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【全年齢版】呪われた辺境伯と無色の聖女  作者: 真紅愛


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61話 悪事の発覚と王族の幽閉


カイルとアリアが辺境伯領で確固たる力と人気を確立する一方、アーサーは着々と王城内部の腐敗と国王、アルフレッドの不正、そして王妃の浪費に関する証拠を集めていた。



カイルが呪いを解呪したことで、200年前王家がローゼンベルク家にかけた呪いの存在と国王とアルフレッドが辺境伯家を自滅させようとしていた策略も明るみに出た。



アーサーとカイル(辺境伯夫妻としても)の協力により、証拠が国王に突きつけられた。国王は、事態の深刻さと自身の弁明も最早無駄だと、自身の責任を悟った。



最終的に、国の秩序と安定を回復させるため、国王、王妃、そして第二王子アルフレッドは、不正と国の基盤を揺るがした罪により、王城の奥深くに幽閉されることとなった。





一連の騒動の調査の結果、リリアはアルフレッドの策略や不正、そしてアリアの婚約破棄を巡る闇の計画に一切関与していなかったことが証明された。



彼女は、ただ王子の言葉を信じ、侯爵家の名誉を守るために努力していただけだった。


リリアは釈放され、王城を離れる準備をしていた。だが、その表情には、安堵と同時に長年の迷いと罪悪感が残っていた。


「私は……結局、誰かの道具に過ぎなかったのかもしれない」


——頭をよぎる思いを振り払いながらも、彼女の胸にはまだ、初恋の淡い感情が静かに残っていた。


その前に、アーサーが現れる。


「リリア嬢。この度は、私の家族の愚かさゆえに、貴女を苦しめてしまった」




「アーサー殿下……。私は、何もできないまま、皆の期待に応えられませんでした。」



彼女の言葉とは裏腹に、肩の力を落としながらも、その瞳には長年培った強さと、かすかな誇りが光っていた。


アーサーは、そんな彼女の肩に優しく手を置く。



「そんなことはない。貴女の強さは、誰もが知っている」



リリアは意を決して言葉を選んだ。



「殿下、正直にお話しします。私がアルフレッド様と婚約したのは、幼い頃に思いを寄せていた方がいたからです。……彼のことが、アルフレッド様だと勘違いしていました。ですが、私の初恋の相手は、もう諦めなければなりません」



アーサーは、苦痛に満ちた表情で問いかける。


「その相手とは、誰だ?」


リリアは顔を上げ、銀の瞳を真っ直ぐに彼に向けた。


「私の初恋の相手は、優しく、静かに国を憂いていたアーサー殿下、貴方です」


その告白に、アーサーは一瞬、言葉を失った。

王太子としての責務に押し潰されそうになりながらも、彼はリリアの勇気と誠実さを強く胸に刻む。


そしてその瞳に、ただ一つ、確かな光が灯った。



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