「はあはあ、感無量です」

 一人だけ息遣いが荒いですが、別に問題ないでしょう。それよりも今はお姉さまを堪能することです。他の人たちは興味が薄いらしいので、私が独占できるわけです。普段ならあまりべたべたされるのは好まないお姉さまですが、こういう時だけは許してもらえますからね。ああ、至福の時です。

「ああ、もうダメです」

「木野先輩! しっかりしてください」

 木野先輩が鼻血を出しながら倒れましたが、いつものことです。そのくせ、写真はしっかりと撮ってますが。他にもクロロホルムの影響で頭が少しくらくらしたり、ちょっと組織と戦ったりして来ましたが、大したことはありませんね。本日も平和です。

次回から本編に戻ります。次章は主人公がちょっとだけかっこいいところを見せるかも?

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