純粋な龍
タトゥーの龍
浮き出す背中
神の国へ還るの
誰にも見えないけれど
宵の空 星々へ
昇ってゆくの
赤い龍はももいろ
黒い龍はゼブラ柄
青い龍はみずいろ
黄色い龍はキリン柄
白い龍は銀色に変わる
誰にも見えないけれど
暁の空 各々が
力尽きないうちに
絡み合う憂うつ
認め合うマイナス
角を削った哀しみ
ギザギザの優しさ
あたたかい透明
手紙にして携えて
ああ言葉なんて足らない
脆すぎて自壊
もう言葉なんていらない
遠すぎて曖昧
言葉なんて不確か
それなのに込み上げてくるの
なぜ止められないのでしょう
誰にも見えないけれど
蒼の空 言の葉が
泳いでいるの
降りてくる龍を
待ち焦がれ
いつか寄り添える言葉で
タトゥーの龍
沁み込む背中
純粋な国へ眠るの
おやすみ
放たれる言葉
金色の龍へと
金色の龍へと