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呪法奇伝  作者: 武無由乃
第一章 蘆屋の呪術師
74/202

閑話

潤「とりあえず話もひと段落したんで、恒例の解説を御願いします」

真名「わかった」



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★『第一話』の謎

<<真名の禁>>

潤「そういえば真名さんはお肉食べられないんでしたね」

真名「そうだ、私は使用する術の関係で、非殺生の禁を自分に課している」

潤「要するに、肉や魚は食べちゃいけないし、殺しちゃいけないと?」

真名「その通りだ」

潤「そう言えば、前の章のラストの方で、敵の使鬼の腹を裂いて出てきましたが…」

真名「あれは、使鬼だからな、腹を裂いても死ぬことはない」


<<道摩府への入り口>>

潤「道摩府への入り口があるのって、具体的にどの辺なんですか?」

真名「兵庫県佐用郡佐用町大木谷のどこかだ」

潤「どこかって…」

真名「もっと正確な位置は勘弁してくれ」

潤「大木谷って、蘆屋道満様と安倍晴明が戦った場所ですよね」

真名「その通り、だから戦場が塚として残って居たりするぞ」

潤「でもその塚って、どっちかというと安倍晴明の方が立派なんですね」

真名「悔しいがその通りだ。しかし、ここら一帯に住む人は、観光客が晴明塚を探しに来ると、道満塚の方が本命だという。道満様はそれだけ土地の人に愛されているのだ」


<<藍屋一族八大天>>

潤「蘆屋八大魔王とも言いますが。彼らはそもそもどういう方たちなんですか?」

真名「彼らは、蘆屋一族頭首の顧問を務めてくださっている。元蘆屋道満様の使鬼だった方か、その子孫の方々だ」

潤「使鬼だったんですか?」

真名「そうだ、そして非常時は、現頭首道禅様の使鬼としても働く」

潤「そういえば、『~王代理』とついてる人がいたみたいですが」

真名「それは、本来の王が旅に出ていたり、仕事をしていて忙しかったりして八天会議に出られない方の代理だな。なお瞬那様は前者で一時的に狗神王を継いでおられる」

潤「それで、結構気になるであろうそれぞれの強さってどのような感じなんですか?」

真名「それぞれの特殊能力などは後々本文で解説されるだろうが、単純な戦闘能力順位をのせておこう。以下の通りだ」


戦闘能力順位

1.蘆屋一族八大天筆頭・毒水悪左衛門

2.森部山天狗衆筆頭・天翔尼

3.甲虫王・千脚大王

4.狒々王・笑絃

5.樹霊王・延寿

6.狗神王代理・瞬那

7.鬼神王代理・鉤腕

8.播磨土蜘蛛王代理・雪華


真名「代理の方々は本物の魔王に比べて当然能力は落ちる。それでも瞬那様は、魔王にかなり迫る力を御持ちだが。なお最下位の雪華様は技術者なんで戦闘力はほぼ皆無と言っていい。その次の鉤腕様は…こういったら失礼にあたるだろうが、単純に力不足故の7位だ」

潤「5位から上は本物の魔王様ですね」

真名「3位~5位まではほとんど強さは変わらん。状況や相性によっては下位が上位に勝つ場合もある。だが、2位から上は強さの次元が違う。彼らが直接動くのはよっぽどのことだと言える」



