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学年一の美少女が僕に惚れてるなんて信じたくない!  作者: 蒼原凉
聞いてほしいことがあるんだ
150/181

怖いのだ、人を好きになるのが

150話突破! たぶん、200話ちょいで完結するはず……

それから、新連載『幼馴染が落ちません!』開始しました。書きだめがなくなるまでは毎日18時投稿です。こちらもぜひよろしくお願いします。

「おーい、悠杜」

 ぼーっとしていた。

 あ、いや、考え事に夢中になってたって言った方が正しいな。未悠さんへの好意を自覚した僕だけど、これからどうすればいいっていうのか一番わからない。

「あ、すいません。すぐ行きます」

「気をつけてね。ここのところぼーっとしてるみたいだから」

 千秋さんに言われる。バイト中にぼーっとしてるのはよくない。ちなみに今日は日曜日だから未悠さんが来ない日だ。

「このフクロウがソフィアで、あってるか?」

「そうですよ」

 出禁を解かれた二条君がソフィアをなでていた。というか二条君のうわさはかなり聞いている。彩里さんに惚れて付きまとっていて、本人からやめろと吹き飛ばされたとかなんとか。この人、ただの馬鹿だし、特に何もしなければフクロウたちも怖がらないみたいだ。本当に何がしたかったんだろうね。

「しかし、ふわふわだなあ。父親に言って家でも飼ってもらおうか」

「それは、かなり難しいですよ。フクロウは体調がとっても繊細ですし、かなり長生きです。飼うつもりだったら相当の覚悟が要りますね。まあ、千秋さんも未悠さんも飼ってますけど」

「まあ、そうだよな。それに、千秋に割引券もらってるし」

 そう言えば、千秋さんと二条君って知り合いだったっけ。

「なあ、今度未悠のところのフクロウ見に行ってもいいか?」

「未悠さんがいいって言ったらいいんじゃないでしょうか。なんだったら聞いてみましょうか?」

「それは助かる!」

 何というか、二条君が見ててすごく残念になってる。あと千秋さんがフクロウ沼に落としてる。僕も落とされた1人だけど。

「ところで、利頼はもし飼うとしたら、どのフクロウにするの?」

「やっぱ、メンフクロウかな。愛嬌あるし、何よりめっちゃモフモフしてて気持ちいい」

「なるほどね」

 シャルロットはメンフクロウもいる。名前はキャロル。ただ、夜行性だし結構寝てることが多い。まあかわいいんだけど。

「それより、悠杜、もうそんな他人行儀な呼び方やめてくれよ。俺たちは親友なんだし」

「し、親友って」

「昨日の敵は今日の友。ついでに彩里のこと教えてくれると助かります」

 ……こいつ見てると道化としか思えん。

「わかった、利頼君」

「よし、それでこそ俺の親友だ」

 調子よさすぎるのはどうかなとも思うんだけど、まあいいか。

「それでだ、悠杜。お前は何を悩んでいる。悩み事があるのだろう?」

「ええ、まあ」

 そりゃあバレるよなと思う。実際すごく顔に出てたし。

 端的に言うと、怖いのだ、人を好きになるのが。未悠さんのことが好きだって自覚はある。実際、僕はそうなんだろう。だけど、その感情を未悠さんに向けるのが怖い。好きっていう言葉で自分を止められなくなりそうだから。何か大切なものを失いそうな気がして。きっと、従姉のトラウマはまだ僕の中から消えていない。

 未悠さんが好きだ。付き合いたい。未悠さんの気持ちがどうであれ、その気持ちは持っている。だけど、このままじゃいけない気もしていて。頭の中がぐるぐる回る。

 僕は、どうすべきなんだろう。

「悩み事があるのなら誰かに頼ればいい。俺も聞くぞ」

「誰かに、頼る?」

 それは、考えてなかった。いけないな、加乃先輩にも自分だけで抱え込むなって言われたのに。

「そうだ。まあ、親友になったばっかりの俺が信用できないっていうのなら別のやつでもいい。お前の周りにはそんな奴たくさんいるだろう。違うか?」

「そっか、ありがとう」

 そうだ。何も自分だけでいる必要なんてないんだ。誰かに話すだけでも変わるかもしれない。

 誰にしよう。携帯を握りしめる。僕の、一番信頼できる人。その人にメールを送る。内容は、バイト終わりに相談したいことがあるって。送信ボタンを押した。

「それにしても、よくそんなこと思いついたね」

「あー、これでも大企業の御曹司なんてやってるとな、親から人を信頼して上手く使えって言われるんだ。それでだよ」

「ありがとう、利頼君」

 さて、目下の悩み事が少し薄れたところで、しっかりとバイトの仕事をしますかね。あ、イリーナこっちへおいで。




 そして、バイトの後、僕は電車に乗ってショッピングモールのフードコートまで来ていた。ここが待ち合わせ場所だ。

 その人物はもう既に来ていた。現状でこういうことに関して一番信頼できると、思ったから、相談に乗ってもらうことにしたんだ。さて、何から話すことにしようか。

作者「ここで問題です。悠杜君の言う一番信頼できそうな人物とはだれでしょう。4択です。それでは登場してもらいましょう」

加乃「まず1番は加乃ちゃんです。いやあ、流石私、うんうん」

作者「いきなりなさそうな人が来た……」

茜「2番目は私。まあ、当然私に筋を通さないとね」

作者「元凶には会いにくいかもだけど……」

翼「3番目は私ですね」

作者「あんた誰!?」

翼「詳しくは100話を参照してください」

作者「そして4番目は私が作中キャラとして登場!」


一同「それだけはないわ……」

作者「……」

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