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学年一の美少女が僕に惚れてるなんて信じたくない!  作者: 蒼原凉
学年一の美少女が僕に惚れてるなんて信じたくない!
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深草未悠 もちろん、フクロウ目当てだけじゃないよ!

 今日は土曜日、学校は休みである。その休日を利用して、今日はフクロウに会いに行くんだっ。まあ、毎週行ってるんだけどね。

 駅前にあるフクロウカフェ『シャルロット』。私の好きな伏見君もバイトをしてる店だ。店長の十条千秋さんは髪が短くて声が低めっていう男性的なところがある、とてもかっこいい人だ。けんかも強くて、私の憧れの人だ。でも、誰よりもフクロウのことに詳しくて、かわいがってるんだよね。そういうところもいいし。

 あ、もちろんその2人目当てってわけじゃないよ。私は元からフクロウが大好きなのです。それこそ一日中でも居たい位に。フクロウに関して語らせたら25時間はしゃべってられるね。でも、店員さんに迷惑をかけるといけないから閉店前3時間だけに自重してるのです。フクロウたちも休みたいだろうし。家にもフクロウのぬいぐるみがいっぱいあるよ。フクロウを飼いたいなーとは思ってるんだけど高いから今度の誕生日プレゼントにねだるつもりだ。

「こんにちは~」

 というわけでやってきました『シャルロット』。最近まで知らなかったんだよね。これは不覚。だけど普通のカフェとしてもとってもいい雰囲気なのです。

「未悠ちゃんいらっしゃい」

 千秋さんが挨拶を返してくれる。私もすっかり常連さんだ。毎週来てるし。

「いらっしゃいませ、コースはどちらにいたしましょう」

「3時間のコースで」

「かしこまりました」

 むう、伏見君は相変わらずの営業スマイルだよ。相変わらずつれない。まあ、そこがいいんだけどさ。私にだって優しくされたい時くらいあるよ。それに結構お財布に痛いんだよ。3時間2500円だし。ほとんどフクロウ関連でお小遣いが飛んでいっちゃう。

 伏見君に案内されてネットをくぐる。フクロウたち、久しぶりだね。

「シャル~、元気だった?」

 すぐに私めがけて飛んできたフクロウに語りかける。シャルロット、通称シャル。アカスズメフクロウのメス。この店の一番人気で、アルと並んだ最古参。店名の由来でもある。性格は甘えんぼさんで、左の翼に桜色のハートマークがチャームポイントなの。伏見君との愛の架け橋に……って私は何を考えてんだ!

「悠杜君、今店空いてるし、未悠ちゃんの相手してあげたら」

「あ、はい」

 千秋さんに言われた伏見君が私の前の席に座る。

「未悠ちゃん、飲み物はコーヒーでいい?」

「あ、お願いしまーす」

 伏見君の顔が赤くなる。あ、かわいい。シャルと同じくらい。シャルの頭をなでると、シャルはホーと鳴いた。ちなみにホーとなくのは発情期なんだよ。

「シャルは深草さんのことが好きみたいですからね。かまってあげてください」

 伏見君が言う。その頭に、シャルのつがいのアルがとまった。こうやってみてると、とっても和む。アルとシャルがダンスを踊ってるみたい。目がにやけるのが抑えられない。シャルは甘えんぼで私によくなついてくるし、お金はかかるけど、やっぱりフクロウは最高だね。あ、でも、もちろん、フクロウ目当てだけじゃないよ! 伏見君も……ってやっぱなんか恥ずかしい!

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