茜色ツインズ
作者の末期的妄想シリーズpart.4
人気がないのに、よく続けられてるなと思いますよ
まぁ、自分でもよく把握できてませんが!
君は人を傷つける事を、殺めたことがある?
僕はあるよ。
自分のせいで幼馴染みは死んだんだ。いや、僕自身が殺したといっても過言じゃない。
……違うね。過言じゃない、事実なんだよ。
こっからは僕の自分語りになっちゃうけど、それでも話を聞いてくれるかな?
三月を越えて、みんなが桜吹雪に向ける時期。
僕は君と公園で遊んでいたんだ。
――あぁ、君と遊んでいるだけで時間は一瞬だ。
――桜吹雪だけが時間を告げるんだ。花びらの数が君との、時間との、大切さを教えてくれる。
僕はそんな桜吹雪と君が大好きだった。
だから桜以外の時間を告げるのを僕は嫌っていた。だけど、時間は残酷なんだ。
どんなに君といたいと思っても、子供じゃあ夕暮れの先にはいけない。
――「バイバイ、また明日!」
笑顔で言う君の声に、僕も嬉しくて笑顔になる。
もっと君の顔をもっと見たい。だから僕はちょっとした口実を作ってしまったのだ。
――「一緒に帰ろう」
本当は逆方向だ。これは君も知っていることだ。僕は君といたかったんだ。その事をわかっているのか、君は一緒に帰ろうとその場で待ってくれたんだ。
だけど、それが、いけなかった。
茜色の吹雪が舞う。
君を覆い隠すように、茜色は君を温かく包んでいく。
一瞬意味がわからなかった。だけどそれは酷く、本当に酷く鮮明に見えてきてしまう。
人を成す核が、外に剥き出しで桜吹雪と触れあう。
僕には理解できなかった。理解したくなかった。
何でこうなってしまったのか。
答えはごく単純。
貫いてたんだ。僕の前で。
降り注がれた大樹の枝が、君を深々と貫いたんだ。
――何でこうなったの?
――決まってる。それは君が『嘘』をついたからさ
夕日が憎らしげに、僕に伝えたような気がした
笑うんじゃねぇよ、夕日。
僕を死者と会える、その向こうまで導いてくれ。
どうかおねがい。おねがいします。
明日から生まれ変わります。
僕は正直者でいます。
その為になら――
明日、僕は朝日が見れるかな?