★『第二話』の謎

<<潤VS鬼傀儡>>

潤「この鬼傀儡って、普通に使われている対人兵器なんですよね」

真名「そうだ。主に警備だが」

潤「結構てこずりました」

真名「いや、お前が使鬼をはじめから使っていたら、簡単に勝てた相手だぞ。其処こそ、お前の最大の弱点ともいうべきものだ」

潤「弱点ですか…」

真名「その話はもっと後でするがな…」



★『第三話』の謎

<<乾重延公の怨霊>>

潤「なぜ再封印に失敗したかは作中で触れられていますが」

真名「そうだな。要するに、再封印修法が対象としている乾重延公の怨霊と、復活した乾重延公の怨霊が別の存在だったからだ」

潤「そうなっちゃったのは、かりんちゃんの怨霊とのつながりが解けかけていたからですね」

真名「そう、かりんの側面が強く出ていたために、怨霊の霊質の組成が変化し、修法の対象外になってしまったのだ」

潤「この怨霊結局、別の方法で再封印されたんですね」

真名「ああ、すっぱり省略されたが封印したぞ。特に強い怨霊でもなかったんで、封印する場面はカットしたが…」

潤「弱かったんですね…」

真名「そうなんだが…実は、もともとの話の流れでは滅ぼされる予定だった。それが、ある理由から滅ぼされない方にストーリーが修正されたのだ」

潤「そのある理由って?」

真名「それは次に話す」


<<乱道法師>>

潤「もしかして彼が、ストーリーが修正された理由ですか?」

真名「実はその通り、彼こそは呪法奇伝において重要な位置を占める人物であり。それをここで登場させようと思い立ったのが修正の理由の一つだ」

潤「でもこの人って大昔の人ですよね?」

真名「まあ、そうだな…。彼がどのような人物なのか? 彼がどのようにストーリーにかかわってくるか? …は、これからのストーリーで語られることになるだろう」

潤「今はなせるのはここまでということですね」



★『第四話』の謎

<<白兎の脚を止めた陣>>

潤「これはわかります。これって禁術の陣ですね?」

真名「その通り。白兎の脚の機能を無効にして、走れなくしたんだ」


<<土御門家>>

潤「いつかは登場すると思っていた土御門家ですけど…。とうとう登場しました」

真名「そうだな。彼らは我々と平安の時代から争い続けてきた宿敵だ。最も今は同盟関係にあるが」

潤「WW2が原因で弱体化したんでしたっけ?」

真名「そう、彼らは大日本帝国における魔法方面の中核組織だったからな。当然、連合側に所属する世界魔法結社アカデミーと戦うことになった」

潤「戦後、世界魔法結社アカデミーは土御門家を監視対象として、様々な秘術や呪物を奪っていったんですね」

真名「そうだが…、別に土御門家もやられっぱなしじゃなかったんだぞ?」

潤「そうなんですか?」

真名「ああ、戦後、世界魔法結社アカデミーで研究されたものには、土御門家が深くかかわっていることが多い。その最大とも呼べるものが『汎魔法論』だ…」

潤「『汎魔法論』?」

真名「ドイツのボーテック導師が提唱した論を、土御門治正つちみかどはるまさという方が補完し完成させた、この世界のあらゆる異能の基礎を表す理論だ」

潤「そんなものがあるんですね」

真名「まあ、詳しい話は省くが、なぜ複数の魔法理論が、時に矛盾するにもかかわらず同時に存在できるのか? …とかを説明する理論だと思ってくれ」

潤「その『汎魔法論』だけではなく、他にも土御門はかかわってるんですね?」

真名「そうだ…。現状土御門は世界魔法結社アカデミーにとって結構重要な位置にいると言っていい。いまだ監視対象から外れていないのが不思議なくらいだ」

潤「それって、土御門家っていまだ力を持ってる強力な組織ってことじゃないですか?」

真名「その通りだ。だが、実は土御門家は一枚岩ではない。今後本文で詳しく語られるであろう2つの派閥があるのだ。

潤「派閥ですか?」

真名「一つはいにしえの土御門を取り戻そうと考えている派閥。もう一つは世界魔法結社アカデミーの技術すら取り込んで新たな土御門を作ろうと考えている派閥だ。聞いた話ではその両者の溝は相当深く、争いも起こっているらしい」

潤「もしかして…。蘆屋一族と土御門家の同盟って、それらの派閥の思惑が入っていたりするんじゃ…」

真名「まあ、そういう見方もあるにはあるが、もともと同盟を言って来たのは、派閥的に中立である土御門永時つちみかどながとき・土御門家現当主様だ」

潤「なるほど、土御門家当主様は、今までのような蘆屋と土御門の争いは望んでいないということですね」

真名「そうだな」



★『第五話』の謎

<<勝負>>

潤「もしかして。この回みたいな勝負を過去にも何回か吹っ掛けられていたんですか?」

真名「そうだ…。だから、あいつと会うのは嫌だったんだが」

潤「大変だったんですね」

真名「今回はまさか、潤を巻き込むとは…」

潤「僕は『才能がない』みたいなことは言っていませんよ」

真名「そうだな…。咲夜は結構な嘘つきだからな。潤を巻き込んだのには別の理由があるのだろう」


<<気旺鎧きおうがい>>

潤「気旺鎧って僕が身に着けたあの、人の潜在能力を極限まで引き出す鎧のことですよね」

真名「そうだが…ちゃんと名前があったんだな」

潤「普通の禁術では、呪がすぐに再生されて、どうしようもない鎧でしたね」

真名「うむ。それを攻略するには、その再生速度を超える速度で禁術を連発する必要があった」

潤「そのために禁術符起動装置を即興で作ったんですね」

真名「そうだ、実のところ光のドーム自体はただの光術なのだ。それに取り付けた符には、光が到達したときに符を起動するようにあらかじめ設定しておいた。そうしておいて、光を連続で流せば連続で符を起動する装置の完成だ」



★『第六~九話』の謎

<<席番剥奪者ロストナンバーズ>>

潤「初めて登場した外国の敵ですね」

真名「それがどういったものかは本文中で説明してあるな」

潤「世界魔法結社アカデミーは所属するものに席番を与えて管理していて、何かしらを理由にそれを剥奪された者の中で、犯罪行為に走っているのが『席番剥奪者ロストナンバーズ』ですね」

真名「本来そう言った者たちは、能力を封印されるか、処刑されるかするんだが。彼らは世界魔法結社アカデミーの追跡を振り切れるほどの実力者だったということだ」

潤「今後も彼らのような敵は、出てきそうですね…」

真名「ああ、そうだな」


<<咲夜VSシルヴィア>>

潤「特に謎という謎はないですよね」

真名「まあ見たまんま。呪具のオンパレードで圧倒しただけだな」

潤「まず、多目的符弾投射システムや、ヤタガラスなどで、シルヴィアを圧倒して挑発。彼女が切れて力を開放したときに、こっそり隠れてコピーロボットにバトンタッチ」

真名「そして、隠れている間に結界装置や浄化装置を設置して、姿を現した後に装置を起動してシルヴィアの力を消滅させて、最後は白木の杭でとどめを刺した」

潤「はっきり言って、まともに戦ったら勝てない相手でしたね」

真名「ああ、シルヴィア自体、三人の中でも最強の一人だったからな。我ら全員でかかっても、まともな方法では勝てたかどうかわからん」


<<同一存在>>

潤「これって、要するに魔法で再現した完全クローンなんですね?」

真名「ああその通り。おまけに身に着けている服やアイテム類もコピーされる」

潤「それを即興でできるなんてかなりすごい魔法ですね」

真名「いや、実は即興ではなく、あらかじめの準備が必要な魔法なのだ」

潤「そうなんですか?」

真名「『同一存在』は、あらかじめデータベースとして自身の精神領域に、肉体のデータを保存しておいて複製する魔法だ。所持品などもその時にデータベース化されて記憶される。一般的な道具以外の、魔法的な呪物は単純な呪式構造のみデータベース化出来る」

潤「すると、レスターがナイフと爆破の晶石しか使ってこなかったのは、その程度しかコピーできないからなんですね」

真名「うむその通り。まあ、それだ気でも十分な脅威だが」

潤「それで、少し気になるんですが。この魔法って解除はできるんですか?」

真名「後で分かったが、一応解除は可能だ。その場合、単純に初めの方の一人に全員が収束される。その一人はオリジナルでなくてもいいらしいが。なお、こちらが解呪する場合、全員に対して一度に解呪をかける必要があるので、一人が逃げているとやっぱり厄介なことになる」

潤「その厄介なことを真名さんはなんとかしたんですね」


<<真名がかけていた保険>>

潤「これって、僕のお母さんのことだったんですよね」

真名「その通りだ、お前はなぜか自分で母親のことを見ないようにしていたから、見えるようにしておいた」

潤「それでも、特別な状況でしか見れなかったですけど」

真名「まあ、それだけ母親に対する罪悪感が強かったんだな」

潤「普段、修行の場とかで、そのことを言ってくれてもよかったのでは?」

真名「その場合、私の話を信じない可能性もあったんでな。まあ、話の都合というのもあるし」

潤「そういえば、なぜ敵の手刀を受けて、シロウたちは消えなかったんでしょう」

真名「それはひとえに『使鬼の目』のおかげだ、その影響を受けて、潤との絆を持っていたからこそ消えないでいたのだ」

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